株式会社Be代表取締役の稲垣大輔です。

 

今回は僕が最近お気に入りのシューズブランドを紹介します。 シューズの魅力はもちろんですが、出会いからブランド創業者の話、そしてサステナブルな観点で、株式会社Beとして学ばせていただく点があるので、ざっくばらんに書きます。

 

 

 

◆サステナブルなスニーカーブランド・Allbirds(オールバーズ)との出会い

少し前にFacebookで書きましたが、今春新しいスニーカーを購入しました。

「Allbirds(オールバーズ)」です。

 

 

僕が普段買い物をしている「ECOALF(エコアルフ)」、そして「Allbirds(オールバーズ)」はどちらも、サステナブルな商品や活動を提供しているメーカーです。

 

特に「Allbirds(オールバーズ)」はサステナブルの中でも、株式会社Beと同じく気候変動対応を軸とした活動を行っていることから、親近感を感じています。

 

Allbirds(オールバーズ)について調べてみると、興味深いことがたくさん出てきました。創業の側面、商品の側面、企業活動の側面など、今後株式会社Beおよび自分自身の活動に取り込んでいけたらな、と考えています。

 

話が変わりますが、私が「Allbirds(オールバーズ)」に出会ったきっかけを書いてみます。

 

私がYouTubeで拝見している”マコなり社長”さんの動画がきっかけでした。彼が動画で、Allbirds(オールバーズ)について「洗濯機で丸洗いできる人生を変えるスニーカー」と発信していたことから興味を持って購入に繋がりました。

 

(キャッチーで耳に残るコンセプトという、良いビジネストークが私に刺さったのでした笑。)

 

なお、マコなり社長さんとAllbirds(オールバーズ)は、過去に「マコなり社長Allbirds(オールバーズ)感謝の手紙」というキャンペーンをやったくらい良好な関係を築いてるので、参考にそのリンクを紹介します。

https://letter-campaign-2020.makonari.com/


◆Allbirds(オールバーズ)の歴史と特徴

Allbirds(オールバーズ)は、元サッカー・ニュージーランド代表のティム・ブラウン氏と再生可能エネルギーの専門家ジョーイ・ズウィリンジャー氏が2016年に創業した、いわゆるスタートアップのシューズブランドです。

 

創業から7年程にもかかわらず、現在はアメリカを中心に約50店舗を展開しており、2020年1月に「世界で最も快適なシューズ」という噂とともに日本初上陸しているので、ものすごい速度で世界展開されていることがわかります。

 

2017年創業の弊社とほぼ同じ年数の会社なので、強い憧れを抱きつつ、リアルな目標とさせていただける会社です。

 

日本国内では、現在ECサイトの他、3店舗(原宿・丸の内・大阪)を展開しており、国内第1号店は、2020年1月10日に東京・原宿にオープンし、初年度の売上高は、世界中の直営店の中で1位を叩き出したといいます。

 

株式会社Beのオフィスがある原宿と、旗艦店「Be Organic」がある丸の内に店舗を構えている点も、勝手ながら親近感が湧きます。

 

若者の街と呼ばれる原宿エリアには多くの若者世代が集まり、丸の内エリアには働く大人世代が多く集まっています。

 

一企業だけの活動では未来の地球のための動きとしては限界があるのと同じで、一部の世代だけの活動するにも限界があります。

そこで若者世代が集まる場所と大人世代が集まる場所の両方から、大切にしている価値観や取り組みを発信することで、より大きな活動に繋げることができます。

 

このように、株式会社Beと同様の理由で原宿と丸の内に拠点を構えているということを知って、少し嬉しくもなりました。

 

メーカーとして良い商品、良いサービス、良い活動を提供し続けていくことは当然ですが、ビジョンを形にし、世の中に貢献するためには、適切な場所で、適切な方に、適切な発信をすることが大切なので、引き続きアンテナを張っていきます。

 

◆創業者のプロフィールと起業の想いについて

Allbirds(オールバーズ)創業者の一人である元サッカー・ニュージーランド代表ティム・ブラウン氏と起業のきっかけについて簡単にまとめます。

 

サッカー・ニュージーランド代表としてキャプテンを務めたこともあるティム氏には、現役時代大手のスポーツブランドがスポンサーに付いていました。

そんなティム氏が身に着けるフットウエアには大きなブランドロゴがあしらわれ、派手な色使いのものも多く、大学時代にデザインを専攻していたティム氏の美学とは合致しなかったといいます。

 

ティム氏は、引退後にビジネススクールに通う中で「メリノウール(=メリノ種の羊の毛)でミニマルなデザインの靴を作る」というアイデアが生まれました。

その後、クラウドファンディングを通じて資金を集め「Allbirds(オールバーズ)」を起業し、メリノウールを使用した「ウールランナー」というサステナブルスニーカーを発表しました。

 

この「ウールランナー」は、発売から3年間で約30回も改良され、タイム誌に「世界で最も快適な靴」と称されるまでになりました。

 

と簡単に書きましたが、ここに至るまでに様々な経験や苦労があったことは容易に想像できるので、いつか直接お会いして話を聞いてみたいと思っています。

 

 

◆サステナビリティという言葉が必要ない未来

ここからは、そんなティム氏が目指す未来像について書きます。

 

ティム氏が目指す、10年後のフットウエア業界の未来は

「サステナビリティという言葉が必要ではなくなっていて欲しい」

とのこと。

 

それは、あえてサステナブルと言わなくても、人々の中でサステナブルが当たり前になっている未来を指します。

その未来に向けて牽引するのがAllbirds(オールバーズ)の役割で、プラスチック素材や化学繊維への依存を離れ、自然素材の良さが認識され、質の良い商品に自然素材が適用されているのが理想だとティム氏は語っています。

 

