どちらがいい?配当金(分配金)の有無 | グデーリアンの投資ブログ

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トレードではなく資産運用の観点での投資ブログ。
銘柄選びや運用成績だけでなく投資に対する考え方や自分の失敗、成功談なども踏まえてお話しできればいいなと思っています。

 

 

 

 

 

 

投資をする目的は、利益を得ることですよね?

株や投信で利益には大きく二つあって一つは購入した商品の値上がりによって売却した時に出る利益(キャピタルゲイン)、もう一つは配当金や分配金、または株主優待などのその商品を持っていることによって得られる利益(インカムゲイン)です。

 

キャピタル狙いの投資は、短期間でも大きく利益が出る可能性がある一方で、短期間での投資は、投資ではなく投機ともいわれて、ギャンブルに近い投資手法なので、大きく損失を出す可能性もあります。

 

一方のインカムゲインは、短期間で大きな利益を出すことはできませんが、インカム収入は株価の上下よりも安定しているため、長期でその商品を保有することで安定的に利益を出せる手法でもあります。

 

■株の場合

企業が配当金を出すのは、企業のオーナーである株主への利益の還元であり、株主、特に個人株主からすれば貴重な不労所得になります。

株主還元を強化することは、株主へのアピールにもなり、それにより株に買いが入りやすくもなりますので、株主還元を重視する企業も多いです。

 

一方で、限られた原資を株主還元に回すわけですから、設備投資や研究開発費に回せる原資は、その分少なくなります。

ですから、スタートアップ企業、ベンチャー企業の多い、グロース系の企業では、配当を出さない方針の企業もあります。

そういった企業は、業績を急成長させえることで株価を上げて、キャピタルゲインで株主に利益を還元することになります。

 

 

■投資信託の場合

投資信託の投資対象は様々ですが、株が投資対象のファンドの場合、投資した企業からのインカムは、一旦ファンドの運用会社に入金されます。

 

このインカムをどうするかはファンドの方針次第ですが、インカムを還元する場合、投信では分配金の名称で支払われます。

一方で、還元しない場合にはファンドの中で再投資に利用されます。

再投資された場合には、ファンドの基準価格が再投資分増えることになりますので、ファンドを売却した際のキャピタルとして受け取ることになります。

 

 

 

 

 

企業が利益をどこに振り分けるかの方針によって、投資家側は、インカムゲインとして利益を受け取るか、キャピタルゲインとして利益を受け取るかが変わってきます。


しかしこの利益は投資家側から見ると、営業活動で得た利益(営業キャッシュフロー)を、再投資(投資キャッシュフロー)に回すか、配当(財務キャッシュフロー)として配るかの違いなので、同じ原資の振り分け方を変えただけです。

 

このように同じ原資ではあるのですが、最初にお話しした通り、再投資に回してそれがうまくいった場合、その企業の事業拡大につながり、事業拡大に伴うキャピタルのリターンのほうが、インカムで受け取ってしまうより、大きくなります。

ですから、配当を出す企業よりも出さずに業績拡大を狙う企業のほうが、株価が上がるときの上昇率が大きくなることが多いです。

 

しかし、事業拡大が思ったようにうまくいかない場合には、逆に株価が下がる可能性もありますし、全体的な相場環境が悪ければ、事業が上手く拡大出来ているのにも関わらず、株価は上がらない、なんてこともあります。

このようなインカムのない銘柄を運用する場合、投資家が利益を出すには、株を売って利益を確定させる以外に現金を入手する手段がないわけですから、上記のように株価が上がらない環境下では身動きが取れなくなります。

 

反対に、インカムのある銘柄は、一時的に業績が悪化してもそれが一時的であれば配当金も減らず、相場環境が悪化していても自社の業績が悪くなければ、相場環境に引きずられて株価は下がっても配当金は出し続けるということも一般的です。

こういった場合、経済ショックで株価が下落していても、インカム狙いで投資をしている銘柄は、ただ買い持ちしていればインカム分の収入を得られますので、相場の上げ下げを気にする必要がありません。

 

また配当金の増減は、株価の増減よりも企業業績に素直に連動しますので、今後の企業業績を見誤らない限り、株主としては収支を計算しやすいと言えます。

 

 

 

 

 

どちらも一長一短ありますので、どちらが正解とは言えませんが、投資家各々の、状況、例えば

 

■投資額

少なければ、ある程度一気に増やす必要もあるためキャピタルも気にしたいところ

 

■投資期間

高齢であれば、若い人よりも投資期間が短くなるため、株価が長期にわたって下落するような市場環境にあたってしまった場合、インカムのない投資対象は厳しくなる

 

等によって変わってきますから、ご自身の状況をよく見据えたうえで投資スタイルを決めていくとよいのではないでしょうか。

 

また、特定口座で買うかNISA口座で買うかによっても、相性があると思います。

この点に関しては、次回考えてみたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

続きはこちらに書きました

配当金(分配金)のメリットとデメリット | グデーリアンの投資ブログ (ameblo.jp)