1969年9月29日に“不良番組対策協議会”が開催され、テレビ番組ワースト5が発表されます。『裏番組をぶっ飛ばせ!!』『ナイトショー』『スターびっくり箱』『11PM』『女子プロレス』です。『ナイトショー』と『スターびっくり箱』は未見なので詳細はわかりませんが、どれも青少年に悪影響をあたえる“エロ番組”とみなされたようですな。
『ナイトショー』は、フジテレビが日テレの『11PM』に対抗するために69年3月31日~71年9月24日放送。ピングリッシュという、ちょっとエッチぽい言葉の外国語を学習するコーナーがあって、ゲストの吉永小百合が「私はいま生理中です」という英語の解読をさせられたとのこと。
『スターびっくり箱』は、日本テレビ系列で69年8月12日~12月30日放送。女性タレントが箱の中のグロテスクな品物に触って当てるというもので、当たらないと罰としてパンティーが見えるまでスカートを切られ、ゴーゴーを踊らされたとのこと。
『女子プロレス』は東京12チャンネル(現:テレビ東京)の放送ですが、東京以外でも不定期で放送されていました。当時のエースは小畑千代。現在のようなアイドル系でなく、もろオバさんレスラー。観客もスケベーそうなオジさんばかりね。彼女の得意技が“釣り天井(ロメロ・スペシャル)”で、かけられた相手は大股開きで吊り上げられます。リングサイドで見ていたオッサンが、「もっと、揺すってやれェー」なんて、スケベーな声援をしていたんですよ。
画像は、釣り天井(ロメロ・スペシャル)。男子プロレスでもタイガーマスクなどの軽量級レスラーが使っていましたが、やっぱり女子プロレスの方が見映えがします。
『11PM』についてはココヘ⇒11PM(イレブン・ピ-エム) | 懐古趣味親爺のブログ (ameblo.jp)
でもって、『裏番組をぶっ飛ばせ!!』(日本テレビ系列で69年4月27日~70年1月11日放送)ですが、私は毎回観ていました。といっても最後の15分間だけですけどね。8時45分までは裏番組のNHK大河『天と地と』ね。番組の売り物“野球拳”はバッチリでした。『裏番組をぶっ飛ばせ!!』は、当時人気絶頂だったコント55号のバラエティー番組で最後に“野球拳”のコーナーがありました。萩元欣一が行司役で、坂上二郎がゲストの女性タレントと“野球拳”をします。ジャンケンで負けた方が身に着けているものを一枚ずつ脱いでゆくんですが、女性の脱いだものは会場でセリにかけるという趣向。脱ぎも脱いだり、最後のビキニまで売ってしまったのが、東映のピンキー女優・桑原幸子。“Oh!モーレツ”の小川ローザは、ヘルメット→スカーフ→時計→ブーツと脱いでいき、最後は“チラリのショーツ”。そのショーツ、500円ほどで若い男性が購入。小川ローザはその下にもう一枚はいていたんですけどね。
担当の細野ディレクターは、「『天と地と』の裏でドラマなんてやろうものなら、物量のアメリカと戦うようなもの。これにかなうのはベトコンしかない。うしろから竹槍で刺すとか、落とし穴を掘るとか、それを考えるよりしようがないんだ。NHKに対抗するほどの金を出すスポンサーなんかいるワケないからね」と語っています。そして、タイトルが遂に本物になり、『天と地と』の視聴率27.6%に対し、瞬間視聴率で33.8%を記録し、“野球拳”が大河ドラマに勝利。
しかし、テレビ番組ワースト1位になり、「子供が野球拳のマネをする」というPTAからの苦情が相次ぎ、終了が決定されたので~す。
ちなみに、『天と地と』についてはココヘ⇒天と地と | 懐古趣味親爺のブログ (ameblo.jp)