株式会社Beもサステナブルを当たり前に、そしてオーガニックを当たり前の社会にするための商品開発や情報発信をしているので、ティム氏そしてAllbirds(オールバーズ)と弊社(株式会社Be)は共通する価値観の元に活動していることがわかりました。

 


 

◆商品のメリットについて

色々な方がAllbirds(オールバーズ)のシューズについて様々な魅力を語っているので、僕が調べた限り共通する大きな3つの特徴についてまとめつつ、私が使った感想も付け加えて書きます。

 

Allbirds(オールバーズ)シューズの魅力

①履いていないと感じるくらい軽い履き心地

②一日履いても蒸れない通気性

③何度でも洗濯してキレイな状態で履ける

 

これだけでもすごい魅力的なシューズであることがわかりますね。

ここからは、上述した3つの特徴に対して、さらに詳しく書いていきます。

 

 

①履いていないと感じるくらい軽い履き心地

これは前述した、タイム誌で「世界で最も快適な靴」と称されていることからも分かる通り、突出した履き心地の良さを誇ります。

 

僕も、購入したスニーカーを履いて最初に感じたのは「柔らかい」「軽い」「気持ち良い履き心地」という感想でした。

今までに履いてきた靴では感じたことがない履き心地の良さに感動しました。

 

靴はファッションの点で非常に重要な要素を占めますが、靴の履き心地は普段の生活の快適さを決める要素の中でもかなり大きな要素を占めます。

逆にどんなにおしゃれだとしても、靴ずれとかがひどい場合は身体の歪みに繋がる可能性もあり、生活の快適さからは離れてしまいます。

 

個人的にはAllbirds(オールバーズ)のシューズの魅力は、デザイン性と快適さの両立だと感じております。

 

②一日履いても蒸れない通気性

 

これも前述の通り、Allbirds(オールバーズ)のシューズにはメリノウール(=メリノ種の羊の毛)を使用しております。

メリノウールは、通気性・温度調節にも優れているので機能面も抜群です。

 

さらに、メリノウール自体の素材にも強いこだわりを持ち、最高品質のメリノウールを使用しているので、圧倒的に柔らかいふわっとした履き心地を実現しているのだと思います。

 

また、インソールにもメリノウールを採用しており、優れたクッション性、吸湿性、防臭性を実現しており、公式HPでは「まるで雲を歩いているみたい」と紹介されています。

 

 

僕は蒸れが非常に気になる性格ですが、Allbirds(オールバーズ)のシューズは一日中履いても蒸れや臭いの発生が少なくて感動したので、これはぜひ実際に履いてみて体感していただきたいです。

 

 

③何度でも洗濯してキレイな状態で履ける

 

Allbirds(オールバーズ)のシューズは、なんと洗濯機で丸洗いが出来てしまいます。

冒頭で書いた、まこナリ社長さんが「洗濯機で丸洗いできる人生を変えるスニーカー」と語る理由ですね。

 

しかも丸洗いの方法は、インソールを外して洗濯機に突っ込むだけという簡単な手順になっています。

 

僕が購入したシューズはまだ洗っていないので、以下に公式HP(https://www.allbirds.jp/pages/clean-your-allbirds)に書かれている実際のお手入れ方法を要約しました。

 

いかに簡単にお手入れできるかがイメージ出来ると思います。

 

↓↓↓

 

インソールと靴ひもを外します。

洗濯機に入れる前に、手洗いすると良く、ネットに入れてから洗濯機にかけるとより良いです。

 

洗濯機は、弱回転に設定して、お湯ではなく水で洗ってください。

洗剤は、中性洗剤がオススメです。

 

漂白剤と乾燥機が苦手なのでゼッタイに使わないでください。

日当たりの良い場所で、しっかり乾かしてください。

 

何度も何度も洗うと、少しずつ痛んできますので、理解してください。

 

 

◆Allbirds(オールバーズ)の気候変動対応活動について

ここまでの内容はすでにAllbirds(オールバーズ)を愛用している方には当たり前のことだと思います。

ここからは、弊社株式会社Beのサステナブルな理念と重なる、Allbirds(オールバーズ)のサステナブルな活動について書きます。

 

Allbirds(オールバーズ)では、具体的に気候変動対応を進めているという実績を数値化しており、達成する目標数値も明確で行動実績が一目瞭然です。

 

サステナビリティの意識を当たり前にしていくために、Allbirds(オールバーズ)が率先して行っていることのひとつに、すべての商品のカーボンフットプリント(※)を明記するというアクションがあります。

 

※カーボンフットプリント

https://www.allbirds.jp/pages/footprint

商品やサービスの原材料の調達から生産、流通、廃棄・リサイクルに至るまでのサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量をCO2に換算したもの。

 

創業者のティム氏が理想とする世界は、食べ物のカロリーを見て商品を購入するように、あらゆる分野の商品にカーボンフットプリントが表示され、それを目安に消費者が購入商品を選ぶ世界とのことです。

 

そんな世界を実現するために、Allbirds(オールバーズ)が作成したカーボンフットプリントを計算するためのツールを無償提供しています。

 

ウールに始まり、ユーカリ、サトウキビなど自然由来の新素材を次々に開発しているAllbirds(オールバーズ)が、次なる新素材として100%天然素材のヴィーガンレザーによるシューズを実現させました。

 

これまでの靴に使われてきた合成皮革には、必ずと言っていいほどプラスチック素材が入っていましたが、Allbirds(オールバーズ)のヴィーガンレザーは、米の籾殻や柑橘類などの農業副産物、天然ゴム、植物オイルなどの100%天然材料から作られているとのこと!

