農業全書 028 山林の総論 前半 | noninomのブログ

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農業全書 28

 

山林の總論 (前半)

第十

 

 

こんにちは!

田舎暮らしを断念した過去があるものの、

また半自給自足生活を目指して

自然栽培的農業や

DIY(軽トラキャンピングカーや家作り)などの

學びを続け奮闘しているニモです!

よろしくお願いしますにっこり

こちら本文と全く関係ないですが

小水力発電の心臓部で左下から水が入りぐるりと回りながら

中心のシルバーの部分を回転させて中心から左手前に水が出てくる構造で

フランシス水車と言います。

下の方の羽の動きがとてもわかりやすいですニコニコ

ダウン

http://www.suiryoku.com/mecha/wheel/francis/francis.html

負荷に応じた回転力を得るための調節ですね。

 

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今回は山林についての総論です
本文

 
山林之總論第十
凡木をうゆる所は深山幽谷の土地厚く深く、尤肥へたるをよしとす。
高き岡は是に次げり。
若しくは平地にても其土地に宜しき木をはかりて栽ゆべし。
古より唐の書には十年のはかり事は樹をうゆるにありと云へり。
又木を栽ゆる者は用を十年の後に期つとて、うへて十年ばかりもすれば必ず用に立つものなりと見えたり。
本朝にても杉、檜、松、桐、橿(カシ)、其外ふとりやすき木を肥地に植ゆれば、十年の内外にて必ず小材とはなると見えたり。 
薪にする雑木は四五年を過ぎずして用に立つものなり。
或は桑、漆、茶、楮の四木、又柿、梨、桃、 栗などの菓樹は子をうへ、或は接木にして二三年を過ぎずして實を結ぶ物なり。
凡有用の材木、菓實の樹木に至るまで、よく其地味をしらずしては心力を盡して植ゆるといへども益(益)なし。
委しく各其木の條下に記す。
又田家或は田畠の畦に木をうへ、常にやしき廻りにうゆるにも、西北の風塞を防ぎ、東南の暖かなる和氣を蓄へ、陽気の内に滿つる心得して栽へぬれば、其内に作る物の盛長も早く、よくさかへ、土地も漸く肥へて磽土(ヤセチ)も變(変)じて後は良田となるべし。
假令肥良の土地にても、西北の風寒つよければ、和氣を吹きさまして田畠に糞し養ひを用ひてもその氣を吹きちらすゆへ、作り物にきくことすくなし。
喩へば龍腦、麝香などのにほひある薬を、風ふきにをく時は、其にほひ乍ちぬけて性よはくなると同じ理り也。
惣じて田舎やしきの廻りに木をうゆるに多くの德あり。
風寒をふせぐのみならず、盗賊の防ぎとなり、或は隣家の火災の隔てともなり、枝葉は薪の絶間を助け、しん木は間をぬき伐りて
材木とし、落葉は殊に田畠の糞によき物なり。
菓樹を西北の方に植へ、竹を東北の隅にうへて、根を西南の方にひかするはつねの事也。
又家宅を始めて造り營む時に杉檜などの良木をうへをきて、後年破損のためにそなへをくべし。
是のみならず國に良材四木等の財となる物多ければ、それぞれの工人職人集りて色々の器物を作り出し、或は商人其物を交易し、諸民のすぎはひあるによりて老弱かたはもの又はより所なき孤獨のものまでも、各其細工等の手つだひつとめに付きて空しく衣食費す事なく、尤飢饉の難をものがれやすし。
其うへ賣買の道も廣くなりて、民富み國ゆたかになるはかりごと、田畠に續(続)きては山林を専らにすべしと見えたり。
されば深山の奥、人の通路もなりがたき山中をも、無用の惡木等をはらひ除き、世の助となるよき材木をゑらびてうへ立てぬれば、いつとなくさかへ長じて人遠き奥山にても伐りて持出すに造作まけせずして、近き所の雑木には其利潤劣らず。
まして深山には川流も有る事なれば、運送の宜きをはかりて空しくをくべからず。
前々より此はかりごとなきゆへに、人里遠きおく山に雑木ばかり多くして古今用をなさざる所多しと見えたり。
此等の山中改めて運送の造作まけせぬ良木をうへまほしき事なり。
 

