2014年5月16日(金)に経済産業委員会にて質疑をいたしましたので、私の質疑部分についての議事速報と衆議院インターネット中継のURLをアップさせていただきます。
ぜひご覧になってくださいませ。
~衆議院インターネット審議中継~
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=43948&media_type=fp
平成26 年5 月16 日 衆議院経済産業委員会速記録(議事速報)
○富田委員長 次に、伊東信久君。
○伊東(信)委員 日本維新の会の伊東信久です。本日もよろしくお願いいたします。電事法についてさまざまな御質問、御答弁、議論が今までされてきたわけなんですけれども、本日は、そういった議論の中で、いわゆる発電能力、ポテンシャルを取引する新たな市場、すなわち容量市場についてお聞きしたいと思っております。さきの電力システム改革の小委員会で、関西電力の野田執行役員が電気事業連合会の代表として、自由化による競争の進展で需給構造が大きく変わる可能性がある、日本の将来の供給力は万全とは言えないという発言をされたわけですね。電力の自由化によって、発電なり小売の競争が激化します。来年、第三弾として発送電のところに踏み込んでいくわけなんですけれども、それに伴って、発電所への投資などが抑制されて、全体で供給力不足、特にことしの夏の話もあるわけなんですけれども、供給力不足に陥る懸念が生じます。すなわち、供給量に対して対価が支払われる仕組み、つまり発電能力やポテンシャルに支払われる仕組みが構築されれば、投資もしやすくなるということですね。いざというときのための発電能力に対して対価が支払われる容量市場のシステムに関して、やはりもっともっと検討なり議論をするべきだと思うんですけれども、この容量市場の創設に関しての見解をお伺いしたいんです。
○高橋政府参考人 お答え申し上げます。安定供給確保のためには、発電所にきちっと投資されるということが重要でございまして、今回の法案では、小売電気事業者に供給力確保義務を課す、それから、広域的運営推進機関による発電所の募集というセーフティーネット措置というのが講じられております。ただ、それのみならず、発電所の設置ということにつきまして、例えば、海外では、将来の発電能力を取引する市場を創設し、そこで定まった価格に応じて小売電気事業者が支払いをする、いわゆる容量市場の方式などの検討が進められたり、実際に導入されている例がございます。我が国におきましても、昨年二月に総合資源エネルギー調査会電力システム改革専門委員会で取りまとめられた報告におきましても容量メカニズムの創設について指摘をされておりまして、自由化後を念頭に置いた各発電事業者の動き、あるいは海外での検討状況なども勘案しながら具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。
○伊東(信)委員 大体はわかりました。というよりは、今、検討を進めていきたいということなんですけれども、すなわち、容量市場というのは現在取り扱われている需給電源ではなくてポテンシャルに対してもきちっとサポートしていくということなんですけれども、現在の進捗状況、もしくはこういった議論がなされたということ、もしくは具体的にこういう動きがあるという、この容量市場に関してのもう少し詳しい進捗状況というのはお聞かせ願えますでしょうか。
○高橋政府参考人 お答え申し上げます。容量市場でございますけれども、例えば、アメリカなどにおきましては発電事業者が容量市場に電源を入札するとか、あるいはスペインなどでは発電事業者が保有する容量に対して公的主体が容量に応じた報酬を定期的に支払う方法とか、さまざまな導入が進んでおりますし、また、まだ導入がされていないところでも、フランスあるいはドイツなどで検討が進められてございます。これは将来の発電所の投資回収の見込みを立てやすくするというシステムでございまして、これによりまして発電所の建設、保持のインセンティブを高めていくという内容でございます。将来の発電能力の価値に着目した取引を行う仕組みということでございますけれども、海外での事例を見ますと、将来の発電能力の取引をする市場を創設いたしまして、そこで定まった価格に応じて小売電気事業者が支払いをする容量市場というやり方や、あるいは、別途のやり方といたしまして、緊急時に不足すると見込まれる量の電源を送配電事業者があらかじめ確保しておく、これは戦略的予備力と呼んでおりますけれども、こういった方式などの検討、導入が進んでおりまして、こういった海外の事例も見ながら、私どもとしても、具体的な制度設計を含めまして検討してまいりたいと考えております。