 

実は僕が購入したのは、この100%植物性のプラントレザー を使用したスニーカー「Plant Pacer (プラントペーサー) 」です。

 

「Plant Pacer (プラントペーサー) 」プレスリリース

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000040.000052205.html

 

※Allbirds(オールバーズ)の活動はこちらを参照ください

https://allbirds.jp/pages/sustainability

 

 

◆最後に

「洗濯機で丸洗いできるスニーカー」というようなわかりやすいコンセプトの発信と、目に見えて進んでいるとわかるサステナブルな活動展開は、株式会社Beが目標とする状態でもあります。

 

特にカーボンフットプリントのように、明確な数値の指標を設定し、

・2025年までに全製品のカーボンフットプリントを半減

・2030年までに全製品のカーボンフットプリントをほぼ「ゼロ」に減らす

というように具体的な数値目標にまで落とし込むこと。

そして、数値目標に対して現状の達成率「60%」というように進捗を発信し続ける企業姿勢には学ぶことばかりです。

 

株式会社BeもAllbirds(オールバーズ)同様、気候変動対策に集中した商品開発および活動をしております。

 

そのために日本国内でオーガニックが当たり前になるような商品開発や海外ブランドの導入を進め、まずはカーボンニュートラルの達成、そしてクライメートポジティブ(※)の達成を目指します。

 

※クライメートポジティブ

温室効果ガスの削減(吸収)量が、排出される量より上回ること

 

今後は、このビジョン達成に効果的な目標設定をし、共に手を組むパートナーにも共有し、達成に向けた進捗がわかるようにしていきます。

 

 

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■公式プロフィール

稲垣大輔(いながき・だいすけ)

株式会社Be 代表取締役

北海道出身

2002年、北海道大学工学部を卒業し、国内大手自動車会社に就職。

ブレーキ部品の設計および最先端エンジンの研究に携わる。

2012年にイベント会社を創業。

2017年に株式会社Beを創業し、現在に至る。

 

■関連メディア

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株式会社Be代表取締役の稲垣大輔です。

このブログでは僕が好きなエンタメや旅行、元々居た自動車業界のニュースから感じたこと、仕事に取り入れたことなどを書いています。

noteでは株式会社Be代表取締役・稲垣大輔として。
このブログでは僕、稲垣大輔個人として。
それぞれ違った視点からの考えや意見を書くようにしています。


今年の6月に佐賀の容器工場へ視察に行ってきました。
今回は工場視察以外で発見したものを紹介させていただきます。



◆佐賀と言えば、小学生の頃から名前を聞いたことがある吉野ヶ里歴史公園

佐賀に入ってまず最初に「吉野ヶ里歴史公園」に行ってきました。

 



小さな頃は学芸員(学芸員は、博物館資料の収集、保管、展示及び調査研究、その他これと関連する事業を行う「博物館法」に定められた、博物館におかれる専門的職員)になろうと思ったことがあるくらい遺跡好きの自分にとっては、とても楽しい時間になりました。

昔、社会の教科書で存在を知った記憶があるのですが、実際に現地に行ってみて出土の歴史などを見ると知らないことがたくさん。
特に、吉野ヶ里遺跡が発見・発掘されたのは平成に入ってからという事実に驚きました。

そして、一緒に行ったスタッフが「私が生まれる前ですね」と明るく話してたことに、昭和生まれの僕にとっては少し複雑な気分になりました(笑)


吉野ヶ里歴史公園の中では、復元された重要な文化財だけでなく、とても素敵な風景も堪能出来ます。
当時の統治方法などが紹介されていますが、現地のスタッフさんに話を聞くと、意外と想像で作成されたストーリーが多く、本当のことはまだ解明中ということに、ますます興味が湧きました。

佐賀方面に行かれる方は、足を運ぶ価値がある場所だと思います!おすすめです!



◆佐賀駅前で遭遇した実証実験中のベンチ

次に宿泊地である佐賀駅へ到着して、一番最初に目に入ったのは写真のベンチです!



なんと天井にソーラーパネルが貼り付けられており、机上の電源プラグへ電気を共有しております!!!
ソーラーパネルが屋根にもなるので日差しを防ぎ、かつ風通しの良い場所で自然エネルギーから発電しているので、究極のサステナブル空間ですね♪

残念ながら次の予定があったので
「ビール🍺を片手にビアガーデン気分で仕事できるな~」
と名残惜しみながらパシャリ📷


今写真を見返すと、ちょうど背景にビール🍺の広告があるのがまた面白いですね。
ぜひ佐賀駅へ行った際には、ここでミニビアガーデンをお楽しみください★



と思ってブログを書くために、このベンチの情報を収集すると、WEB上にほとんど情報がないことに気付き、スタッフと一緒にこのベンチの素性を調べてみました。
本当に何もヒントがなかったので、SNSで佐賀駅を調べ、投稿画像を徹底的に洗い出し、ある投稿の背景に出てきて、画像をヒントに特定班さながらの執念で探し続けると・・・ようやく出てきました!


どうやらこのベンチは「西尾レントオール株式会社」という会社がレンタルしてる「オフグリッド」というものみたいです。


そして、この「オフグリッド」について調べると、何と2023年6月17日(土)~7月17日(月・祝)の間、佐賀駅周辺にて実施された実証実験の一環で設置されていたことが判明しました。

実証実験の詳細はこちら


ですので、現在はすでに佐賀駅前に「オフグリッド」はなくなってると思います。。。。
「西尾レントオール株式会社」が配信しているYouTube動画などを観ると、どうやら東京や大阪でもたまに実証実験で使われている模様です。


もし東京や出張先で「ソーラーパネル付きオフグリッド」を見かけたら、絶対にそこで自然風を浴びながら自然エネルギーを使って仕事をしようと思いますので、設置情報の共有をお待ちしております。




