薬と毒4.【麻薬の恐怖】 | 始まりはアドラー心理学

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より、楽しい日々を送るために、
より、ハッピーな人生を過ごすためには、
どうすればいいのでしょうか?
そのための方法論や実践論を考えています。
ちょっと難しい内容かも知れませんが、
みなさんのお役に立てるような情報を伝えていきたいと思います。

『麻薬』。
この言葉に、多くの人々は恐怖心と嫌悪感を抱く事と思いますこわい
けして手を出してはいけない禁断の果実、それが麻薬です。
しかし、その実態について理解している人は、
かなり少ないと思います。
学校やマスコミは、ただ、『違法』、『危険』と唱えるだけで、
詳しくを伝えようとしません。
何故でしょうか??
禁止薬物について詳しく、説明しようとすると、
薬物そのものに様々な疑問が湧いてくるからです。
一般人が薬物に詳しくなると、いろいろと面倒な事になります。
今の社会では、真実よりもビジネスの方が遥かに大切なのです札束

麻薬の『麻』とは、麻酔を意味します。
多分、大麻の『麻』だと思ってる人が多いのではないでしょうか??
大麻、つまりマリファナは麻薬ではありません。
詳しくは別の記事で説明します。

医療では、オピオイドと呼ばれる鎮痛薬が広く使用されています。
その効果は、まさに麻酔のように強力です。
国内でも、慢性的な疼痛や末期癌の激痛を和らげる目的で、
多くの人に処方されていますおくすり

オピオイドには、極めて厄介な副作用があります。
それは、精神に強い多幸感や恍惚感をもたらすというものです。
つまり、麻薬と同じなのです。
特にアメリカでは、多くの患者が中毒に陥り、
社会問題となっています。
もはや、合法と非合法の区別など、

ほとんど無意味だといわざるを得ません。

オピオイドの成分は、芥子(ケシ)という植物の実に含まれています。
西洋ではポピーと呼ばれており、園芸用としても有名です。
その種は食用にもなり、七味唐辛子の薬味として使われています。
あんパンの上に粒々が乗っていますが、あれも芥子の種です。
当然、これらには薬としての作用はないので、
普通に食べても何ら問題はありませんOK

この芥子の実から作られるのが、かの有名なアヘンです。
古くから薬として用いられてきたアヘンは、
その優れた鎮痛効果から、

医療の世界でも広く使用されるようになりました。
しかし、所詮は麻薬。
世界各地で中毒者を出し、大問題となっていきますあせる

近代になると、より純度を高めたモルヒネ、ヘロインなどが現れ、
医療用として市販されるようになりますおくすり(ブルー)
案の定、乱用による中毒者が増え、大問題となりました。
その後、市販薬だったモルヒネは処方薬へと変わり、
さらに強力なヘロインは、医薬品の登録から削除されますが、
この程度の措置で問題が解決されるはずがありません。
結果、病院からは多くの処方薬が流出し、
巷では違法なヘロインが大量に出回る事態となりました粉
このような状況は、現在も何ら変わりません。

ヘロインは、今もアメリカで大きな社会問題となっています。
ベトナム戦争では、戦闘の恐怖から逃れるために使われて、
多くの兵士が中毒に陥りました注射
この戦争でアメリカが負けたのも、
ヘロインの影響が大きいといわれています。
同様に、アフガニスタン紛争やイラク戦争でも、

多くの米兵が中毒者になりました。
未だに多くの人々が、依存症と後遺症に苦しみ、
社会に暗い影を落としていますガーン

製薬会社は、「より安全」という名目で、
様々な医療麻薬を世に送り続けています。
現在、医療で使用されているフェンタニルは、
何とモルヒネの50倍から100倍の作用があるそうですアップ
当然、人体に対する毒性も半端ありません。
量を間違えると死に至るとの事ですから、何とも恐ろしい薬ですこわい

現在、これらの医療麻薬による薬害が新たな問題となっています。
中には、かつてのヘロイン中毒者も多く含まれるそうです。
何しろ、非合法薬のヘロインは高額なので、
貧しい人々には手が出ません。
それに引き替え、合法薬のフェンタニルは、
安価で入手出来るので、
多くの中毒者がヘロインの代用品として利用し始めました。
しかも、強い薬だけに、そのリスクも尋常ではありません。
既に多くの人が中毒死しており、その数は今も増え続けていますアップ

オピオイドは、脳内ホルモンのβエンドルフィンと組成が似ています。
βエンドルフィンは、報酬系ホルモンと呼ばれ、
人間に快楽をもたらすホルモンです。
ホルモンの快楽は、人間にとって、あらゆる行動の動機となります。
この精神的な報酬があるからこそ、
我々は、何かに打ち込んだり、人との絆を深めたり、
また、目標に向かって努力する事が出来るのですがんばる
しかし、オピオイドの使用は、行動の動機にはなり得ません。
特に、ヘロイン(フェンタニル)による快感は、
あらゆる人生の快楽を合わせたよりも強力だというほどです。
ただ、使用するだけで強い快楽を味わえるのであれば、
他には何もする必要がなくなりますね。
こうなると、まさに人間失格ですもやもや
もはや、ただ快楽を貪るだけの生きる屍と同じですちーん・・・

一度、中毒になれば、もう後戻りは出来ません。
何故なら、服用を止めると、恐ろしい禁断症状が待っているからです。
薬の効き目が切れると、
まず、とてつもない不安と恐怖、そして不快感に蝕まれ、
やがて耐え難い激痛が全身に襲いかかりますカミナリ
最終的に体内から薬物がなくなると、症状も消えるのですが、
中には途中で死んでしまう人もいるそうです。
まさに、地獄というしかありませんお風呂

ヘロイン中毒になると自力更正は不可能となります。
助かるためには、医療の力を借りねばなりません。
それが出来ない人は、死ぬまで薬から離れられないそうです。
考えただけでも、背筋が寒くなりますねブルブル

麻薬中毒(オピオイド)の恐ろしさは、

充分に理解して頂けたと思います。
同時に、様々な違法薬物についての警戒心も深まったはずです。
しかし、まだまだ知らねばならない事は山ほどあります。
次回は、我々の身近に存在する合法薬物について
触れたいと思います鉛筆

 

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