4/19日、日経平均は1000円を超える下げでした。
金曜に下げると、週末の間ずっと不安を抱えながら生活しないとなので嫌ですよね。
特に今年から新NISAで投資を始めた人にとっては、初めての経験ですし、尚更ではないでしょうか?
日経平均はバブル高値の38915円を超えましたし
「バブルの再来だ、バブルは崩壊する」
なんていう人もいますから、この下げは余計不安になりますよね。

こういう時って、いろんなアナリストの見解を調べたりするもんなんですが、たぶん難しい言葉が出てきて
「PER?EPS?なんのこっちゃ?」
で思考停止しつつも、目の前の1000円の下げを突き付けられて、この先どうしようか悩んじゃってる人もいると思います。
なので、誰でもわかるよう、かみ砕いた説明をします。
■物の値段について
最初に物の値段と価値は一緒じゃないということを説明したいと思います。
株価の話ではないのですが、株価を語る伏線なので、聞いてくださいね。
昔、スズキのアルトっていう車は、新車価格50万円で販売されていました。
このアルトはロングセラーの車なので、今でも売っています。
ただその値段は現在約100万円と倍の価格になっているのですが、この値段は、昔の車にはなかった機能
・オートウインドウ
・パワーステアリング
・エアバッグ
・自動ブレーキ
等々がついての100万円です。
もしこれだけの装備がついて、当時と同じ50万円で売るとしたら、それは超割安な車になってしまいます。
ほかにも、例えば
・電話しか出来ない昔の携帯
・電話もできて写真や動画も撮れて、ネットにもつながって、
スマホ決済もできる今のスマホ
この二つが同じ10万円で売っていたら、同じ10万でも前者は割高、後者は割安と言えますよね。
何が言いたいかというと、物の値段だけを見て割安か割高かはわからず、機能や性能にどのくらいの付加価値があるかを見て、それがどれだけ値段に転嫁されてるかで、初めて安い、高いがわかるのです。

■株の値段について
さて、本題の株価です。
株を買うということは、企業を買うということです。
その企業の値段も車やスマホと同じで、同じ株価だったとしても、価値が同じとは限りません。
では企業の価値って何でわかるでしょうか?
企業にとってのいわゆる性能や機能で最も重要なのは「稼ぐ力」です。
この稼ぐ力という性能を、1980年代後半の主要な日本企業の平均(日経平均)の価格と、今の価格で見比べてみると
【1989年の企業の平均価格と性能】
・企業の1株当たり価格:38915円(バブル最高値)
・1株当たりの稼ぐ力:600円程度
【2024年の企業の平均価格と性能】
・企業の1株当たり価格:36000円~40000円程度で推移中
・1株当たりの稼ぐ力:2200円程度
となっています。
今年の株価は、まだ年の途中なので確定できませんが、大体バブル期と同じ程度の株価で推移しています。
ただし、違うのは企業の性能である稼ぐ力が、当時600円程度だったものが、現在では3~4倍の2200円に、いわば高性能化しているのです。

つまり、当時よりも3~4倍も優秀な機能の商品が、当時と同じ4万円程度の値段で売っている、ということです。
逆に言えば、当時は低性能な商品だったのに、今と同じ値札が付いていたので、それが割高と気づかれた瞬間に値崩れした(バブルが崩壊した)のです。
具体的に当時は、大体1/4程度まで何年もかけて株価が暴落していきました。
下が、バブルとその崩壊、そしてその後の現代までの株価の推移です。
この暴落期を経験していてる人の中で、その暴落の仕組みを知らない人が今「またバブルだ崩壊だ暴落だ」と騒いでいるのです。
しかし
「株の値段は当時と同じ水準でも、株の性能が当時の数倍上」
ということがわかってさえいれば、当時のようにこの先暴落することはない理屈になりますから、現段階ではそれほど不安になる必要はないんです。

もちろんね、絶対はないんですけどね。
例えば、ニューヨークに巨大隕石が落ちるとか、日本で震度10の地震が起きるとか。
ただそうなれば株も暴落しますが、だからと言って株から逃げて現金を持っていたところで、現金も意味がない世界になっていると思われるので、そんな時のことを考えても仕方無いのです。
北斗の拳やマッドマックスの世界ですね。
・・・若い人にはわからないか(笑)
もしそんな世界が来るんだ!って思う人はこちらが合うかも↓
【金投資】金(ゴールド)投資、上昇の仕組みは?【あり?なし?】 | グデーリアンの投資ブログ (ameblo.jp)
そんな起こってしまったらどうしようもないようなことは除いて、現実的に起こりうる範囲内であれば、この先も確かに暴落します。
今のようにね。
でも、企業が今の性能を維持出来る限り、バブル崩壊のような1/4にまで株価が下がることはないんです。
具体的にどこまで下がるかという計算は、最初に書いたPERなどのいわゆるファンダメンタルを知らないと計算できないので、今回は割愛しますが、目安としてはPER16倍程度の36000円、PER15倍程度の34000円くらいまでは意識しておくといいかもしれません。
もちろん19日の下げは、地政学リスクであるイスラエルとイランの関係で下げているので、これが落ち着けば、これ以上は下げずにすぐにでも上げに転じる可能性もあります。
また、実は最初に書いたEPSのほうについては、ここまで読んでくださった皆さんはもう理解できているんですよ。
企業の性能と紹介した、昔は600円だったけど今は2200円と説明した、1株当たりの稼ぐ力、これをEPSというんです。
それほど難しくないでしょ?

バブル崩壊のような大暴落や、100年に一度の暴落と言われるリーマンショック級の暴落でない限り、暴落は30%程度の、いわゆる調整です。
この調整は割としょっちゅう、数年に一度は来ます。
そして、積み立て投資は下げ局面でこそ儲かります↓
【急落?】新NISA初心者必見です【大丈夫?】 | グデーリアンの投資ブログ (ameblo.jp)
いかがでしょうか?
今回説明したように株価だけに目を向ることなく、企業の性能に目を向けていれば「バブルだ崩壊だ」「今回の下げだけは今までと違う」と不安を有をる声に振り回されることは無くなりますので、インデックスと投資をしている方は安心して積み立てを続けてください。