■公式プロフィール
稲垣大輔(いながき・だいすけ)
株式会社Be 代表取締役
北海道出身
2002年、北海道大学工学部を卒業し、国内大手自動車会社に就職。
ブレーキ部品の設計および最先端エンジンの研究に携わる。
2012年にイベント会社を創業。
2017年に株式会社Beを創業し、現在に至る。

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◆株式会社Be社長 稲垣大輔のnote
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株式会社Be代表取締役の稲垣大輔です。

このブログでは僕が好きなエンタメや旅行、元々居た自動車業界のニュースから感じたこと、仕事に取り入れたことなどを書いています。

noteでは代表取締役・稲垣大輔として。
このブログでは僕、稲垣大輔個人として。
それぞれ違った視点からの考えや意見を書くようにしています。

今回は日常生活におけるサステナブルな活動について、僕と株式会社Beが取り組むこととその価値、そして稲垣大輔個人として考えて実践していることを並べて書いてみます。
※良い意味で、代表取締役と個人と、両方の視点が混ざっております


◆はじめに

突然ですが、僕は日本という国が好きで、日本人であることに誇りを持っています。

仕事、プライベート、そのどちらの面から見ても日本人の国民性が好きです。
日本の四季折々の自然や、長年育まれてきた文化が誇らしく、これらを守りたいと思っています。
そこで私は自分の経営する株式会社Beでも、個人でもサステナブルな活動を始め、オーガニックに関する知識を勉強するようになりました。

素敵な日本の未来は、僕らが日々実践する消費活動によって守られています。
本日は、サステナブルな消費活動について、自分なりの考えや実践していることを紹介します。


◆サステナブルな消費活動

これまで、僕のnoteで何度か、僕が好きな言葉
「日々の消費活動は未来の地球への投票である」
という言葉を紹介してきました。

https://note.com/be_inagaki/n/n2977dc8f1371
https://note.com/be_inagaki/n/n92f07e91ed13

この文章中にある「消費活動」というのが、お金や時間の使い方だと考えています。

なお、このブログを書いてる中で「日々の消費活動は未来の地球への投票である」という言葉を調べてみたら・・・・そのものは見つからず。
どなたかの受け売りだと思って使っていましたが、教わった概念を私なりに勝手に格言風に整えて作ってしまったものかもしれません。。


調べてみると、一般社団法人エシカル協会代表理事 の末吉里花さんが2018年3月24日に開催された『あなたの買い物が未来を変える~エシカルと消費とSDGs』というふだんの消費活動と持続可能社会の関係を考えるトークイベントで以下のように語っていらっしゃったのを見つけました。

こうした言葉を自分なりに咀嚼したのではないかと思っています。
(この記事自体もとても勉強になりました!)

--------------
「買い物は投票であるという気持ちを持ち、投票者になったつもりで、暮らしのなかでどこにお金を使うか考えることが大切。(以下略)」
--------------
朝日新聞デジタル - 2030s SDGsで変える
『あなたの買い物が未来を変える~エシカルと消費とSDGs』【未来メディアカフェvol.16】
https://miraimedia.asahi.com/shopping-future/





◆やらないよりやった方がいい理論

話は変わりますが、株式会社Beでは「健康で美しく生きる世の中をつくる」ためにサステナブルな商品提供や情報発信を行っています。

この「サステナブル」は大事な考え方ではありますが、100%完璧にサステナブルな生活へいきなり切り替えることを提案しているわけではありません。

意識の高い一人が100%サステナブルな生活や行動をして、周りが変わらないという状態より、あらゆる人が感じる「今この瞬間の選択をどうするか?」の選択肢にサステナブルが入るようになった方が望ましいのではないかと考えています。
そして、少しずつサステナブルな選択をする機会が増えると良いと思っています。

「自分ひとりが行動したところで変わらない」「だから変えなくてもいい」という考えも理解できます。
そこまで難しく考えずに、「選択・行動をした自分が誇らしい」くらいの気持ちで良いと思っています。

また、サステナブルな選択をしていくことで、もしかしたら「誇らしい」の対価として、いつもより少し多めの金額を払うようなことがあるかもしれません。
若い頃、野菜や果物を多く取り入れようとしてもお金がなくて、結局安直な食生活になったこともありました。
手間がかかっているもの、価値があるものは得てして高価な場合もあります。


それでも何事も微差の積み重ねが大きな変化につながるし、変化を実感するとさらなる行動に繋げたいと思うようになります。
最近私が通い始めたキックボクシングをしていても思うのですが、1回練習したくらいで目に見えて体型が変わったりすることはありません。通った時に頑張るのはもちろん、毎日の積み重ねがあると少しずつ変化が目に見えてく流のだと思います。


僕が大好きな理論で「やらないよりやった方がいい理論」というのがあります。
まず僕が仕事で、プライベートで実践してみて、少しずつ実践の輪を広げていくためのきっかけ作りをしたいなと思う今日このごろです。


◆僕が好きな日本の魅力について

私の出張先は、歴史ある文化が根付いてたり、こだわりの農業を継続されているような場所が多く、このような場所を直に見て、体験し、価値を伝えることは、大切な仕事でもあり、自分のリフレッシュの機会にもなります。

日本には「里山」と呼ばれる、人々の暮らしの中で営まれてきた農林業によって、多様な動植物の宝庫として、また、美しい風景として引き継がれてきた場所があります。
里山には、人の手入れによって守られる昔ながらの美しい風景と、多様な生きものが共生できる環境が広がっています。

