プロ野球初観戦から「50回目」のシーズンを迎えて | ミラーレス一眼越しに、私が見た風景たち

ミラーレス一眼越しに、私が見た風景たち

~たゆたうはロマンか、センチメンタルか、メルヘンか

まずは、大変恐縮ですがこちらのリンク先の記事からお読みいただけると幸いです。

6年前に書いたものです。ここに私と「野球観戦」との長いおつきあいの始まりが網羅されております。

 

 

1974年8月18日、後楽園球場 巨人対ヤクルト戦。観戦デビューをしたこの年から今年で49年。この日以来セ・パ両リーグで合わせて98回のリーグ優勝を経験してきたことになります。

 

正確に言うと、当時パリーグは「前期・後期」の2シーズン制を採用していて、各期の優勝チーム同士による「プレイオフ」がありましたので、年に「3回」胴上げが見られたこともありました。

 

また、現在はご存じの「クライマックスシリーズ」が開催されているので、シーズン3位以内に入れば「日本シリーズ」への出場権を得るチャンスがあります。

 

とは言え、どのチームも目指すはまずはリーグ優勝。そして日本一。ファンは、その歓喜の瞬間をともに味わうために、長いシーズンを一喜一憂しています。

 

2023年、今年のシーズンは4年ぶりに「声出し」の応援が解禁されました。

球場に足を運ぶと、忘れかけていたあの熱気が戻ってきていて、球場での「応援」の醍醐味を思い出させてくれます。

 

そんな私にとって「50回目」のシーズン。

「延長戦前半」のつもりで、生き抜いてきた今日、迎えられた今年のシーズンには格別な思いを持って過ごしております。

 

最初は当時優勝経験のなかった「ヤクルト」ファンから始まったプロ野球ファン人生でした。やがて大学の学食で親しくなった同級生たちへの応援の影響で、その後は「亜大」卒業生の活躍を中心に応援するようになり、今は広く特定のチームに寄らず球場に通うようになりました。

そんな中でも根っからの判官びいきから、近年は「横浜」や「ロッテ」を応援に行くことが多くなっています。

ちなみに妻は、私と母校に行ったとき、現横浜の「山崎康晃投手」と出逢い、そのファン思いの対応とルックスにすっかりお熱。以来、「横浜」一筋でもあります。

 

チャンスには、「次はこう打て」と念じつつ、ピンチには「こう抑えろ」と思いながら見る野球。そう考えながら見ているといろいろと頭を使って、あの長いはずの試合時間もあっという間です。

また近年、愛機のミラーレス一眼のおかげで、かなり遠くからも「自己満足」な選手の姿を撮れるようになったことも、私に楽しみを増やしました。今のところ今年の一番のお気に入りは、3月に京セラドーム大阪で撮った「WBC強化試合」での「大谷選手 ひざをつきながらの豪快なホームラン」です。

 


 

さて、1974年以降この「49シーズン」にどのチームがどのくらい優勝してきたのか、過去の優勝チームを「正」の字を書きつつ拾って集計してみたのが下記の表です。まずは「セ・リーグ」から。

 

 表1 セ・リーグ 1974~2022年 リーグ優勝数     

    

       巨人    

19回

       広島

9回

       ヤクルト

9回

       中日

8回

       阪神

3回

       横浜

1回

 

 

1974年は前年に巨人が「V9」を達成し、「V10」を目指していたシーズンです。この年は「中日」が20年振りの優勝を成し遂げました。そして長嶋選手がシーズン終了とともに引退。翌1975年に監督となると、一層野球人気が高まったように記憶しております。しかし、巨人はこの年、球団史上初の「最下位」に。この年は「広島」が「赤」にユニフォームを変え、球団史上初の優勝。

1976年放送開始の「プロ野球ニュース」も、当時は巨人一辺倒だった試合の生中継しかなかった中で、他球団の選手の活躍を詳しく見られる貴重な時間でもあり、プロ野球人気の裾野を広げる意味で大きな貢献があったと思います。

1978年にはヤクルトも優勝を飾り、セ・リーグの全チームが優勝を経験しました。

 

「V9」以降でも、巨人はこれだけの数の優勝を成し遂げ、当時優勝経験のなかった広島・ヤクルトの躍進が多くのプロ野球ファンを増やした結果になったと言えそうです。

49シーズンあったわけですから、球団数で割れば平均「8回」の優勝がされていれば、長く応援しているファンは納得もいくところでしょうが、あれだけの熱狂的なファンを持ち、戦前からの伝統も栄光もある「阪神」の3回というのはいかにも寂しい。そんな中でもあの1985年、セ・リーグ優勝決定の日、神宮球場の周りを「真っ黄色」に染め、日本シリーズでは「西武球場」を「甲子園」のごとくジャックしたかのようなあの熱狂と歓喜は、私にとって今でも強く強く記憶された一年でした。

 

