象の平原 | ワールズエンド・ツアー

ワールズエンド・ツアー

田中ビリー、完全自作自演。

完全自作、アンチダウンロード主義の劇場型ブログ。
ロックンロールと放浪の旅、ロマンとリアルの発火点、
マシンガンをぶっ放せ!!

象 ミッシェル・ガン・エレファント 動物園 画像

「象の平原」


テントのなかで象は暴れた、何かに気づいたからだった、
体中に金と銀の装飾が、前脚あたりに転がるボール、
〝なんだこれは、なんだここは?〟

今朝、僕の体をきれいに撫でた飼育の係、
毎挽、遊びを仕向ける調教師、怯えた顔で後ずさる、

鎖を立ち切る、造作もないこと、
あなたたちは僕の力なんて知りはしない、
混乱してる、悲鳴をあげる、逃げ惑う、
我先にと人間たちは人間たちを掻き分ける、

遮るものを蹴り弾く、僕は舎を破いてる、
狭く閉じた世界から脱け出した、
そこで象が見た景色、

地平まで続く草原、点々と立つ、
緑の少ないひょろり高い樹、
流れる澱みのない乾風、そんなものはどこにもなかった、
想い描いた景色はない、

僕は慌てる、鉄球引きずり、
車輪のついた鉄の箱に足をかけ、
少しだけでも遠くまで見渡して、

草原はなく、象は故郷をただ想う、
家族や共に生きた群れのこと、
きっとこれは悪い夢だろう、そう想うほかになく、

気づけばライフルかまえてる、睨む人らに囲まれていた、
弾き金をひく一人、合図みたいで、
体に数十、鉛の刃が突き刺さる、
獅子の歯よりも、重く鈍い痛みが走る、
蛇の毒より麻痺のある、熱が体を締めつける、

象は力を奪われ横たわれる、
目を閉じる、抵抗する力がない、
それでも撃ち続けられている、
可哀相だと涙を見せる少女もいたが、
象は静かに目を閉じて、
やがて草原へと帰って行った、



【補足】
……それらしい写真にはなってますけど。この写真を撮った翌日、この風景の近辺の農道でケガしてしまったオラですよ……。




にほんブログ村 小説ブログ 現代小説へ
にほんブログ村
にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 ポエムブログ 自作詩・自作ポエムへ
にほんブログ村
にほんブログ村 イラストブログ 人物イラストへ
にほんブログ村

砂時計 島根 サンドミュージアム 画像

ジョニー

ゾンビ

国境線上の蟻 トップ画

彷徨詩篇・天

奏

祈

景

【PR】
流星ツアー (表題作を含む短編小説集) / 田中 ビリー

¥1,365
Amazon.co.jp


あの人への想いに綴るうた/渡邉 裕美

¥1,470
Amazon.co.jp

Copyright (C) 2014 copyrights.billy tanaka All Rights Reserved.