このように人々の暮らしと自然の融合から出来る日本の自然や文化は、将来に渡って守るべきものであり、誇るべきものだと考えています。

このブログでも可能な限り、「観光」という視点だけでなく、未来の地球へ残すべき自然・文化という側面で発信できればと思っています。




◆最後に

仕事で高いパフォーマンスを出し続けるためにも、リフレッシュの機会は大切です。

ギリシャの哲学者、ソクラテスの名言「金持ちがどんなにその富を自慢しているとしても、彼がその富をどんなふうに使うかが判るまで、彼をほめてはいけない。」にあるように、リフレッシュに掛けるお金の先が、地方活性化につながるなど、自分自身が「粋」と実感出来るお金の使い方をしたいなと思っています。


一方で大義名分を掲げるのも大事ですが、一番根底にある大切なものは「ステークホルダーに満足いただく」ということだと考えています。
昨年出張で北海道の地元近くに行ってきましたが、自分が地元にいる時の印象とは良い意味で大きく変わっていて、観光客に珍しい体験を提供し、楽しんでいただく工夫が随所に見られました。


株式会社Beもお客様に喜んでいただける商品開発はもちろん、皆さんにとってサステナブルがより身近に感じられるように様々な活動を行っていきます。
 

 

■公式プロフィール
稲垣大輔(いながき・だいすけ)
株式会社Be 代表取締役
北海道出身
2002年、北海道大学工学部を卒業し、国内大手自動車会社に就職。
ブレーキ部品の設計および最先端エンジンの研究に携わる。
2012年にイベント会社を創業。
2017年に株式会社Beを創業し、現在に至る。


■関連メディア
◆アクティブオーガニックブランド「Be」公式HP
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◆「Be」オンラインストア
https://be-store.jp/

◆「Be」公式インスタグラム
https://www.instagram.com/be_activeorganic/?hl=ja

◆「Be」公式Youtube
https://www.youtube.com/channel/UCtEhEgJPGJQ9IX4y5vbmESw

◆「Be」公式note
https://note.com/beofficial

◆「Be Organic(ビーオーガニック)丸の内本店」
https://be-beauty.jp/be_organic/

◆株式会社Be社長 稲垣大輔のFaceBook
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◆株式会社Be社長 稲垣大輔のnote
https://note.com/be_inagaki
 

 

株式会社Be、代表取締役の稲垣大輔です。
いまさらですが、このブログでは僕が好きなエンタメや旅行、元々居た自動車業界のニュースから感じたこと、仕事に取り入れたことなどを書いています。


(ネタバレ注意?)
最近、コンサルタントの勧めで今公開中の大人気映画『AIR』を観ました。
その感想や、気づいたことについて書いてみます。

今はAmazon prime Videoでも観れるらしいので、ぜひお時間作って観てみてください。


■『AIR』を観ていないあなたへ(事前に『シュードッグ』を読んでおくべき!)
突然ですが、僕が映画を観て最初に思った感想は「『シュードッグ』を読みたい」でした。

それはこの映画を勧めてくれたコンサルタントから推奨されていたことが理由です。

『シュードッグ』とはナイキの創業経営者であるフィル・ナイトについて書かれたビジネス書籍です。
映画『AIR』はこちらを参考に作られたこともあり、「『シュードッグ』を読んでから映画『AIR』を観ると、より一層面白く観れる」とアドバイスされていました。

そんなアドバイスをもらったにも関わらず「早く映画が観たい」という衝動に駆られて、先に映画を観たのでした。(アドバイスもらっていたのに……!)
結果、スクリーン上での人間味溢れるフィル・ナイトに惚れてしまい、『シュードッグ』を読みたいという感想になりました。



■映画のあらすじ
映画のストーリーを簡潔に書くと、1980年代、業績不振だったナイキのバスケットボール部門所属の主人公・ナイキ社員ソニー・ヴァッカロが、ナイキCEOのフィル・ナイトからバスケットボール部門の立て直しを命じられるところから始まります。

アディダスやコンバースなどの競合ブランドが圧倒的シェアを占める中でソニー・ヴァッカロが目をつけたのは、当時NBAの新人で後に世界的スターとなるマイケル・ジョーダン。

当時のマイケル・ジョーダンはナイキ嫌いだったにも関わらず、ソニー・ヴァッカロを中心としたナイキチームが、まさに人生を賭けて驚くべき情熱と独創性で一発逆転した物語です。
スポーツの枠を超え、ファッションやアートなど現代のカルチャーに大きな影響を及ぼし、今もなお伝説として語り継がれる世界一有名なシューズ『エア ジョーダン』。

不可能な取引を可能にしたプロフェッショナルなチームの、人生を賭けた挑戦を描く、実話を元にした感動のストーリーです。

最後にマイケル・ジョーダンを口説き落とすナイキチームの連帯感とソニー・ヴァッカロの熱弁に心が震えたのを、今でも臨場感たっぷりに覚えています。


■感想:情熱と器の大切さ
この映画を観て、ヒット商品を世に生み出すために必要な「情熱と器」を学んだ気がしました。

主人公のソニー・ヴァッカロが自分の信念を貫き、そして貫き通すために必要な情報を集め、可能性を信じ、非常識とも思えるチャレンジをしたこと。
そしてナイキCEOフィル・ナイトが、ソニー・ヴァッカロの非常識とも思えるチャレンジに反対しながらも、チャレンジの結果わずかに見えた可能性を信じ、実現に結びつけるために徹底的にチームワークを働かせたこと。

これらのエピソードから、リーダーの情熱と器がとても大切だと感じました。


劇中では、フィル・ナイトは非常に人間味溢れるキャラクターとして、また実直な経営者として描かれています。
ところが、ある瞬間から非常識とも思えるソニー・ヴァッカロの提案を全面的に信じるようになり、時にはソニー・ヴァッカロすらも驚くような決断をしています。

なぜフィル・ナイトがここまで変わる決断をするようになったのか?ストーリーの中では描かれていなかったので、冒頭に書いた『シュードッグ』を読めばなにか学べるのではないかという期待に溢れています。


