vol.3897
スポーツをしている方で「筋肉をつけ過ぎたら動けなくなる」という声は今もよくあります
この声の理由としては、そういった人が身近にいたり聞いたりするからと思いますが、逆に明らかに見た目に筋肉がついているにも関わらず動きがよくなるケースもあります
専門家である私の経験から述べさせていただくと、筋トレをして筋肉をつけて動けなくなる理由は主に2つあり、この2つをクリアすると、動きすなわちパフォーマンスが上がり、なおかつケガのリスクも小さくなります
まず1つ目は、取り組んでいる筋トレが〈そのスポーツの動きであまり必要としていない部分〉ということです
例えば、ゴルフでは股関節の可動性、機能的な動きが必要不可欠ですもしそのゴルファーが股関節が使いにくいタイプなのにも関わらず、太ももやふくらはぎを主に強化していたとしたら、そこに筋肉がつくことでバランスがさらに崩れ、動きがおかしくなることがあります
2つ目は、筋トレのプログラムが〈そのスポーツに協調できていない〉ケースです
これはけっこう多いです
例えば、ゴルフもサッカーも下半身の筋肉は必要不可欠ですが、各々それらのスポーツは中身が違いますよね
ゴルフは基本的に片足になることはまずなく、上下動よりも捻りが大きい動きですサッカーは動きが画一的ではなく、両足が地面に接地していることはあまりなく、色々な方向に走ったり、瞬発力や敏捷性、JUMP力などが必要になってきます
サッカーはゴルフよりも、高速度の動きを動きながら90分という時間で繰り返す能力が必要です
よって、両方のスポーツ選手に、スクワットやデッドリフトだけでは足りないということ…「筋トレといえばスクワットとデッドリフトでしょう」というようなことではパフォーマンスに繋がらないことがありということです
そのスポーツの〈動作や運動速度〉を理解し、筋トレでつける筋肉をその動作に協調させることが大切になってきます
この2つを網羅したトレーニングは、動けなくなるということはなく、むしろパフォーマンスが上がりケガが少なくなりますよ