9月7日のカウンセラー養成集中講座は、まず午前の部ではライフサイクル(エリクソン)についてお話しました。
乳児期 信頼 vs. 不信
幼児前期 自立性 vs 恥、疑惑
幼児後期 自主性 vs 罪悪感
学童期 勤勉性 vs 劣等感
青年期 同一性 vs 同一性拡散
成人前期 親密性 vs 孤立
成人期 生殖性 vs 停滞性
老年期 統合性 vs 絶望
(〇〇 vs ●● というのは、うまくいけば〇〇、うまくいかなかった場合が●●ということです)
まず最初の乳児期(0歳~1歳半か2歳くらい)においては、≪基本的信頼vs不信≫という構図をエリクソンは考えました。
乳児は不快なことがあったり、不安になったりすると泣きますが、その時に母親の愛情を感じられれば不安や不快は【安心】に変わります。
これをウィニコットは「二人いるから一人になれる」と言っています。
母親という『港』が有ればこそ、子どもという『船』は外洋へ航海に行けるわけですね。
そして、そうやって愛情を感じるごとに、【人(母)を信頼できる力】とともに『自分を愛してくれる人がいる』という【自分の存在を肯定できる力】が育っていきます。
これが基本的信頼感(basic trust)と呼ばれているものですね。
つまり「人を信じることができる力」です。
ところが、幼児期に親からかまってもらえなかったり(ネグレクト)、厳しい罰ばかり受けていると、基底不安というものが心に巣くっていきます。
「ひどい目に合わせる世の中に、誰の助けも得られない無力で見捨てられた自分がいる」という思いですね。
そして、それから逃がれる為に
・退行(幼児化して愛される)
・過剰適応(従順)
・無力(同情を得る)
・勝つ・優れる・強くなる
・ひきこもる
などを試みたりします。
アダルト・チルドレンのカウンセリングでは、このあたりの話になることも少なくありません。
幼児期を過ぎ学童期(小学生)に進むと、親子という『縦の関係』から学校での『横(友達など)の関係』に移行していき、10歳くらいからはギャング・エイジと呼ばれる『群れて行動する』時期に入っていきます。
ここは社会的コミュニケーションの力を身に着けることができる、とても大事な時期ですね(でも今の子どもは、この時期に塾やゲームなどで、この能力が身につかないまま大きくなってしまうリスクが高くなったりしていますが)。
そして青年期は、アイデンテイティ確立の時期となります。
アイデンティティ(自我同一性)とは、自分の存在の証明であり、今迄の人生において、こなしてきた課題や危機、また経験などによって創られます。
また逆に、自らを見失ってしまうケース(役割混乱)もあります。
この時期に関しては、「モラトリアム」「ピーターパン・シンドローム」「青い鳥症候群」「ウェンディ・シンドローム」などについても、お話をさせていただきました。
なお午後の部では、家族療法の構造的アプローチについてレクチャーとワークをしました。
この内容は第3日曜、そして第3土曜にも行います。
よろしければぜひご参加ください。
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カウンセラー養成集中講座は第1と第3土曜(どちらか選択)です。
https://npo-jisedai.org/kouza.htm
ベーシック集中講座は毎月第2日曜と第3日曜(どちらか選択)に開かれます。心理学は初めての方でもご参加いただけます。
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WEB講座は第2土曜の午前中です。WEBでのリモート講座はこちらです。↓
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