そう言えば、学生の頃ある百貨店の食品売り場でアルバイトをした経験がありますが、今日は、ちょっと蒸し暑いので少し早い怪談話を・・・(20ウン年前の話です、念のため)
昔々…
池袋の某百貨店(どっちかだ、笑)の地下食品売り場で、お惣菜の販売店でバイトをしていました。
商品は、焼き鳥やモモ焼き、鳥のグラタン、コロッケなどの鳥惣菜でした。
朝は納品口に商品を運んでくるトラックから商品を積み下ろす仕事から始まり、開店前の直立不動の朝礼(ほんとに蝋人形のように固まらなければなりません。今でもやってんのかなぁ。)を経て、開店を迎えます。
ご存じのように鶏肉は足が速いので、悪くなりやすい。売れ残りは、店長が匂いをチェックして鳥モモ焼きなどは色が悪くなるので、焼き鳥のたれで「偽装」して陳列。においに敏感な元シェフは、「店長これやめときません?」とたびたび進言するも「ダイジョブ」の一言。
ここまでは店の問題ですが、フロア全体の衛生管理もすごい。
時々通路でワゴン販売をしていたことがありました。ワゴンの下にバットに入れた鶏もも焼きをストックしてあるのですが、ふと気がつくと背面の壁際から「店虫」(茶バネくんですね)が攻めて来るではありませんか。
ディスコ世代のバンドマン・元シェフ青年は華麗なステップで何とか防ぎましたが、こんなのほんとに日常茶メシごと。
ネズミもすごいですよ~、餌食い放題ですから丸々です。
食品売り場の下のフロアが、商品や備品の倉庫が広がっているのですが、天井低くて薄暗く、まるで穴倉のようで近代文明国の 設備とは思えない。
また、 いちいち倉庫に商品を取りに行くのは面倒なので、売り場フロアの裏の階段の踊り場などにバットに入れた商品を積んでおくのも当たり前。店虫くんたちの恰好の餌食です。消防法上も問題ありなので、百貨店側は一応禁止してますが、見て見ぬふり。それよりも売り上げ上げろ!ですから。お客さんの見に触れない部分は、何でもありです。
そういえば、レストランをやっていた頃、先程の百貨店の渋谷店(これでバレバレですね、笑)のワイン売り場に友人がおりましたが、彼の話によると・・・中略~やっぱ問題になりそうなのでナイショにします・・・保健所が聞いたら卒倒しますね。(これは15年くらい前の話)
どうです、ちょっと涼しくなりましたか?それとも悪寒・・・。
もう一度念を押します、これは昔話です。
今はさすがにここまで酷いことは無いと信じますが、最近の酷い食品偽装事件を見ていると、全く消費者に向き合うことなく利潤追求に走れば、同じことの繰り返しとなると思わざるをえません。
ただ、これらの食品偽装の遠因の一つは、日本人の過剰なレッテル信仰であることも事実。見極める力をつけないと、やばい世の中になってしまいました。
ではまた。
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