投資をするうえで株主優待は一見してわかりやすいお得感がありますので、初心者中心に飛びつきがちなのですが、優待は貰えるが株価は下がるわ、配当金も減配されるわなんていう、いわゆる罠銘柄も多く存在します。

まずは最初に、以下に目を通していただいたうえでこの記事を読んでいただければ幸いです。
【優待】株主優待の良し悪し【桐谷さん】 | グデーリアンの投資ブログ (ameblo.jp)
●5184 ニチリン
■株主優待
1年以上100株保有で1000円のクオカード
(3年以上保有で+2000の3000円に増額)
権利確定月12月
■企業について
自動車やバイクのブレーキホースなどのゴム製品を製造している、中々にニッチなゴム製品セクターの東証スタンダード上場の企業です。
地味な産業のように見えますが、二輪向けは国内シェアほぼ100%、4輪向けはトヨタ系以外の国内メーカー、海外ではVWやテスラ、ルノー等、主要な自動車メーカーの多くを取引先としています。
ROE 12.1%
ROA 7.6%
と利益率も申し分なく
自己資本比率は66%と財務健全です。
EPS400.9に対して配当150円は、配当性向37%ですので、増配余力も十分残っています。
5月2日の終値が3955円ですので、配当利回りは3.79%で、中々の高配当です。
2020年に減配で45円になって以降は増配を続けており、四季報では25年は10円増配の160円予想となっております。

■利回りについて
さてこのニチリンの株主優待はクオカードで、1年以上保有が条件となっております。
100株で年1000円
1000株で年2000円
5000株で年3000円
と増額されますが、優待狙いでの買いの場合、100株保有が現実的でしょう。
また、3年以上保有で+2000円されます。
100株の長期保有で3000円のクオカードは、100株所有で年間配当15000円と合わせれれば、18000円。
現在の株価で計算すると、総利回り4.55%
来期160円に増配なら総利回り4.8%になります。
■優待の継続性について
優待がクオカードなので、企業にとって負担は大きいですが、時価総額500億円の小型株で外国人投資家の比率も11.6%と低めなので、継続はしやすいと思います。
