5月はアヤメの季節。

アヤメが咲くと、春から初夏への季節の移ろいを感じます。

 

いずれアヤメかカキツバタ、ではないですが、

アヤメ、カキツバタ、ハナショウブって似ていますよね。

アヤメ(菖蒲)と一括りにされることが多いですが。

 

この中でアヤメは一番見分けやすいです。

花弁の根元が網のような綾模様で、乾いた畑のようなところに咲いていて、背が低いのが特徴。

カキツバタ、ハナショウブの花びらには模様はなく、水辺に咲いています。

 

アヤメの名前の由来は、剣のように真っ直ぐのびた葉が、道筋や模様を意味する文目という言葉と結びついたという説や、花びらの根元の綾模様から、という説があります。

花びらの模様説がわかりやすいですね。

 

アヤメはその昔、ハナアヤメと呼ばれていたのだそう。

 

蕾は2つ

 

 

 

ひとつ目の花がしぼみ始める頃に、2つ目の蕾が。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カジイチゴが熟れています。ちょうど食べ頃。

美味しそうです。

イチゴなのでバラ科。

葉が梶の木(神道で神に捧げる神聖な樹木だそうです)に似ているのでカジイチゴ、なのだとか。

実の大きさはクサイチゴと同じくらいか気持ち小さめで、色はクサイチゴより薄い朱色。

クセも酸味もなく甘くて美味しい木苺です。

クサイチゴより甘いかも。

樹高があり、バラ科ですがトゲはあまりないようです。

草苺、梶苺、桑の実など、まさに今は美味しい季節真っ盛り。

 

 

 

小鳥さんがついばんだのでしょうか。

 

 

 

こちらがカジイチゴの花 

 

 

今年は3月中旬に開花しました。

 

 

花びらがしわくちゃなところが可愛い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今が最盛期のサギゴケ。

名前の由来は形が鷺に似ているところから。

似ているのかな?そうかも?って感じです。

苔、とついていますが、苔ではありません。

このサギゴケは地面を横這いに、絨毯のように一面に広がって繁茂するところから、そう名付けられたようです。

 

それにしても、いかにも日本の在来種、と言った趣きのしっとり美人ではありませんか。

在来種は花期が短いものが多いように思います。

このサギゴケが見られるのもあと少し。

 

白い花もあり、そちらはサギゴケ、シロバナサギゴケと呼ばれています。

白はまだ見たことはありません。

白鷺もきれいだろうな。

 

綿毛がくっついているところがご愛嬌。

 

開き始め

 

全開

この花は色が薄いので、シロバナに近いかも?

 

花の大きさはこのくらい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドクダミが咲き始めました。

ドクダミの草むらに足を踏み入れると、ムッとした独特の匂いに圧倒されます。

これはドクダミの持つフィトンチッド(殺菌力を持つ揮発性物質)です。

 

ドクダミは東アジア原産の薬草。

薬効は高く、十薬と呼ばれるほど。

名前の由来は、毒を抑えるという意味で「毒を矯める、ドクダメ」から。

毒はないので食用にもできるそう。

 

白い四枚の花びら、に見えるのは、花弁でも萼でもなく、総包というのだそう。

ドクダミには花弁も萼もなく、真ん中の穂のようなところに雌しべと雄しべだけからなる花が密集しています。

実はつけません。

実をつけないのに花が咲くなんて不思議ですね。

地下茎でどんどん増えます。

せっかくの薬草なのですから、ありがたく利用したいものです。

干してドクダミ茶にするのが一番一般的でしょうか。

血管を綺麗にしてくれるようです。

生の葉の持つ抗菌作用は、ニキビ、オデキ、腫れ物、白癬菌対策に。

置屋のお母さんはドクダミの化粧水の愛用者です。

作り方を調べたら意外に簡単。生のドクダミをアルコールに浸けてひと月から三ヶ月。

それを薄めて使うのだとか。

ちょっと贅沢ですが、蕾だけで作ると香りもいいそう。

とるなら今のうちですね。

身近な強い味方です。

 

なぜか嫌われ者のドクダミ。

その独特の香りと繁殖力の強すぎる故でしょう。

私個人的には、純白で清潔感があって他のものを寄せ付けない、修道女とか尼さんのようなイメージなのですが。

 

 

蕾の開いていくときが好きです。

 

箱根湯本で一度だけみた八重咲きのドクダミ

残念ながら除草されてしまいました。

 

 

 

 

正式名称はサンショウバラ(山椒薔薇)。

別名、箱根山椒薔薇、箱根薔薇。

日本固有種の薔薇で、富士箱根地区の山野に分布。

山椒と名前についているのは、葉が山椒の葉と似ているところから。

と言っても、山椒薔薇の葉と山椒の葉とでは大きさが全然違い、山椒の葉よりもずっと大きいです。

我が箱根町の花に指定されています。

 

山椒薔薇の花は1日2日で落ちてしまうので、よく観察していないと見逃してしまいます。

花期が短いのです。

今年はコロナ自粛で見ることができました。

 

 

花の大きさはこのくらいです。

手を添えてみました。

 

 

蕾 トゲトゲがすごいです。

 

この開き具合も好き。