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高橋俊広君の基本情報
■県立甲府南高校出身、現役、東大文Ⅱ・早大政経合格
■開示得点
1 数学が……
■ 全 般
集中力が持続するときは長時間続けて勉強し、苦手な数学をしっかりやるように努めました。
そうでないときには、細かく時間を区切ってメリハリをつけ、得意科目である地歴をおもに勉強しました。
スキマ時間も有効活用し、歴史用語の暗記はこの時間に欠かさずおこないました。
■ 世界史・日本史
地歴は、まずは用語をインプットしなければ始まらないので、とにかく“歴史の流れ”を頭に叩き込みました。
世界史・日本史ともに、夏から秋ぐらいまでには通史を終わらせました。
ひとりで対策することが難しい論述は、信頼できる先生を見つけて添削してもらうのがベストですが、その先生を見つけるのは難しかったです。
僕はほとんど自力でやることになってしまいました。
■ 数 学
一番の苦手科目で、最後まで苦しめられました。
高1・2生のころ、宿題すらまともに取り組んでいなかったツケがまわってきてしまいました……。
模試では一桁の点数を取ることもありました。
夏に過去問などの難しい問題に取り組みましたが、挫折して時間を無駄にしてしまいました。
結局、教科書からやり直し、直前期の勉強時間のほとんどを費やしました。
■ 英 語
高3生になってからは、毎日必ず英語に触れるように心がけました。
電車などの通学時間にも、英語を聞きました。
その効果でリスニングは得意科目になり、長文を読む速度も向上しました。
英作文は苦手だったので学校の先生に添削してもらい、間違ったところを見直しました。
■ 国 語
数学という苦手科目を抱えていたので、国語は対策に割く時間がなく、あまり時間を使えませんでした。
古典はできるだけたくさん読んで慣れるようにし、わからない単語があれば書き留めて覚えるよう心がけました。
東大国語では、現代文に時間をかけすぎがちだったので、早く解答を作れるように訓練しました。
■ 失敗したこと
数学が苦手でずっと逃げていたので、最後まで足を引っ張る科目になってしまいました。
センター試験の数学も全く上手くいきませんでした。
「東大教室」をもっと早く知っていれば、日本史がもっと得点源になったと思います。
■ 成功したこと
地歴のインプット(用語の暗記)が早く済んだので得意科目にすることができたため、他の科目に時間をかけられました。
英語ではリスニングで安定した高得点を出せたので、得点源になりました。
2 僕の想像
12月ごろに東京大学の日本史の問題について調べていたとき、偶然、野島博之先生のブログ(「グラサン日記」)を見て初めて「東大教室」の存在を知りました。
野島先生の授業が素晴らしいとは前から聞いていて「受けてみたい」と思っていましたし、「東大教室」の受講料は東京までの交通費を考えても安価で、かつ先生に対面して授業を受けることができるので受講を決めました。
■受講講座一覧
2016学研東大教室 直前講座(2月)
事前に送られてきたテキストは、見た目が独特なうえ、内容は東大の過去問だけでなく過去問の傾向から予想したオリジナル問題が含まれており、論述の力がつきました。
解説も丁寧で、問題を通じてさまざまな知識を得ることができました。
テキストは、入試直前まで繰り返し読みました。
野島博之先生は、見た目から僕が想像していたのとは違い、優しくユーモアのある方だったので少し驚きました。
授業はいままで気づかなかった日本史の新たな視点を得られるもので、東大の過去問を解くにあたって非常に有効でした。
過去問を緻密に分析し、出題者を予想していたのには感激しました。
長年にわたり東大日本史を教えてきた先生の言葉には重みがあり、受験に対する心構えができました。
授業の最初におこなわれたテスト演習の問題は、採点されたあとかなり早く返却され、自分の論述の問題点を把握するのに役立ちました。
後日、野島先生がブログにテスト演習の成績の得点分布を掲載してくださったため、入試に先立って全国のライバルを意識することができました。
■参考記事
入試当日には、東大駒場キャンパスに先生や「東大教室」のスタッフが駆けつけ、握手したり応援してくれたりしたのが嬉しかったです。
そのおかげで、緊張した心を落ち着かせることができました。
「東大教室」は正しい東大日本史との戦い方が学べる、他にはない講座です。
東大日本史受験者はぜひとも受講し、他の受験生と差をつけてほしいと思います。
特に地方の高校生にとっては、東大日本史の論述問題に精通した先生に教わることができないことも多いのでとても貴重です。
3 受験勉強はつらかった
■ 未来の東大受験生に向けて
東京大学は、テレビなどのメディアを通してみると遠い存在に思えるかもしれないですが、決してそんなことはありません。
確かに、東京大学の入試問題は教科数が多くて難しいですが、私立大学の問題のような細かい知識を要求するものではなく、高校生がしっかりと勉強すれば到達できる問題になっています。
だから、有名進学校に通っていなかったり、まわりに東大志望者がいなかったりする人であっても、諦めずに東大をめざしてください。
「東大教室」を受講すると、周りに東大志望者しかいないという環境を体験できてモチベーションも上がるので、受講をお薦めします。
ちなみに、僕の開示結果は、最低点+0.3889点というギリギリの点数でした……。
二次試験でしっかり得点するのが理想ですが、センター試験での得点もあなどってはいけないと身にしみてわかりました。
■ 東大受験を終えて思うこと
いまでも東大に合格したことが信じられません。
1日目の数学では友達が3題解ききったのに、僕は1題しか完全に解けず、周囲にいた受験生の「数学は簡単だった」という言葉を聞いてかなりショックを受けてしまいました。
数学での“失敗”を切り替えて2日目に臨んだものの、世界史の第1問の大論述で1行オーバーしてしまい、気づいたときには絶望のあまり泣きそうでした。
英語も思ったほどうまくいかず、帰り道では東大の後期試験の過去問を解き始めていました。
こんな散々な出来だったので、インターネット上の東大合格発表で自分の受験番号をみつけたときは何かの間違いかと思いましたが、人生で一番嬉しかったです。
終わってみると、東大受験は人生でめったに体験できない出来事だったのだと感じます。
受験勉強はつらかったですが、家族や友人、先生などの支えがあったから根気強く続けられました。
自分を支えてくれた人々への感謝を忘れないようにしたいと思います。
付録 学力とやる気のグラフ