横浜の「1回」というのはさらに寂しすぎます。山﨑康晃投手にすっかりお熱の妻につられて近年、試合の結果が気になるチームでありますが、この間優勝したのはあの松坂大輔投手を擁して甲子園を制した横浜高校の日本一もあった「1998年」のただ一度のみ。大魔神佐々木投手を擁し「日本一」も達成し、オフにはあの横浜の街を「紙吹雪」で埋め尽くした「優勝パレード」がありました。「日本一」決定試合でも勝ち投手となった「阿波野投手」を応援していたあの年。そのパレードのあった日、私は痛恨の「風邪で発熱」。布団の中で朦朧としながら「TVK(テレビ神奈川)」の生中継を見ていたことを思い出します。その横浜の優勝、いつも期待させられるのですが、まさかもう「生きているうちに」見られなかったりするのでしょうか?

 

次にパ・リーグの1974年以降の49シーズンの優勝回数です。

 

  表2 パ・リーグ 1974~2022年 リーグ優勝数         

     西武

18回

     オリックス     

9回(阪急時代を含む)

     ソフトバンク 

9回(ダイエー時代を含む)

     日本ハム

6回

     近鉄

4回

     ロッテ

2回

     楽天        1回

※「近鉄」はどの球団にも含まずに勘定しました。

 
オリックスも長く優勝から遠ざかりましたが、半世紀前の「阪急」全盛時代の回数が大きいです。
ソフトバンクは、福岡にダイエーとして移転後、初めての優勝が1999年ですのでこの四す。
セの巨人同様、「西武」はこの約半世紀で見ると他球団を圧倒する優勝回数となっていました。
実は私、1974年当時パ・リーグで応援していたのは「太平洋クラブライオンズ」でした。翌年には「大洋」から移籍した江藤慎一氏が選手兼監督を勤め、近鉄からは土井正博氏が移籍しホームラン王、日本ハムから白仁天が来て首位打者と、「山賊打線」と名前が付いたのもこの頃と記憶しております。後に福岡から私も住んでいる沿線の「西武」へと移転してきたときは信じられない思いでいっぱいでした。しかしながら後に近鉄へ入団する阿波野投手の前に何度も壁となって立ちはだかるチームになった頃から「強すぎて憎い」チームへと変わっていきました。
妻にとってはあの頃の「西武デパート」や「西友」の「優勝バーゲンセール」が忘れられないそうです。
 
最後にこの49シーズンで「日本一」になった回数をまとめてみました。「日本一」の多い順に、日本シリーズの出場回数、準優勝に終わった回数もまとめました。こちらはパ・リーグから。
 

 表3 パ・リーグ 1974~2022 日本シリーズ成績

  西武      出場16回 日本一10回 準優勝 6回

  ソフトバンク  出場10回 日本一9回  準優勝1回

  オリックス   出場9回  日本一5回  準優勝4回

  ロッテ     出場3回  日本一3回

  日本ハム    出場6回  日本一2回  準優勝4回

  楽天      出場1回  日本一1回  

  近鉄      出場4回         準優勝4回

         合計30回の日本一

 

続いてセ・リーグです。

  表4 セ・リーグ 1974~2022 日本シリーズ成績

  巨人   出場17回 日本一7回 準優勝10回

  ヤクルト 出場9回  日本一6回 準優勝3回

  広島   出場8回  日本一3回 準優勝5回

  中日   出場9回  日本一1回 準優勝8回

  阪神   出場4回  日本一1回 準優勝3回

  横浜   出場2回  日本一1回 準優勝1回

        合計19回の日本一

 

まとめてみてわかったのは、パ・リーグが何と約半世紀に「30度」の「日本一」になっていること。横浜とともに、阪神と中日は「1回」しか「日本一」になっていなかったのは意外でした。

せ・リーグにおいて「日本シリーズ」で勝ち越して優勝回数の「貯金」があるのは「ヤクルト」しかないというのも意外です。

 

パ・リーグでは、ソフトバンクの成績に圧倒されます。日本シリーズでの日本一への勝率が何と9割!。

また出場回数が少なくても出れば必ず日本一になっている「ロッテ」と「楽天」。

そして一度も「日本一」になれずに球団が消滅した「近鉄」。1989年の日本シリーズ、3連勝で「日本一」に大手をかけながら、巨人に4連敗で逆転負けしたあの年が、今さらながらに悔やまれてなりません。

1988年10月19日には「川崎球場」であの一戦と出逢い、もう立ち直れないかと思いつつ、こうして半世紀が過ぎようとしている今も球場に通えているのは本当に幸せなことです。

 

仕事をリタイアした今、「好きなこと」があって本当によかった。「旅行」と「野球観戦」。どちらもいつまでも楽しみたい私の「パートナー」です。

 

さあ人生「50度目」の日本一の栄冠に輝くチームはどこになるでしょうか?

特別な思いで見ている今年のプロ野球。今日は、熱い思いが溢れ、長文となりましたこと、どうかお許しください。