【県議と視察へ】越谷児童相談所&カリヨンの杜
今日は78回目の終戦記念日です。戦争で亡くなられたすべての方々に、深い哀悼の意を表します。そして、二度と戦争は起こさない、その思いを胸に、戦争にさせないための努力を重ねていきたいと思います。さて先週、日本共産党埼玉県議団と、春日部市議団と共に、県内2カ所の施設へ視察を行なってきました市の課題は、県の施策と連携して解決することも多く、こうした施設に伺わせていただき、現況や課題を確認することは、とても有意義なことだと感じています。まずは“越谷児童相談所”へ施設職員から話を伺う、(右から)城下県議団長、榎本、深田議員、諸根議員手前右から、木下春日部市議、並木春日部市議~虐待相談多く、人手が不足~県内には7つの児童相談所があります。赤数字1~7/管轄区域が色分けされています(7つに加え、さいたま市は別途設置) ※蓮田市は、1:中央児童相談所(上尾市)の管轄です。そのうち“越谷児童相談所”では、越谷市・春日部市・幸手市・杉戸町・宮代町・松伏町の3市3町を所管しています。2005年から一時保護所(定員30名)も併設され、いろいろな事情で、すぐには行先が決まらない子どもたちが、そこで生活を送っています。「越谷児童相談所における相談状況」資料より相談数は2022年度で4588件。相談種別では「虐待」が最も多く、約半分を占めており、近年その伸びが大きいそうです。児童虐待通告の内容は、「心理的虐待」が最も多く、約6割を占めています。次から順に「身体的虐待」で約23%、「ネグレクト」で約17%、「性的虐待」が0.5%です。「子どもの前での夫婦げんか」が心理的虐待となるケースが多く、主な虐待者は実母・実父の順で多く、約8割を占めています。措置の状況は、2022年度は209人。「児童養護施設」への入所措置が最も多く、約73%で、次いで乳児院、知的障害児施設、、、などです。里親委託はここ数年で平均27人/年程度で、施設への入所が主流です。学年・年齢区分別件数は、「小学生」が最も多く、31%ですが、0~3歳未満が19%、3~学齢未満が23%で、学齢未満の幼少期全体で約半分を占めており、言葉ではうまく表現できない世代の子どもたちが多いという印象です。近年は、総人口は減っているものの世帯数が増えており、単身世帯増や核家族化がデータから見てとれます。核家族化や、“子どもの面倒は母親がみるもの”といった昔ながらの価値観などで、子どもを育む家族が母親一人に偏ってしまったり、子どもを見守る目が減ってしまったことなどは、虐待の1つの要因とも言えるのではないかと思いました春日部市議からは、2021年の春日部市の児童虐待死事件があったことから、「もう大丈夫、と保護を終了して親元に帰した後、子どもが死亡したケースがあった。自治体と連携して、もっと踏み込むことはできなかったのか」との意見がありました当局では関係各所との「要保護児童対策地域協議会」(※)の回数を、2ヵ月に1度から1ヵ月に1度、と増やしているようですが、1回の協議会で70名近くの事案を抱える実態があり、その状況を共有するだけで時間が終わってしまうといっても過言ではなく、更なる改善など深い対応については、追いついていない状況のようでした(※)要保護児童対策地域協議会児童福祉関係(市町村の児童福祉・母子保健等の担当部局、児童相談所、福祉事務所・家庭児童相談室など保健医療関係(市町村保健センター、保健所、医療機関など)教育関係(教育委員会、幼稚園など)警察・司法関係(警察、弁護士会など)人権擁護関係(法務局、人権擁護委員など)が協議する場です。また、一時保護所でも2022年度には、1日平均児童数が定員30名を超える31.4人になるなど、保護児童数に対する支援側のマンパワー不足が大きな課題であることが明らかになりました。子ども一人一人を助けるために、人手不足の解消や施設の増設、子どもの精神面でのフォローや、子どもを育む保護者への支援など、まだまだ改善と対策が必要です。しかし同時に、根本的に虐待を起こさせない取り組みも求められていると感じます。利益を追い求めるあまりパワハラ・モラハラが横行する職場環境の改善、コロナ禍や世界的資材高騰等による倒産・失業、物価高騰と実質賃金降下による生活苦や閉塞感など、大人が精神的・物質的に追い込まれることによって、より力の弱い子どもたちにそのしわ寄せがきていることを、私たちはもっと認識しなければならないのではないでしょうか。様々な角度から、子ども達を救う手立てを、社会全体で考えていかなければと思いました。今、春日部市では「春日部市に児相を!」という運動を広げているそうです次に、“医療型障害児入所施設 カリヨンの杜”へ行きました。ここは、重度の知的障がいと肢体不自由が重複している小児・児童で、呼吸器など医療器具を利用するなど、医療的ケアが必要な方たちのための、長期入所や短期入所、外来、日中一時預りなどを行う施設です。今年4月からは、埼玉県の『医療的ケア児等支援センター』として、医療的ケア児等とそのご家族が、心身の状況に応じた適切な支援を受けられるよう、地域センターとしての相談窓口の役割を担われています。(右から)榎本、伊藤はつみ県議、城下のり子県議団長、大野とし子春日部市議、諸根市議~18歳以降の居場所が課題~2018年、旧小児医療センター跡地にできた医療型障害児入所施設「カリヨンの杜」。敷地の一部が蓮田市にもかかっており、市からは旧小児医療センターへ通う方が多くいらっしゃいました。そのため、センター移転の話が出ると、移転反対の市民運動が大きく広がりました。私たち日本共産党も、署名活動や県への要望書提出など、市民のみなさんと一緒にその運動を広げました。この運動が県の方向性にも影響を与え、センター移転後も、その場所で重い重複障がいを持つ子どもたちへの医療・看護・介護・療育が行える場が残された、という経緯があります。今年で開設5周年。その後の変化として、県からの職員派遣が終了してしまい、働き手の募集に困っていることや、入所している子どもたちのうち、18歳を迎える子も出てきて、その後の生活介護・就労支援という問題が出てきていることがわかりました。重い障がいを持つ子どもやその親にとって、なくてはならない施設であり、県や近隣自治体の連携した支援が求められます。施設1F、多目的室~ナースステーションの見学利用者の方々の作品や、かわいらしい掲示物を見学。思わず顔がほころびます2F、スヌーズレン室。視覚・嗅覚・感覚を通して脳に働きかけることのできる部屋です。やさしい光の出るものや、ウォーターベッドで浮遊感を感じられるものなど、ストレスを減少させ、リラックス効果があるものが置いてあります。子どもたちにも人気のお部屋だそうです懇談の様子。私も、5年前の視察時のことを話題にし、現在の課題について質問しました。2Fの建物からは、今年4月から開校した「岩槻はるかぜ特別支援学校」が見えました日本全国を見ても、障がいを抱える方々にとって必要な、暮らしの場(長期・短期入所施設、通所施設など)や支援体制の不足があります。地域生活においてももちろん、そういう方々が自立して暮らせる、医療・住環境・福祉体制などを構築していく必要がありますが、同時に、希望する方が入所できる施設整備を、ハード・ソフト両面において、しっかり進めていく必要もあると感じます。様々、現実的な困難はありますが、誰もがどんな障がいを抱えたとしても、暮らしやすい社会になるようにという視点をもち、努力し続けることが大切だと思います。