そして主人公ソニー・ヴァッカロは、何事も自分の信じたものを貫き通す情熱と、情熱を正解に変える分析力の両方を持っていたように感じました。
私も経営者の端くれとして、ソニー・ヴァッカロの情熱と分析力、フィル・ナイトの器と決断力を身に付ける必要があることがわかる映画でした。


今でこそ様々なビジネスで当たり前になった「ロイヤリティ報酬」の考え方も、マイケル・ジョーダン(むしろマイケル・ジョーダンの母親)のこだわりから作られたものです。
※劇中の母親を観ていると預言者?というくらいのインパクトがある方でした。


株式会社Beの物語はまだまだ始まったばかりですので、映画『AIR』のように40年後振り返って伝説となるような物語を作っていくべく、日々精進していきます。



■最後に
余談ですが、劇中では日本発の有名なコンビニも出てるのですが、ソフトクリームの色が日本では見たことがないくらい、あまりにも人工的なのも印象的で、世の中の常識は時代や場所によって常に変わるということも感じました。


このブログを書いている間に『シュードッグ』が手元に届きましたので、これから読みます。
読んだ感想もブログで書こうと思いますので、お手隙の際に読んでもらえたら幸いです。


■公式プロフィール
稲垣大輔(いながき・だいすけ)
株式会社Be 代表取締役
北海道出身
2002年、北海道大学工学部を卒業し、国内大手自動車会社に就職。
ブレーキ部品の設計および最先端エンジンの研究に携わる。
2012年にイベント会社を創業。
2017年に株式会社Beを創業し、現在に至る。

■関連メディア
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◆株式会社Be社長 稲垣大輔のFacebook
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◆株式会社Be社長 稲垣大輔のnote
https://note.com/be_inagaki

 

稲垣大輔です。

過去記事でもそうなのですが、地球環境と自動車技術の発展について考えると思わず熱くなってしまう今日この頃です。
特にCO2排出量削減に関わる最近の報道や、周りの方の感想について思うところがあったので筆を取ってみます。

※過去記事※
https://ameblo.jp/not-biz-but-love/entry-12721260509.html


◆はじめに
株式会社Beは気候変動対応として、温室効果ガスの一つであるCO2削減に向けた活動をしています。温室効果ガスの中でもCO2が占める割合は全体の76%にも及ぶと言われ、CO2排出量を削減することは非常に重要と考えています。

株式会社Beが取り組んでいる気候変動対応については、私のnoteにまとめてありますので、お時間ある時に読んでいただければ幸いです。。

未来の地球のために、わたしたちが「今」行動すべき理由と具体的行動の紹介<前編>
https://note.com/be_inagaki/n/n971aa2edf3a9

未来の地球のために、わたしたちが「今」行動すべき理由と具体的行動の紹介<後編>
https://note.com/be_inagaki/n/n2977dc8f1371


政府の発表やメディアの報道では「日本の自動車業界の気候変動対応の取り組みや技術の普及が、世界、特に欧州や中国に比べて大きく遅れている」という印象を受けてしまいますが、私個人の見解では逆に「日本の自動車業界の方が、世界各国より真剣に気候変動対応に取り組み、実用的な技術を普及させている」と感じております。

そこで今回の記事は、下記観点をふくめた、CO2削減に向けた自動車業界の動向と、私の意見について書きます。
・CO2削減を達成するために実践しようとされている方法
・車からCO2を多く出さないための改良方法
・車の改良以外ではどんなことを検討する必要があるのか

◆世界におけるカーボンニュートラル(CO2削減)の動向と自動車業界
まず、世界における、CO2などを含む温室効果ガスの排出量について現状をまとめます。

世界の温室効果ガス排出量は、2019年は約335億トンとなっています。
国別の温室効果ガス排出量に着目すると、多い順に中国、アメリカ、インド、ロシア、日本の順で排出量が多い国となっています。
温室効果ガスには​​二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、フロン、代替フロンその他の温室効果ガスが含まれていますが、割合としてはCO2が一番多いとされています。

データ出典:全国地球温暖化防止活動推進センターホームページより
​​https://www.jccca.org/global-warming/knowleadge04
https://www.jccca.org/global-warming/knowleadge05


世界では現在、120カ国以上の国と地域が2050年までにカーボンニュートラル実現を目指しており、中国は2060年、インドでは2070年とすべて含めると全世界の約3分の2がカーボンニュートラル実現に向けて動いています。

カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするものです。
「排出を全体としてゼロ」というのは、経済活動などで二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスが排出された「排出量」 から、森や林などを人為的に整備して温室効果ガスを吸収させる「吸収量」 を差し引いて、合計を実質的にゼロにすることを意味しています。

参考:https://ondankataisaku.env.go.jp/carbon_neutral/about/

取り組みとしてガソリンエンジン車の販売禁止や、EUやカナダなどでのPHV(プラグインハイブリッド自動車)も含む販売禁止などの取り扱いをする国も出ており、各国でさまざまなスタンスがあります。



◆日本におけるカーボンニュートラルの動向と自動車業界
上記で取り上げたように、世界第5位の多さでCO2を排出している日本。
日本におけるCO2排出量のうち、自動車を含む運輸部門からの排出が17.7%を占めています。

そんな状況を踏まえ、2020年10月に菅元首相が「我が国は2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを、ここに宣言いたします」と表明されました。


日本では、乗用車は2035年、小型車は2040年までに新車販売を100%電動車や脱炭素燃料車にすると目標設定をしているのです。

またカーボンニュートラル達成に向けて世界各国では、ガソリン車から電動車へのシフトチェンジ<電動化>が進んでいます。

日本では菅元首相が発表した2050年に足並みをそろえて目指しており、ドイツのDaimlerでは2039年までに、米国のGMでは2040年までというように企業によって目標年数は変わりますが、電動車へのシフトチェンジはそれぞれの企業で中長期目標として掲げられています。




