ヌレエフの世界観を描いた「白鳥の湖」は驚きと違和感の連続だった | 相模原市のバレエ教室のコラムー野沢きよみバレエスタジオー

相模原市のバレエ教室のコラムー野沢きよみバレエスタジオー

相模原市中央区淵野辺のバレエ教室 野沢きよみバレエスタジオは小さな子供たちのバレエの指導には長年の実績があり、幼稚園や保育園からもバレエのレッスンに高い評価をいただいているので、安心してバレエ始めらます!

現在、パリオペラ座バレエの映画

白鳥の湖IMAX』が大ヒットして

再上映の記事をみて

気になっていたところ

 

パリオペラ座バレエ白鳥の湖IMAX予告編

 

 

 

偶然

アマゾンプライムビデオで

みることができたので

早速みてみました

 

何の予備知識もなく

ヌレエフ版の「白鳥の湖」を

みたのですが

 

これは

ある意味ラッキーだった

思います

 

というのも

オペラ座の作品の中で

古典バレエは

ヌレエフ版が多く

普段見ているバレエとは

異なることが多いのです

 

そのことは

知識としては

頭にあったのですが

実際に作品を見たことは

ほとんどありませんでした

 

野沢先生とパリで

「ドン・キホーテ」を見たとき

これもヌレエフ版だったのですが

そのとき踊ったのは

オーレリー・デュポンとマニエル・ルグリ

 

まあ何とかっこいいこと

そして

オペラ座のダンサーの

美しいこと

 

この時はダンサーの

踊りがあまりに素晴らしく

演出・振付の違いが

気になりませんでした

その当時は・・・

 

あとで

DVDなどで見た時は

その違いにビックリ?!

 

さて

白鳥に話を戻すと

物語の内容が

見慣れた白鳥とは随分異なることに

気づきました

 

それと

作品の中で重要な役割の

ロットバルトの存在

 

出演は

 

オデット/オディール役に

アニエス・ルテステュ

 

ジークフリート王子が

ジョゼ・マルティネズ

 

この作品について

詳しくブログで解説されていたので

ご紹介します

 

 

パリオペラ座バレエ白鳥の湖ヌレエフ番解説ブログ

 

 

 

 

 

作品を見たあと

このブログを読んだので

いろんな疑問や違和感を

ある程度解消する

ことができました

 

さらに

 

この難解なヌレエフ版の「白鳥の湖」が

オペラ座の来日公演で大好評で先程の

映画iMAX版も大ヒットのようです

 

 

その様子を見ていると

バレエ知識の乏しい

私の抱いた違和感は

 

多くのバレエファンには

とるに足らないもののような

印象を持ちました

 

解説ブログによれば

フロイト的解釈による

王子の白昼夢による心象風景

 

これが

ヌレエフ版の「白鳥の湖」

ということのようです

 

作品構成も

第一幕

一場が宮殿

二場が白鳥の湖

第二幕で再び宮殿

第三幕(通常では四幕)

となっており

装置、背景などの大道具場面転換も

なかったのがうなずけます

 

 

なので

 

わたし自身が見慣れている

「白鳥の湖」とは

全く別物と言って良いのでは

と思いました

 

 

名前は白鳥の湖というけれど

これは全く違う作品だと

解釈すべきでは?

多くのバレエファンの皆様の

バレエの知識

その深い造詣に尊敬の念を

懐かずにはいられません

 

 

 

 

 

わたしは

完全には受け入れることができず

混乱しています

 

気になったのが

衣装と照明

 

 

 

王子の白昼夢がベースに

なっているので

演出の違いでそうなるのは

理解できました

 

 

宮殿の華やかさは

太陽

光であるはずと

私自身は解釈しています

 

だから

 

通常の第二幕は

白鳥の湖が

白鳥に変えられたオデットの

闇の世界での悲しみ

と同時に本来であれば

光の世界

だから衣装は白

(白鳥だから当然のですが)

 

となり

第三悪の宮殿の場で

再び光の世界、昼

 

ここに闇の世界から

登場するのがオディール

だから衣装は

陰、闇を表す黒

なのだと解釈していました

 

この光と陰

 

聖書にある

 

「光あれ」

 

ここから

この世に、昼と夜が生まれ

 

陰と陽

 

光と闇の世界が

この世に存在し

 

闇の世界に悪魔の存在がある

同時に

この世に「善」と「悪」の

対立が存在する

 

というのが

キリスト教的西洋社会の価値観

考え方が根底にあるのだと

思います

 

その価値観を根底に踏まえながら

白鳥の湖というバレエ作品が生まれ

闇の世界

 

悪魔の力に「真実の愛」が

打ち砕かれるという悲劇を

描いたバレエというのが

わたしの解釈です

 

 

 

ですから

 

ヌレエフ版の

白鳥の湖は

全く別のバレエ

ただ、タイトルが同じなだけ

 

 

このように受け止めました

あくまで個人的な解釈

感想に過ぎませんが

 

バレエの知識に乏しい

わたしにとって

この白鳥の湖は

難解すぎました

 

最後に

 

ヌレエフ版の白鳥の湖は

通常で描かれる

劇場向けの演出では

その魅力を十分堪能できない

 

それは

 

二次元の劇場空間では

みることができません

 

特に

値段の高い良い席では

皮肉なことに

観ることはできないのです

 

 

むしろ

三次元空間に近い

劇場の3階、4階席で

かろうじて観ることができる

 

 

特に白鳥のコール・ド・バレエの

美しい踊りやラインの見事さは

3次元空間からでしか

味わえない演出となっているのでは

ないかと・・・・。

 

 

この点において

さすが

ヌレエフ

 

 

劇場の使い方がうますぎる

時代を先取りしているのではと

感心しました

 

 

上からのアングルで

観ることで

作品の素晴らしさは倍加される

映像の世界を意識していたのかな?

 

 

 

 

 

 

相模原のバレエ教室なら

 

野沢きよみバレエスタジオ