私達ライターは、できるだけ文科省の定める仮名遣い、言葉遣いを守るように気を付けています。
むろん、人から間違いを指摘されることは少なくないのですが、できるだけ、できるだけ気を付けています。
文科省の指針があるものはそれを参照しますが、ない場合、共同通信社の『記者ハンドブック』にある表記に従うんですが……。
新聞などでよ~く見かけるのがタイトル「~するは、~するは」の表記。
さすがに五大新聞では見かけませんが、スポーツ新聞とか……名指しすれば、現代ですね……半年に一度くらいの頻度で見かける(^^ゞ
「は」を「わ」と読むこと。
「を」を「お」と読むこと。
これは歴史的仮名遣いのルールです。
「現代かなづかい」が公布されたのは1946年のことだそうで、つまり戦後まもなくのことですね。
内閣総理大臣は吉田茂。
文化庁のサイトに本文がありますから、興味のある方はこちらを。
現代のいわゆる50音とか、拗音にゃ・ゅ・ょを使うこと、促音にっを使うこと、長音はあ・い・う・え・おを添えることなどが定められています。
そして例外として、助詞の「を」は,「を」と書くこと、助詞の「は」は,「は」と書くこと、助詞の「へ」は,「へ」と書くことなどが示されている。
つまり、「~するは」の「は」は助詞じゃないので、「~するわ」と書くべきなんですね。
「~するは、~するは」の表記を見かけて違和感を持つのは、現代仮名遣いに、いきなり歴史的仮名遣いが紛れ込んでくることにあるんだと思います。
でもそうすると、
「じゃあ、『こんにちは』は『こんにちわ』じゃないの?」
ってなりますよね。
これがなぜなのか、どこかで答えを読んだ記憶はないのですが、多分「こんにちは」の語源が
「こんにちは良いお日和で」
「こんにちはお加減いかが」
の下半分を省略したものだからだと考えると、すっきりします。
そんなしちめんどくさいことを考えるより、この仮名遣いは日本人に染み付いてるから改まらなかったのだと説明する方が話が速いかもですが。
まぁ、そういうわけでです。
私は常々、新聞や週刊誌の記事のいい加減さに腹をたてていますが……だって勝手な憶測で人の評判を貶めたり平気でしますからね……「~するは、~するは」の表記を平気で掲載している新聞を見たら、信用するのはやめましょうね(笑)
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