ご無沙汰です!!
3月は全然更新できませんでした…
あっという間に4月。
社会復帰して1年。
この1年は思った以上にうまくいかず
もがき苦しんだ1年になりました…
ちょこちょこブログに書いていますが
なかなか体調が安定しなかったり
離婚危機になったり・・
ここまで「上手くいかない」
ということを味わったのは
人生で初めてかもしれません。
ですが同時に
夫とのコミュニケーションや
子どもの体調について
気をつけるところを学んだり、
運転できるようになったり
ワンオペ育児がだいぶ慣れてきたり
できるようになったことも増えたので
この1年を通して
試練が多かった分
得られるものも多かった&
「母になった」という実感が
より強まったと感じています。
何度かの離婚危機を経て、
夫とこれからの暮らし方について
じっくりと話し合い、
4月から自分の仕事をセーブし
母業と主婦業をメインで
やっていくことに決めました。
冬の間に喧嘩の勢いで
別の仕事を始めていたのですが、
(今思えば完全に血迷いました)
仕事をはじめたことで
子どもとの時間や自分の時間が
どんどん犠牲になっていくこと、
うまく両立できないことに耐えられず
自分のキャリア形成はお休みして
母として家族の生活をサポートすることに
集中しようと決めました。
仕事をしないわけではありませんが
在宅ワークでかなりゆるめにやります…
横で夫が保育園の時間などを気にせず
(あ、ちなみに保育園は認可外です)
モーレツに仕事をしていると
羨ましい・・と一瞬思いますが笑
(会社員ではなく自営業なので、
自分のやりたい仕事をする!という感じで
それがまた羨ましくて。笑
でも、自営業ならではの不安と苦しみも
横でひしひしと感じています・・)
わたしもわたしで大切な家族を守るという
仕事をしているのだから
気持ちを切り替えていこう、と決めました。
なんか、ほんと、
母になったなぁ〜〜。
しみじみ・・。
さてさて前置きが長くなりすみません。
これからはネガティブなことだけじゃなくて
4年ぶりの海外旅行(!)とか
楽しいこともたくさん待っているので、
さっさと気持ちを切り替えて
やれることをやっていきたいと思っています!!
ということで4月からは
母業により力を入れていくぞ!!
という決意とともに
この一冊を手に取りました。
エイミー・チェア『タイガー・マザー』は
アメリカ移民2世の中国人マザーの著者が
娘2人に徹底的に「中国式子育て」を
行っていく日々が綴られた一冊です。
中国から身ひとつで渡米し
貧乏から這い上がった
アメリカ移民1世の両親に
厳しく育てられた著者は
生まれながらにして
裕福な環境で育つことになる
娘2人の将来を案じ、
「中国式子育て」で
厳しく育てることを決意します。
中国式子育ての大きな特徴は
「子どもは親に逆らってはいけない」
「子どもにとって最良の選択肢は親が選ぶ」
ことが大前提の上での
徹底的な詰め込み教育。
以下が著者が娘に課した「鉄則」で、
この鉄則から中国式子育ての厳しさが
滲み出ているのではないかと思います。
・「お泊まり会」に行ってはいけない
・友達と遊びに行ってはいけない
・学芸会の芝居に出てはいけない
・学芸会の芝居に出ないことに文句を言ってはいけない
・テレビを見てはいけないし、コンピューターゲームもしてはいけない
・課外活動の内容を自分で選んではいけない
・成績は全教科でA以上を取ること
・演劇と体育以外の全教科で常に一位の成績を取ること
・ピアノとバイオリン以外の楽器を演奏してはならない
・ピアノとバイオリンは必ず練習すること
(11ページ)
そのほか
・子どもに対して滅多に褒めない
(95点のテストで
「なぜ満点じゃなかったの!?」と責める)
・旅行中でも2〜3時間のレッスンは欠かさない
・試練を乗り越えたらさらなる試練を与える
という感じで、
ここまで厳しくするの!?と
日本人マザーのわたしはびっくり。
そして同じく著者の夫も驚きます。
著者の夫はユダヤ人で
中国式子育てのあまりの厳しさに
苦言を呈しますが、
「子どもの面倒を見てるのは私だから」と
著者は一蹴。
その後も何度も夫と言い合いになりますが
著者は自分の方針を断固として譲らず、
著者は娘2人に対して、
時には夫や義家族に対して
孤高の戦いを繰り広げていくのです。
中国式子育ての厳しさが突き抜けていて
日本人マザーのわたしは
共感できませんでしたが笑、
タイガーマザーの信念の強さに
圧倒されるとともに惹きつけられ、
娘たちはどう立ち向かっていくのか…と
非常に興味深く読み進めました。
長女のソフィアは
おとなしく我慢強い性格で
著者のスパルタ教育を乗り越え、
若くしてピアニストとして
目覚ましい活躍を見せます。
次女のルルは
勝気で興奮しやすいタイプで
バイオリニストとして腕を上げていく一方
著者のスパルタ教育に反抗し
しばしば著者と衝突します。
この勝気なルルと著者の攻防戦が
本書の読みどころでもあります。
タイガーマザーの娘ですから、
ルルも強く噛みつくんですよね・・!
そんな中国式子育て、
ひと言で表すと
「支配」「洗脳」もしくは「抑圧」
と言えるでしょう。笑
ゆとり教育で育った
日本人マザーのわたしは
とてもじゃないけど真似できませんが
著者の考え方は
著者なりに筋が通っています。
その考え方とは、
子どもにとっていちばん最良の人生を
歩ませている自信があるから
洗脳と思われてもかまわないし、
子どもを褒めることなどなく
常に厳しい態度で接するのは
「あなたならこの抑圧を
乗り越えられるでしょ!!」と
子どもの「強さ」を信じているから。
厳しい態度や抑圧は
愛情がないのではなく
むしろ愛情が強いからこそ
子どもを強くさせるために
とっている行動なのだ!!