○伊東(信)委員 海外の事例を出していただいて、検討していく、そういったことだと思うんですけれども、実際に市場に対して、勉強しない子供に対してあんたはやればできる子なんやからと促すお母さんみたいな感じにならないと、きちっとそういうところを検討して進めていっていただければと思うんです。でも、しかるに、ことしの夏においても、やはり供給電源に関しての不足が懸念されていくわけですね。このことに関連して、本日、閣議前にことしの夏の電力需給対策を決定されたみたいで、その中に、関電、九電に対する予備力の積み増しのことであったりとか、火力の総点検であったり、自家発の導入支援であったり、もちろん節電・省エネキャンペーンということが出ているんです。この容量電源も含めて近々に、並行してやっていくと思うんですけれども、容量電源と本日決定した対策とのバランスというか、方策としてはどのようにお考えなんでしょうか。
○高橋政府参考人 お答え申し上げます。委員御指摘のとおり、本日、今年度の夏の電力需給対策を決定いたしました。特に、需給バランスの厳しい中部、西日本につきまして、さらなる予備力の増強あるいは節電のキャンペーンなどの実施等々の措置を決定したところでございます。これは、近々、ことしの夏の、これから数カ月の話でございますので、既存の電源を中心とした電力の需給対策、ある程度のさらなる予備力の積み増しというのを努力いたしますけれども、基本的には、現在ある発電所を活用していく、需要をコントロールしていくということでございます。それから、先ほど御指摘がございました容量市場でございますけれども、これは、将来的な、中長期的な電源の不足に対しまして、将来の発電能力の価値を市場で取引することによって発電所の建設のインセンティブを付与するということでございますので、足元の対策と中長期的な対策ということで、組み合わせながらやっていくものだと考えております。
○伊東(信)委員 まさに電力市場という言葉が、実現性というか、言葉とマッチしていくようなことが今回の電事法でなされていく可能性を秘め、また、なされていかなければいけないと思うんです。その中で、電気事業と電気通信市場と今回いろいろ議論されている中でも質疑も答弁もあったわけなんですけれども、電気自体のクオリティーは変わらないと思うんです、クオンティティーは変わると思うんですけれども。その中で、どうしても、インターネットの普及とか、そういったところと比較されたり、例えられたりしているわけなんです。先ごろ、ちょっと前のことなんですけれども、いわゆるニコニコ動画であったりとかインターネットテレビであったりとかして、いわゆる電波事業にかかわる方じゃなくて一般の方が発信できる、今、それをまた自由に見られる会員とか、登録さえすれば見られる世の中になっているわけなんですけれども、ある地域にお住まいの御年配の方がいつも元気にしゃべっているのに、しゃべり方がおかしくなったりとか、ディスレキシアというんですけれども、しゃべり方が、ろれつが回らなかったりしていてこれはおかしいということで、居どころを調べてそこの御家庭に行ったところ、ひとり暮らしの方で、脳梗塞が起こっていて、一命を取りとめた、そういった事例もございました。やはりこれは、いわゆるインターネットの普及で、いい方の付加価値であると思うんです。電気市場が自由化して各サービスに付加価値がつくと、本当にいろいろな可能性があると思うんですね。つまり、電力においてもエネルギーという枠を超えてインフラ全体の産業のスピンにつなげていくことが本当に肝要であると思いますし、今の事例じゃないですけれども、思いもしなかったアイデアもいろいろ出てくると思うんですけれども、大臣の所見というのは、いかが思っていらっしゃるんでしょうか。
○茂木国務大臣 驚異的なガンマGTPの数値を誇ります伊東議員から御質問いただきましたが、確かに、通信であったりとか放送の世界はインターネットの出現によりさま変わりをした、大きなマーケットが開かれている、このように考えております。今回、電力システム改革を行うことによりまして、これまで地域独占であった市場に新たな参入者がふえてくる、そして、これまで一般電気事業者が独占的に電気を供給していた七・五兆円の電力市場が開放され、全国で八千四百二十万の家庭、低圧需要家が、潜在的な顧客が生まれるということでありまして、まさにマーケット、大きなビジネスチャンスが生まれると思っております。そして、それだけにとどまらず、エネルギーの供給ということでいいますとガスもあるわけでありまして、ガスについても改革をしっかりと進める、このことによりまして、電力システム改革、ガスシステム改革、そこの中で総合的なエネルギー企業が生まれ、そこから新しいビジネスであったりとかサービスが生まれてくる、こういう時代をつくってまいりたいと思っております。
○伊東(信)委員 ありがとうございます。私のガンマGTPにも触れておられたので、もともとアルコール性肝炎の治療薬で使われていたのが胎盤エキス、プラセンタというお薬なんですけれども、それを使うことによってお肌がちょっとつるつるになったり、ちょっと若返りということでアンチエイジングの世界に広がっていったのが、いわゆるアンチエイジング市場でございます。本当に、ガスも含めて、電気も含めて、さまざまな可能性があると思いますので、そのあたりのところを政府と民間のところでしっかりとタッグを組んで、この電気事業が前向きに進んでいくことを祈念して、私の質疑を終わらせていただきたいと思います。