H.R.ヤウスの『挑発としての文学史』の感想 ~後編~ | R.Gallagherの世界一面白いブログ!!

R.Gallagherの世界一面白いブログ!!

世界一面白いブログです!!

51auJgXxwDL.jpg

image0005.jpg

51DpXS2F48L.jpg

51RpfUQPjZL.jpg

それで本題に戻りますが、
冒頭から『教養小説の崩壊』の時と同様にドイツ文学やロシア・フォルマリズムと云った、元々僕の守備範囲ではない分野に関する深い知識を必要とされる記述が続き、若干戸惑ったのですが、段々と「文学史」そのものに関する言及も増え始め、何とか最後まで読み切る事が出来ました。

事前にチェックしていたAmazonのカスタマーレビューには「もっとも説得力ある端的な受容芸術史論」と書いてあったので、何のこっちゃ分からぬ可能性もあるぞと思っていたのですが、予備知識が全く無くても何とか読み取れる箇所も多かったので助かりました。

僭越ながらヤウスの主張を要約すると、「『文学史』が文学者によって記録される場合には、単に作品や作者の時系列的な『歴史』が記述されるだけではいけない。その諸作品がどのように読者に受容され、受容した読者達に別の作品や批評として書き直されて、その流れ自体がどのように社会や環境に影響を与えたのかも念頭に置かれながら記述されなければいけない」と云った感じになるかと思います。

つまり、「文学」と「社会」のそれぞれの進化にまつわる「影響関係」こそがもっと着目されなければいけないと、ヤウスは言いたかったんだと思われます。

個人的にはヤウスの観点には前述のロラン・バルトの「文章を書くと云う行為は、既に自分の読んできたあらゆる文章の書き直しであり、その意味であらゆる『テクスト』は全て『引用の織物』である」ことを前提にした「テクスト論」からの強い影響が色濃く見られまた、実際にバルトへの言及も多くあったので、凄く好感が持てました。

それでは何故に僕がそのバルトの「テクスト論」が好きなのかをご説明させて頂きますと、このテクスト論は、よくよく考えてみれば、文学以外の森羅万象のあらゆる分野にも、応用が可能だからです。

試しに音楽を例に取ってみれば、作詞作曲は先達からの影響無しには絶対に発展不可能な領域ですし、他の芸術やスポーツと云った特別なフィールドに限らず、例えば子供は親や教師や友達と云った周囲の人間の発言や行為を鏡に成長して行きます。この事実を一つ取っても、「テクスト論」は万能だと僕は思いますし、その意味で、僕はロラン・バルトの「テクスト論」や、そこから発展したジュリア・クリステヴァの「インターテクスチュアリティー」と云った概念もしくは方法論が大好きなのです。

最後になりますが、
今回もこの本の存在をお教え頂いた僕と友人リンクをして下さっている方には、
厚く御礼申し上げます。
本当に、
有り難うございましたm(_ _)m


追伸、今回も特に大事な部分だなと感じた箇所を箇条書きにして引用させて頂きますm(_ _)m


「文学および芸術が、初めて過程的な歴史となるのは、作品の前後関係が、生産する主体によるばかりでなく、消費する主体によっても、すなわち作者と読者公衆の相互作用によって仲介される場合なのである」


「文学の歴史は美的な受容と生産の過程である。この過程は、文学的テクストが、受けいれる読者、反省する批評家、そして自分で再び生産していく作家の三者によって現代に活か(アクチュアライズ)されることによって完成されていく。」


「文学史の任務が完了するには、文学生産が、共時的および通時的にその諸体系の交代の面で叙述されるばかりでなく、『特別な歴史』として、『一般史』に対するその独特な関係においても見られなければならない。この関係は、すべての時代の文学の中で、社会生活の典型像、理想像、風刺像、あるいはユートピア像といったものを明らかにすることに尽きるわけではない。文学の社会的機能は、読者の文学経験が読者の生の実践の期待の地平に加わり、彼の世界理解を前もって形成し、それによって彼の社会的行動にも働き返す場合に、初めてその本来の可能性を顕現するのである。」


「文学と歴史や、美的認識と歴史的認識との間に横たわる裂け目に橋渡しができるようになるためには、文学史は単に作品に反映した一般史の過程を記述し続けるのではなく、〈文学的進化〉の道程の中に、本来の意味での『社会形成的』な機能を明らかにすることが求められる。この機能こそは、人間が自然や宗教や社会の束縛からの解放を求めて、他の芸術や社会的諸力と競合する文学に帰属せしめていたものなのである。」


「作品の意味は、神秘的な完全態などではなく、最初の発現において完全に姿を現わしはしないのである。過去の芸術がわれわれの関心をひくのは、それが過去にあったからというだけではなく、同時にまた『ある意味で現在もなおあり』、新たな同化をうながすからである。」