◆電動車の種類
一言で「電動化」といってもさまざまな手法が存在します。
電気を動力源として使う自動車を「電動車」と呼びますが、動力源の100%が電気である「電気自動車(EV)」のほかにも、ガソリンと電気の両方を使う「ハイブリッド自動車(HEV)」や「プラグイン・ハイブリッド自動車(PHEV)」、水素を使って電気をつくる「燃料電池自動車(FCEV)」があります。

これらの電動車には、それぞれに長所と短所があります。
たとえば、EVは走行時のCO2排出はゼロですが、コストの高さ、航続距離が短いなどの短所があります。また、搭載する電池の製造過程ではCO2が排出されます。


引用:https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/xev_2022now.html(自動車の“脱炭素化”のいま(前編)~日本の戦略は?電動車はどのくらい売れている?/出典元:経済産業省 製造産業局 自動車課)


・その他CO2削減を目的とした手法
燃料をガソリンからバイオ燃料や、CO2を資源として活用し、水素と組み合わせて製造した「合成燃料」などに置き換える方法も考えられています。


◆電動化の課題点
自動車によるCO2排出は「走行時」のみ注目されがちですが、車自体の製造から廃棄までの一連の過程でCO2を排出しています。

特にEVを作る時の二酸化炭素排出量が多く、CO2排出量削減には、再生可能エネルギーから取り出した電気で10万km以上走行して、初めて現行のガソリン車に対するCO2排出量削減が見込めると言われています。

このように、製造から廃棄・リサイクルに至るまでの一連のライフサイクルにおける環境負荷を考慮して、最適な車両選択を行う必要があります。

具体的な問題点や現状について、それぞれの場合について簡単に紹介します。
1:技術力で世界をリードしているが普及が遅れている(と思われている)日本
2:大量生産・消費国である中国
3:EV先進国と言われてるノルウェー


1:日本でEVを広めていくことの主な問題点

・充電インフラの整備不足
EVの普及には充電インフラの整備が不可欠ですが、現状では充電スポットが不足していることが課題となっています。また、充電時間が長いことや、急速充電時に発生するバッテリーの劣化についても課題があります。

・EVに関する情報不足
一般の消費者にとって、EVに関する情報が不足していることが課題となっています。具体的には、EVの種類や性能、充電方法、メンテナンスなどについての情報が不足しているため、EVに対する理解や関心が低いとされています。

・高コスト
EVは、現在のところ内燃機関車よりも高価であるため、消費者にとっての負担が大きいことが課題となっています。また、バッテリーの交換やメンテナンスにかかるコストも高いとされています。

・エネルギーの供給・需要バランスの調整
EVの普及によって、電力需要が増加することが予想されます。そのため、電力会社が需要と供給をバランスさせるために必要な調整機能の整備が必要とされています。

・電力源の問題
EVの普及によって、より多くの電力が必要になることから、電力源についての問題が浮き彫りになっています。具体的には、原子力発電所の問題や再生可能エネルギーの整備などが課題となっています。


2:中国におけるEV化の問題点

・EVの過剰生産
中国政府が、環境保護やエネルギー安全保障を目的に、EVの普及を促進しているため、EVの生産量が過剰になっているとされています。しかし、需要が追い付かず、EVの在庫が過剰となり、多くのEVが未使用のまま放置される状況が生じています。

・品質の低さ
EVの品質が低いことが問題となっています。具体的には、充電器の不具合やバッテリーの故障、走行距離の短さなどが挙げられます。また、製造過程での品質管理の不備や、部品の不良品が使用されていることが原因とされています。

・サプライチェーンの問題
EVの生産には、多くの部品や材料が必要となりますが、その供給に関する問題が生じています。具体的には、リチウムやコバルトなどの原材料の供給に不安定性があることや、部品メーカーの破綻や倒産によってサプライチェーンが途絶することが問題となっています。

・EVの解体問題
EVの電池は、使用済みになった場合に適切な処理が必要とされています。しかし、中国では、EVの解体に必要な技術や設備が不足しており、EVの解体において環境汚染が生じることが問題となっています。



3:EV化が進んでいるノルウェーの現状
ノルウェーはEVの普及が進んでおり、EVは既に国内の自動車市場の50%以上を占めています。
一方でノルウェーは、世界有数の石油生産国の1つであり、石油やガスを輸出することで経済的な利益を得ています。しかし、これらの化石燃料の生産や輸出は、CO2排出量の増加につながることが指摘されています。

ノルウェー政府は、国内での温室効果ガス排出量の削減に取り組んでおり、EVの普及をはじめとする持続可能なエネルギー政策を進めています。しかし、一方で、化石燃料の生産や輸出によって、ノルウェーのCO2排出量は依然として高い水準にあります。

例えば、ノルウェーの石油生産は、エネルギー生産全体の約14%を占め、国内のCO2排出量の約27%を生み出しています。さらに、ノルウェーは石油製品を世界各国に輸出しており、これによって国外のCO2排出量も生じています。



◆カーボンニュートラル実現に向けた自動車業界の課題
カーボンニュートラル実現のために、単純にガソリン車から電動車(EV車など)に変えるだけでは問題があります。

例えば、乱暴な変更では社会に混乱を招いてしまうこと、
電動車の性能や使い勝手がまだガソリン車に追いついていない状況で電動車を推し進めることで、逆に使いたくないと反発を産んでしまうこと、などが考えられます。

具体的にどのような課題があるのか、簡単にまとめてみます。


・給油と充電の必要時間
EVでは「30分で80%程度まで充電できる」というのが充電時間の相場とされています。
ガソリンスタンドで3分で給油ができるとすると約10倍もの差ができてしまいます。
自宅で充電できるとはいえ移動中に充電が必要になったときにすぐ充電ができないのは致命的です。

