こんにちは。aonoです。

 

前回は若手時代の私が

信頼を失い、

 

マネジメントで失敗した

経験をお話ししました。

 

 

 

 

 

 

今回はその原因について

お話をしていきます。

 

 

原因

当時のことを思い返すと、

私は自分の

 

「~であるべき」

「~であってはならない」

 

という思考によって

モノが見えなくなっていました。

 

 

責任感の強い私からすれば、

まず決められた提出物は

「絶対に期限に提出すべき」

という思考がありました。

 

 

もちろん、提出物を期限に

提出するのは社会人として

当然のことです。

 

 

しかし、提出できない人は、

正しいかどうかは別として

彼らなりの理由をもっています。

 

 

もしくは、自分ができていない時

人は自分を守るために、

無意識のうちに何らかの理由があって

できなかったと認識します。

 

 

それを受け入れるかどうかは

別として、そこに理解を示した

うえでなければ、

 

「この人達がこんなことを言うのは

 ちゃんと理解していないからだ。」

 

と考えて、聞く耳を持たなくなります。

 

 

ましてや、4,50代の年齢の方達に

20代の私が朝礼で名前を呼びあげたり

別室で説教をするなどすれば、

 

信頼関係が崩れてしまうのは当然のこと

だと、今ならそう思うことができます。

 

 

ところが、私の中では

 

「提出しないなんてありえない」

「自分であれば土日に出勤するなり

 朝早く出社して仕事をしてでも

 何とか提出するようにする」

 

という考えがあり、

それが常識だと思っていました。

 

 

そのため、そうではない人に

対して怒りを覚えて、

柔軟に考えることが出来ない状態

になっていたのでした。

 

 

つまり、感じなくても良い怒りを、

自分の思考によって発生させて

その結果柔軟性を欠いた行動をとり、

担当者との信頼関係を失ったのです。

 

 

 

 

そもそも、こういった施策は

つくった側が現場の担当者の状況を

理解していない故に無理がある

というケースもあります。

 

 

自分を基準に考えれば、

「何としてでも提出すべき」

という思考ですし、

 

新卒から入社した20代の私は

体力的にも能力的にも

4,50代の嘱託社員や技術社員と

比べれば高い状態でしょうから、

「何とかできる範囲内だ」

と考えてしまいがちです。

 

 

しかし、年齢も立場も経歴も

全く違う人達が自分と同じ価値観や

能力で仕事をしていると考える方が

間違っていたのです。

 

 

在籍している職員の能力や業務状況、

その他の業務との優先順位を考えて

柔軟に舵取りをしていくというのが

望ましい姿であったと思いますが、

 

私は自分の「~すべき」という思考で

目が曇っていた状態でした。

 

 

また、私はマネジメントを

行うにあたり

「強くなければならない」

という思考がありました。

 

 

下位職員が色々と事情を

訴えてきても、反論してきても

マネジメントをする側としては

「ぶれてはいけない」

と考えていました。

 

 

そして、下位職員が努力すべき

なのに努力していなければ

「厳しく叱責しなければいけない」

と考えていました。

 

 

私はストレングスファインダーで

いえば調和性の資質や共感性の資質

が上位にあり、性格的にも穏やかで

優しいのが特徴です。

 

 

しかし、それ故に学生時代や

入社当時に舐められたり、

周りのやんちゃな人達から

押し切られたりすることが多く、

 

そのことで

「お前、駄目だなぁ」

というフィードバックを受けることが

多かった私は、

「強くなければならない」

という思考が強くなっていたのです。

 

 

そのことで、上司として部下が

望ましくない態度や発言をしていた時に

自分の対極である厳しい上司像を

理想として対応をしていたのでした。

 

 

しかし、自分にこういった偏った思考

がある中で反動として厳しい対応を

しようとすれば高確率で匙加減を誤ります。

 

 

例えるなら、色眼鏡を掛けている状態

なのでありのままに見て正常な判断が

できないのです。

 

 

そのことで私は行き過ぎた厳しさで、

担当者の事情を理解する姿勢も無く

高圧的に接してしまい、信頼を失う

ことを後押ししてしまったのでした。

 

 

 

 

この

「強くなければならない」

という思考は、

非常にやっかいです。

 

 

下位職員に対して行き過ぎた対応を

してしまったことはもちろんですが、

「強くなければならない」

と考えることによって、

 

常に本来の自分を隠してしまい

「バレないか」

という不安や恐怖がつきまとう

ことになります。

 

 

 

下位職員への厳しすぎる対応により

「陰で自分の悪口を

 いっているんじゃないか」

と考えてしまうことが増え、

 

それに対しても

「そんなことで日和ってはいけない」

「堂々としていなければいけない」

と考えて強くあろうとします。

 

 

しかし、本来の自分は敏感で

共感性も高いため、

そのことが非常に不安で怖いのです。

 

 

また、部下と話し合いを行う場面も

やはり柔軟性を欠くこととなります。

 

 

本来は部下の話を聞いて

理解できる部分も、

 

自分が強くなければならない

=言い負けてはいけない

と考えて認めようとしません。

 

 

自分の考えや当初の方針に

固執してしまうのです。

 

 

こういった思考によって周囲との

人間関係に悪影響を及ぼし、

 

険悪になった状況に対しても更に

「強くあるべき」だから虚勢を張り

不安を強めるという悪循環に

陥っていたと思います。