Twitter(あくまでもTwitter)には#反省会という文化があります。
多くの場合、ドラマのタイトルが「#」と「反省会」の間に入る。
つまり、そのドラマのアンチが、ドラマの放映後にこのタグをつけて、変なところをあげつらうんですね。
多くの場合、ドラマが面白くなければ見ません。
面白くないけど、習慣的に見てしまうドラマにこのタグがつけられることが多い。
朝ドラや大河ですね。
NHKだから、「契約料払って、なんでこんなもん見せられなあかんねん」ってなる気持ちもわかる。
実は私も、去年の大河はこのタグで何度か投稿してしまいました(笑)
大河をまったく見ない年もあるんですけど、途中まで見て、やめるのがどうにも口惜しい。
しかし去年はあんまりにも……で、倍速で観てたんですけど、見ながらのたうちまわってしまいまして(^^ゞ
いや、史実と違うとかそんなんじゃないんです。
そうじゃなく、その時代に対する敬意があまりにもないと感じました。
その時代の空気感はどうったかとか、その時代の人はどんなことを喜び、悲しみ、どんなことを考えて生きていたのかと、想像してないんじゃないか、この作り手たちはと思いました。
脱落者が大量に出た、築山殿の「一つの世界構想」は、通常悪女とされる築山殿を、平和を愛する素晴らしい女性として描いたからじゃなく、「そんな構想はみな思いつくけど、実現のハードルが高すぎて誰も手が出せなかっただけ」という「当たり前の事実」を無視したのが問題。
のちに天下人となった家康までが、「そんな構想思い付きもしなかった」はずね~だろうが……って話です。
その時代を生きた人々に対する敬意がないにもほどがある。
フィクションは、どんなドラマにもあります。
今年の大河で、紫式部と清少納言が仲良ししててもなんとも思いません。
でももし、清少納言はひたすら中宮定子を想い、彼女のために枕草子を書いた……というところを改変されたら、ものっそ違和感があったと思います。
去年の作り手たちなら、たとえば、清少納言が一条天皇に横恋慕していて、彼に褒められたくて……とか、そういう改変をしてた感じがあります。
そして「その可能性がないと言えるのか!」と開き直ってたんじゃないかな……。
可能性がないとは言わないけれど、もしそんな思いで書かれたものなら、あの時代の人たちはそれを好んで読まなかったろうし、今の時代に残ってないんじゃないかな……という想像はしないのかな、と思う。
こう言っちゃなんですけど、「中二病が書いた妄想小説」としか思えませんでした。
隅々まで、いろいろな人物に対する想像力をいきわたらせれば、創造もイキイキと存在できますが、ただの思い込みで創造されたものは、ただただ痛い(笑)
こう言ってはなんですが、できるべくして「#反省会」が出来たのだと思います。
そこに来る人も、「もう我慢できない」とやってきて、しばらくして去るのが普通でした。
多分、さすがに見るのをやめたんでしょう。
私も「とにかくどんなストーリーだったのかだけ確認することにしよう」と真面目に見ることをやめたんで、1回つぶやいただけです。確か。
でも、今期の朝ドラも、割と反省会が盛り上がっています。
どんなことがつぶやかれているのか見てみると、
「このシーンが描かれてないのはおかしい」
というのが結構多い。
たとえば、ヒロインの母親の最後の夜、娘とお嫁さんと、後のことについて話をするのですが、
「ヒロインの弟がそこにいないのはなんで?」
って感じです。
いやいや、本当に臨終が近くなれば、弟も入るでしょう。
単純に、そのシーンが描かれてなかっただけじゃないのかな……。
と、ドラマの表現の仕方が合ってないのかなと感じる人が多いように思います。
でもそれよりも多いのが、「ヒロインが嫌い!!」って内容(笑)
それを見て、「ああ、このタイプの人間は嫌われるのね」としみじみ反省しました(笑)
というのも、私と割と似てるので(^^ゞ
わがままなんですよね。
自分勝手じゃないけど、わがまま。
自分の思ったことを、思ったように口に出す。
「あなたがどう感じるのかはわからない。でも私はこうしてほしい。だからお願い」
と平気で言えちゃう。
デリカシーがなく、細かいことを気にしたり、うがったりしないので、ものごとをうがって見てしまう人には失礼に感じられてしまうことを平気で言っちゃう。
元カレが、当時の法律を遵守しようとして、闇市で買った食べ物を拒否し続けた結果、栄養失調で命を落としたとき。
その死の前に彼とバッタリ会っていた彼女は、彼の奥さんに対して、
「気づけなくてごめんなさい!もし気づいてたら、彼は死ななくてもすんだかも」とか言っちゃう。
元カレはヒロインを深く愛していたにも関わらず、ヒロインの将来を考えて身を引き、妥協するようにして結婚したという描写がありました。
ヒロインはまさかそんな理由で自分が振られたなんて知りません。
でも、視聴者は知っています。
だからよけい、ヒロインが奥さんに対してマウントをとっているように見えてしまうんですね。
だけど、多分、ヒロインは
「元カレが本当に好きなのは私だから」
なんて思っていません。
単純に、
「私に出来たことはなかったのか?」
と深く思い悩んでいたんだと思う。
これがもし、男友達が発した言葉なら、見てる人もなんとも思わないでしょう?
……と、思う。
思うのですが、やはり配慮に欠けた言い方をしちゃってるな~……とも思う。
ヒロインはまったく意図せず、多くの人を傷つけちゃってるんでしょうね。
そして、同じタイプの人に傷つけられた過去のある人からすると、ヒロインはむっちゃ嫌いなタイプなんだと感じます。
……反省しよう……。
取材や執筆の依頼・お問い合わせは
![大阪の取材ライター醸工房](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fwww.norichan.jp%2Fimage8%2Fbanner.png)