出産シーンを覗かれていたことを知ったトヨタマヒメは、怒って龍宮に帰ります。
しかし、生まれた子であるウガヤフキアエズは、妹のタマヨリヒメに抱かせて山幸彦の元へ返しました。
ウガヤフキアエズの名は、鵜の羽根で葺かれていた産屋の屋根が、全部葺き終わる前に生まれたから。
彼の事績はほとんど記録れていません。
ただ、乳母をつとめてくれた叔母、タマヨリヒメを妻にして、神武天皇を産んだことだけ。
控え目な男性だったのでしょう。
タマヨリヒメの事績も、姉の子を連れて地上にやってきて、甥のウガヤフキアエズを立派に育て、その妻となり、神武を産んだことだけ。
しかし、阿波、そして安房の忌部氏は、トヨタマヒメとタマヨリヒメの姉妹を、大切な神として祀っています。
というわけで、トヨタマヒメとタマヨリヒメに関しては、どうやら忌部氏に関係があるらしいこと、海の女神であることくらいしか、結局よくわかりません(^^ゞ
ただ、彼女たちに会いに行くのに竹の船を使ったってのを、今回神話を読み返して思い出したのは、収穫だったなぁ。
なるほど、船の材料ね。
とすると、かぐや姫が「月に帰るため」に乗った船も、竹の船だったんじゃないか。
かぐや姫も龍宮の姫だったんじゃないか……な~んて発想も湧いてきます。
が。
何度も言うように、私は神話から史実を導きだそうなんて思ってるわけじゃなく、昔の人たちが、何を思ってそんな物語を紡いだのかに興味があります。
龍宮あるいは月(空)には美しい姫君がいる。
龍宮へ行くには竹の船が必要である。
姫は位の高い人と結婚するが、何かしら裏切られる。
昔の人たちが、そんなストーリーを残そうとした理由は、なんなんでしょうね?
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