・郊外の整備
電動車や脱炭素燃料車の販売に合わせて今あるガソリンスタンドをすべて変えるとなると、相当な労力が必要になります。

充電時間を短くするために電力を上げるなどの対策をすると大規模になってしまうため、車社会の郊外では早急に対策をしなければいけない問題ですが、道路の整備でさえ遅れている現状すぐに対応するのは現実的ではありません。

・中古品の寿命
バッテリーは消耗品なので使えば使うほど最大容量が減っていってしまいます。容量が減り寿命のきた電動車はエンジンの寿命が来たことになり、中古として売りに出しても今あるガソリン車の中古価格のような値段がつかない可能性があります。

・輸送時の矛盾
新車の輸送には大型船や大型トラックが利用されるため、輸送時の燃料や排気としてCO2の発生は避けられません。
最近はCO2排出量の多い船やトラックを使わずに、鉄道輸送に切り替える企業もあります。
しかし、どのような輸送方法を用いても、電気や燃料といったエネルギーが必要となることに、変わりはありません。

日本はエネルギー資源の依存率が高く、石油や石炭、天然ガスのほとんどを海外から輸入しており、どのような輸送方法を用いてもエネルギーが必要となってしまいます。



◆日本の自動車メーカーの動向や見解
日本の自動車メーカーは、カーボンニュートラル実現に向けて、以下のような動向や見解を示しています。

トヨタ自動車:2050年までにCO2排出量を実質ゼロにすることを目指しており、電気自動車(EV)や水素燃料電池車の開発を進めています。また、車体の軽量化やバッテリーの大幅なコスト削減なども目指しています。

日産自動車:カーボンニュートラル実現に向けて、2030年までにEVとe-POWER(シリーズハイブリッド)を含めた電動車の販売比率を40%にすることを目指しています。また、バッテリー技術の改善や再生可能エネルギーの活用なども進めています。

ホンダ:カーボンニュートラル実現に向けて、2040年までにCO2排出量を実質ゼロにすることを目指しています。EVや水素燃料電池車の開発を進めるとともに、自社で再生可能エネルギーの導入を進めることで、CO2排出を削減する取り組みを行っています。

スズキ:カーボンニュートラル実現に向けて、2030年までにCO2排出量を30%削減することを目指しています。軽自動車のEV化を進めるとともに、再生可能エネルギーの導入や工場の省エネ化なども行っています。

三菱自動車:カーボンニュートラル実現に向けて、2050年までにCO2排出量を実質ゼロにすることを目指しています。EVやプラグインハイブリッド車(PHEV)などの電動車の開発を進めるとともに、再生可能エネルギーの導入や省エネ化なども行っています。

これらの自動車メーカーは、カーボンニュートラル実現に向けて積極的に取り組んでおり、自社の研究開発や生産活動において、省エネ化や再生可能エネルギーの採用に力を入れています。


◆最後に
長々と書きましたが、CO2削減の問題について日本の自動車メーカーは、カーボンニュートラルの実現に向けて全体を見て動いていると感じます。
上記でも紹介した通り、単純にガソリン車から電動車に変えるだけではダメだと考えられるからです。

社会に混乱を招いたり、中間コストとしてCO2を消費しないようにする仕組みも必要であるなどさまざまな問題が発生しないように総合的に取り組むべき、と思われるからです。
また、自国のことや自動車業界のことだけ見て判断するのではなく、地球全体のことを考えてどんな選択をするかが非常に重要です。

そうしたCO2削減、EV化は自動車業界だけの話ではなく、すべてのインフラや雇用、ひいては産業全体にかかわる話です。


一方で、日本政府やマスメディアの動きは、欧州の動きに迎合的な姿勢で目の前の数字のみ追いかけて煽っているように感じます。
例えば「トヨタはEV化に乗り遅れている。欧州の100%EV化施策が正」といった風潮の報道が多くなされている現状があります。
これまで書いたように、元技術者の視点で総合的に考えると非常におかしく、効果的ではないと感じるのですが、このような報道の積み重ねの結果、「日本は技術力は高いがEV化が遅れているため将来は厳しい」というような印象が蔓延してしまっている気がします。

今年4月1日にトヨタの豊田章男氏が社長を退任され、会長職へつかれましたが、その際の話にはこれらの日本の産業やマスメディア、政治の姿勢から見直す必要性を訴えているように感じました。


何かを行う時に、まず始めるということが大切ですが、それでも近視眼的に物事をみるのではなく全体・本質を見ることが大切だと考えています。
株式会社Beでも持続可能な地球の目標に向けて、全体・本質をみて長期的なアクションをしていきます。
そのためにも、「オーガニック認証が絶対」というような近視眼的なアクションではなく、以前私のnote(後述)で書いたように「オーガニック」「サステナブルな容器」がなぜ気候変動対応として効果的なのか?などの前提を把握し、地球全体を見て効果的なアクションとは何か?考え実行していきます。

なぜ気候変動対応が必要か?今の地球で起きていることと、未来の地球のためにメーカーとしてやるべきこと
https://note.com/be_inagaki/n/n92f07e91ed13

オーガニック認証を取得している商品が正解で、オーガニック認証を取得していない商品は間違いなのか?
https://note.com/be_inagaki/n/n030b27b0b4d0



■公式プロフィール
稲垣大輔(いながき・だいすけ)
株式会社Be 代表取締役
北海道出身
2002年、北海道大学工学部を卒業し、国内大手自動車会社に就職。
ブレーキ部品の設計および最先端エンジンの研究に携わる。
2012年にイベント会社を創業。
2017年に株式会社Beを創業し、現在に至る。

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