「芸術の歴史的伝承において、過去の作品が生き長らえるのは、永遠の問いとか、常に変わらぬ答えがあるからではなく、問いと答え、問題と解決という、いずれにしても開かれた緊張関係に基づいている。この緊張関係こそ、新たな理解を挑発し、現在と過去との対話の再開を内包することのできるものなのである。」


【主なお薦めミュージシャンのリスト】

リアム・ギャラガー
ノエル・ギャラガー
バーナード・バトラー
エドガー・ジョーンズ
(エドガー・サマータイム)
ポール・ウェラー
ジョニー・マー
ジョン・スクワイア
リー・メイヴァース
スティーヴ・クラドック
マーク・コリンズ
マーティン・ブラント
ザック・スターキー
スティーヴ・ホワイト
レニ
フィオナ・アップル
キャット・パワー
スターリング・モリソン
ニコ
キャロル・キング
マリアンヌ・フェイスフル


【ウイイレの僕のチームの選手一覧】
(※勿論、バイエルン・ミュンヘンです)

1.ノイアー
2.メルテザッカー
3.メッツェルダー
4.ラーム
5.フンメルス
6.ケディラ
7.シュヴァインシュタイガー
8.ノエル・ギャラガー
9.リアム・ギャラガー
10.野本亮一
11.クローゼ
12.バラック
13.シュールレ
14.ダイスラー
15.ゲッツェ
16.クロース
17.C.ロナウド
18.トーマス・ミュラー
19.ロイス
20.ポドルスキー
21.僕の弟
22.カカ
23.エジル
24.クラマー
25.ドラクスラー
26.フリードリッヒ
27.ミハエル・シューマッハー
28.ラルフ・シューマッハー
29.本山雅志
30.シュターケ
31.ケール
32.キミッヒ
33.メッシ
34.イェレミース
35.松田直樹
36.ユリアン・ヴァイグル
37.大学時代のバンドのドラマーのI君
38.大学時代の一番の親友のN君
39.フェルナンド・トーレス
40.楢崎正剛
(※このチームに大好きなシェフチェンコやラウールやテュラムが居ないのは、彼等がゲーム内で所属しているレアル・マドリードやACミランやユヴェントスでの存在の大きさをリスペクトしているからです。逆にC.ロナウドやメッシやフェルナンド・トーレスが居るのは、エディット機能で新規作成した選手だからです)


【好きな女性有名人のリスト】

石橋杏奈(ピアノ)
吉岡里帆(ギター)
武田玲奈(ギター)
唐田えりか(ベース)
日比美思(ドラム)

畑下由佳(ギター)
岩本乃蒼(ベース)
笹崎里菜(ギター)
宮本佳奈(ドラム)

松山桐子(ベース)
馬場ふみか(ギター)
稲村亜美(ドラム)
本田真凜(ピアノ)

(※敬称略)


【恒例附記】

僕がノエル・ギャラガーにスカウトをされて、
プロのシンガーソングライターになれた場合の作品の構想は以下の通りです。


ソロ名義一作目:『モノローグス』
サンクチュアリーの一作目:『The Greatest Hits』

DISC1

1.First Words
2.Morning Light
3.黒いカーディガン
4.振り返ったら悲しくなるから
5.空の下で
6.美しい花
7.輝くために
8.影も視えなくて
9.冷たい女
10.償い
11.命綱
12.空を見上げただけだった
13.どんなことにも
14.奪還
15.生きて行くこと
16.不確かな予感
17.命綱(ストリングス・ヴァージョン)

DISC2

1.愛して下さい
2.ペルソナ
3.Crazy Love Melody
4.死に損ない
5.レクイエム
6.真実?
7.No More Dream
8.奏でるべきもの
9.ランドスケープ
10.ソング・オブ・ヴェスパ
11.光が射して
12.日溜まり
13.未来
14.永遠
15.ずっとそばに
16.オプティミスティック


サンクチュアリーの二作目:『シュトゥルムドゥラング』

1.ディスクール.1
2.ディスクール.2
3.フライング・アウェイ
4.スタンディング・アローン
5.シュトゥルムドゥラング
6.ジークフリート
7.汚れた指
8.リフレイン
9.恋は止められない
10.君のせいじゃない
11.ボタン
12.イマジネーション
13.虚勢
14.激情


サンクチュアリーの三作目:『トゥモロー・モーニング、(アイル・ハヴ・ア・フィーリング)ロスト・フォーエヴァー』

1.ありがとう
2.流れの中に
3.君を想って
4.ピュア
5.オーヴァーグラウンド
6.ブラックホール
7.イヴェント・ホライズン
8.ユニヴァース
9.青の座椅子
10.朝顔
11.昼下がりの背徳
12.流れた星が凍った夜に


サンクチュアリーの四作目:『完璧な幸せ』

以下、収録予定曲

ロックンロール・スター
情況
話していたい
何処にも行かない
少しずつ
残像
行かないで
贖罪
自由
世界の何処かに
晩餐
完璧な幸せ