北海道を代表する路線、函館本線。
1世紀を超え、人々の生活を支え、産業・流通・観光の基盤として走り続けています。
太平洋沿岸と日本海沿岸を両方走る路線は希少な存在。
函館から太平洋沿いに森、八雲、長万部を経て、山の中を走り抜け、余市、小樽を通り、
今度は日本海沿岸を眺めながら道都・札幌へ、更に旭川へと続きます。
函館から旭川まで全長約420Kmを通して走る列車は無く、
特に長万部から小樽までの山中路線は山線と呼ばれ、ローカル色が濃いながらも、歴史ある味わい深い路線です。
8月のある1日、函館から札幌まで、あえて、函館本線を乗り継いでみました。
函館駅10時45分発の特急・北斗9号で長万部へ。
7番線に北斗9号、5番線にはこだてライナー、2番線に道南いさりび鉄道が揃い踏み。
ホームの入口の少し古びた看板には『ようこそ函館へ。』本場の味サッポロビールと記されています。


出発を待つ間に北斗4号が札幌から8番線に到着。
ホームの向こうには、往年は忙しく車両が行き交ったであろう車両基地の少し寂しい姿が目に入ります。

大沼や駒ケ岳の美しい風景を眺めることしばし、内浦湾(噴火湾)の海辺を長万部まで太平洋を眺めながらの旅

森駅で休憩中のキハ40型気動車の向こうは太平洋。

函館から1時間半で長万部到着 12時14分。
このまま室蘭本線と千歳線を経由する北斗に乗り続ければ、
2時間半後の14時38分に札幌へ到着しますが、
今回は、あくまで函館本線に乗り続けます。
長万部で山線の各駅停車に乗り換え、倶知安、小樽経由で札幌へ向かいます。
約5時間後の17時6分札幌到着予定で、2倍の時間を要します。
あえて山線に乗り、列車からの風景、旅の風情を楽しみます。
特急を乗り続け太平洋沿いに札幌へ向かう場合の運賃は、
函館~札幌 318.7Km 6,270円。
山線経由で函館~長万部~小樽~札幌 286.3Km 5,940円。
山を越える方が海沿いをグルっと回るよりは、距離は短いようですが、勾配はかなりのものと感じました。
長万部から倶知安行き各駅停車に乗車。

山の緑、山小屋風の駅、つづら折りの線路、味わい深い山線です。
秋の紅葉、冬の雪景色、新緑の春、四季それぞれに贅沢な景色が楽しめそうです。
運賃には拝観料(景観料)が含まれているのかもしれません。
小樽に到着し札幌方面新千歳空港行き快速エアポートに乗り換え。
窓辺には夕方の日本海が広がります。
小樽築港付近からは小樽湾の静かな夕暮れを一望。

しばらくすると今度は、石狩湾の向こうに石狩港が見てとれます。

小樽と札幌を通勤通学で往復する皆さんにはいつもの風景なのかもしれません。
とは言え、この景色は一見の価値あり。
こうして、函館発10時45分、札幌着17時6分、約6時間半の旅が終わりました。
朝から会社で1日勤務するには少し足りない時間ではありますが、価値ある充実した忘れがたい1日となりました。
それぞれの季節に訪れたい函館本線であります。
哀しみ本線・日本海
函館本線・太平洋 & 日本海
であります。