という、タイガーマザーらしい
強気な考え方なのです・・!!
強いっ!!
この中国式子育てにより
ソフィアもルルも
学校で優秀な成績を収めつつ
ピアニスト・バイオリニストとして
活躍していくのですが、
ルルの成長とともに
反抗の度合いも強くなり、
やがて著者は大きな挫折を
味わうことになるのです・・。
そう、本書は
中国式子育てが万能ではない
ことをしっかりと綴っています。
中国式子育てが成り立つのは
常に「勝ち続けている」時であり、
一度負けてしまうと
成功の好循環が一気に崩れてしまうのです。
「中国式子育ては失敗に直面したときにその弱さを露呈します。
失敗する可能性を最初から計算に入れていないからです。
中国モデルは目的の成就で成り立っています。
それが自信と猛勉強の好循環を生み、さらなる成功につながっていくのです。」
(180ページ)
著者の場合はルルの性格と
さまざまなトラブルが重なり
「失敗」の方向へ進んでしまいますが
しかし著者はめげません。
なんてったってタイガーマザー。
著者は中国式子育ての弱点と
失敗を受け止める一方で、
ルルが新たに始めたテニスについて猛勉強し、
ルルに的確なアドバイスを送るようになります。
(ルルは「またママのお説教が始まった」と
うんざりしてしまいますが・・笑)
ソフィアもルルも
タイガーマザーにしごかれたおかげか
プレッシャーに強いたくましい子に成長し、
自分の能力は高いと胸を張って言える
誇り高い娘たちになっていきます。
あれだけ反抗的だったルルも
最終章では「バイオリンが好きだったのよ。
ママが私を徹底的に練習させたことにさえ
感謝してるわ」(279ページ)と
感謝の意を表すのです・・。
タイガーマザーのやり方は
極端で厳しすぎるかもしれませんが、
揺らがない信念と熱い情熱をもって
子どもに関わり続けてきた著者の思いは
子どもにしっかり受け継がれたのではないかと
最終章を読んで感じました。
本書を読んで、
子どもはどうしたって親に影響される。
親が用意した環境で揉まれて育っていくのだ
ということと、
子の能力を突き抜けさせるには
ブレない親の“意志力”が大切だ
ということを強く感じました。
子育てにはいろんな流派があります。
ですが子どもの性格や個性、
自分の暮らし方働き方によって
理想の子育てができなくて悩むことも多くあります。
周りの流派に影響・翻弄されることもあるでしょう・・。
壁にぶち当たるたびに親が悩んだり
自信をなくしたり落ち込まないためにも
自分はどんな子育てがしたいか?
逆に、どんな子育てはしたくないか?
という基準の最高ラインと最低ラインを
明確に言語化しておくことは
非常に大切だと感じました。
わたしの場合は今のところこんな感じです。↓
最高ライン(子育ての理想)
→勉強好きな子に育ってほしい
遊びのなかに学びがあるような子育てがしたい
(子どもの勉強サポートや
メンタルケアもちゃんとしたい)
最低ライン(これだけは最低限守りたい)
→テレビやゲームに頼らない育児
(わたし自身テレビゲームに
沼ってきた経験があるからこそ…
おかあさんといっしょとみいつけただけ見せてますが
あとは見せてません!
テレビは家にないです!iPadで見せてます!)
↑数年後も徹底できているか
忘れたころに答え合わせしたいと思います!
タイガーマザーは
自分の価値観をすべて明確にし、
最高ライン以外のもの、
価値観に合わないものを徹底的に
排除しています。
徹底的に排除できるパワーが
あるところがタイガーマザーらしい・・
ちなみに著者はハーバード大学を
首席で卒業した国際弁護士です。(経歴つよっ)
タイガーマザーほどのパワーはなくても、
親は誰しも自分の価値観に従って
子どもを育てているはずです。
その価値観と自分の現実を見極めて、
子育ての最高ラインと最低ラインの線引きをし、
その「最低ラインを下回らなければOK」
という決意をもって母業をやっていくことが
子育てにおいて母のメンタルを保つために
大切なことだと思いました。
そしてやはり子どもが優秀な成績を
おさめるほどに突き抜けさせるには
親の強い意志力に基づいたサポートは
欠かせないことも強く感じました。
佐藤ママの本を読んだときにも
強く感じたことですが、
自力での努力は限界があります。
その時は苦しそうでも
将来の我が子の笑顔のために
親が厳しい態度でいる時も
必要なんだと感じました。
親の数だけ
子育てのやり方は
あるのだと思います。
いろんなハイパーママに
影響されながらも
「自分の価値観に合うか」
「そのやり方で自分が納得できるか」
という自分軸を大切にしながら
これからの長〜い子育て期間を
奮闘して楽しんでいきたいです。
しかし
立て続けに教育ママの本を読んだおかげで
わたしの頭はすっかり教育ママモードに
なっております。笑
といっても我が子はまだ1歳なんで
絵本と童謡の読み聞かせくらいしかしていませんが、
これからどんなことをやっていこうか
自分の価値観の棚卸しとともに
夫とじっくり話し合いたいと思います!
数年後、わたしはスパルタ教育ママに
なっているんでしょうか・・笑
乞うご期待です!笑
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