 

意訳

 

 第十 山林の総論
一般に木を植える場所としては、深い山や静かな谷のような、土が厚く深く、特に肥えている土地が最も良いとされる。
次には高い丘が良い。
あるいは平地でもその土地に適した木を選んで植えるべきだ。
古代から中国の書物には「十年先を見据えた計画とは木を植えることにある」と書かれている。
また木を植える者は十年後に役立つことを期待して植えるので当然十年ほど経てば必ず役に立つものとなる。
我が国でも、杉、檜、松、桐、橿(かし)などの成長しやすい木を肥えた土地に植えると、十年ほどで必ず材木として使えるようになるとわかっています。
薪にする雑木は四、五年と経たずに使うことができる。
また、桑、漆、茶、楮の四種類の木や、柿、梨、桃、栗などの果樹は種を植えたり接ぎ木をすることで二、三年もすれば実を結ぶものです。
一般的に役立つ材木や果樹に至るまで、その土地の性質をよく知らなければいくら心を込めて植えても無駄になります。
詳細はそれぞれの木の項目に記します。
また、農家や田畑の畦に木を植え、常に家の周りに植える際には、西北の風を防ぎ、東南の暖かい和気を蓄えるようにし、陽気が内に満ちるように心掛けて栽培すれば、その内で作物が早く成長し、よく栄え、土地も次第に肥えて痩せた土地もやがて良田に変わるでしょう。
たとえ肥沃で良い土地であっても、西北の寒い風が強ければ、その暖かい気を吹き消してしまうため、田畑に肥料を使ってもその効果が減少し、作物にはあまり効かない。
たとえば龍脳や麝香(リュウノウ、ジャコウ。香料)のような香りの強い薬を、風が吹くときにさらすと、その香りがすぐに消えてしまい効果が薄れるということですね。
総じて田舎屋敷の廻りに木を植える事は多くの得がある。
風寒を防ぐだけでなく、盗賊を防ぐ役割も果たし、隣家の火災から守る役にも立ちます。枝葉は薪の需要を助け、太い木は材木として利用できます。また、落ち葉は特に田畑にとって良い堆肥となりますね。
菓樹を西北の方に植え、竹を東北の隅に植え、根を西南の方向に向けることは一般的な方法ですね。
家や建物を建てる際には杉や檜などの良質な木材を植えておいて後々の破損に備え補修するための資材としてします。
良質な木材などの財産があるとそれを利用してさまざまな器物を作り出すことができます。
工人や職人が集まりそれぞれの技術を活かして商品を生産したり商人がそれらを取引したりすることで様々な人々が働き口を得られ、食料や衣類などの生活費を得ることができます。
飢饉などの困難な状況においても、それらの財産があれば困難を乗り越える助けとなります。
商業や交易が広がって活発になり国民が豊かになります。
田畑と同様に山林も重要な資源ですので、その管理と保護も怠ることなく行うべきです。
人の通らない深い山中でも無用の雑木を取り除き、世の助けとなる良い材木を選んで植えればいつか成長し、人里離れた奥山でも伐って持ち出す手間がかかっても近い所の雑木に劣らない程の利益となる。
遠い山間には雑木が多く見られますが適切な計画や利用方法が欠けている場合が多いと思われます。
森林資源を適切に管理し有効に活用することで、資源の持続可能な利用や地域経済の発展につながる可能性があります。
深山には川もあるなど、効率よく運び出す事も考えるべきでその為に山道を改良する事も大切だ。
 

 


感想

 

何よりも一次産業が大切だ!!

 

戦後まで人々の考えにあった植林。

 

現代の「大地の再生」や「土中環境」「自伐林業」で言われているような事が

 

当時もとても重視されていた事がわかります。

 

全ての国民と現政府にも共通認識として国是にして欲しいものですねにっこり

ダウンダウンダウン

 

 

僕も過去古民家に住み自作の薪ストーブの為に薪をもらったり取りに行ってましたニコニコ

初めて書いたブログです。

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お知らせ

 

 

結局何も問題なかった小林製薬を応援しましょう!

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※スミガキは好評で売り切れのようですねにっこり

 

 

 

 

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