どうでもいいんですけど、ときどき、高野山にあるのが金剛峯寺だったか金峯山寺だったかわからなくなり、吉野山にあるのが金峯山寺だったか金剛峯寺だったかわからなくなるのは私だけでしょうか?
エスカレーターとエレベーターくらい、どっちがどっちかわからないときがあります。
さて。
吉野には、銀峯山があります。
頂上に鎮座するのが、波宝神社。
神社の案内板によれば、修験の聖地だとか。
私には霊感のたぐい一切ありませんが、ここはゾクゾクするほど、何かが立ち上る場所です。
見下ろした景色もまた綺麗んだ。
神社の説明によれば、銀峯山は吉野三山の一つで銀山。
栃原岳が金山で、櫃ヶ岳が銅山なのだそうです。
栃原岳の頂上には波比賣神社が鎮座してますね。
説明によれば、櫃ヶ岳頂上にも水神が鎮座しているとあるんですけど、調べた限り、八幡さんしかない……。
ただ、波宝神社の祭神は神功皇后で、神功皇后がこの地にいらっしゃったとき、にわかに暗くなったという伝承があるようです。
だからこの周辺の地名は「夜中」という。
日本書紀には、和歌山あたりで同じ現象があり、それを「常闇」と呼んでいますが、同じ現象を指しているのか、別の現象なのか……。
あるいは、この地でも昼が暗闇に包まれた事件があり、日本書紀の「常闇」になぞらえて、神功皇后が祀られた可能性もありますね。
しかし、ふと思うわけですよ。
なんで金・銀・銅なんだろうって。
オリンピックのメダルが金・銀・銅なので、なんとなく貴金属のうちで一番「偉い」のは金で、次が銀、三番目が銅みたいな感覚がありますが、金よりプラチナの方がお高いですしねぇ、奥様?
まぁ確かに、プラチナ・金・銀だと、プラチナと銀の見分けがつきにくいから、優勝者と3位の見分けがつかないのはよくないですけど。
鋳出したばかりの銅と金も似てるっちゃ似てるけど、銅の方が明らかに「赤い」ですよね。
だから銀は「しろがね」って呼ばれるし、銅は「あかがね」なわけですもん。
日本でも、古来「かね」「しろがね」「あかがね」って呼ばれてたっぽいから、金・銀・銅が並ぶのは自然なのかしら?
でもそれ、いつから?
古墳の副葬品は、鉄か青銅ですよね。
一番古い金の遺物は何か……と調べたら、銅剣なんぞの細工に金が使われていたこともあったようです。
銅は……青銅だけど……弥生時代の銅鐸に使われていましたから、金より古い。
では銀は?
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