題名とは関係ない内容になる
と思いますが、
⇑⇑⇑ こちら ⇑⇑⇑
にも少し書いていますが、
歯医者さん
には相当な頻度で通っています（笑）。
近所の歯医者さんの待合にて、
こちら
を見つけて読ませて頂きました。
解説
末吉暁子
近ごろでは、わたしたちのくらしの中で、つるもうぐいすも、
めったにみられなくなってしまいましたが、
一歩家の外へ出れば、母畑ややぶがひろがっていた昔には、
つるもうぐいすも、人びとにとってずっと身近な存在だったにちがいありません。
わたし自身、何年も前に一度、銚路で般頂づるをみたことがあるだけですが、
その気高いまでの美しさは、
たしかにある種のおかしがたい神聖さを感じさせるものでした。
つるが美しい娘に化身し、そのでみごとな反物を織るという発想を、
昔の人が思いついたのも、ごく自然なことだったでしょう。
この「つるのよめさま」は、
「鶴女房」あるいは「鶴のおんがえし」として、
すこしずつ細部がかわっていますが、
日本の各地に伝わる、最も人気のある昔話の一つです。
助けたつるが、じいさまとばあさまのところに
恩がえしにあらわれるという型もありますが、
わたしはこの物語を、恩がえしの話としてではなく、
異類間の愛の物語と読みとりました。
つるが、かろくのところにきたのは、
かろくの素朴さ、優しさ、無欲さに魅かれて、
慕ってきたのであり、かろくもその愛にこたえました。
けれども、人間と動物
（または、人間と神とおきかえてもいいと思います）
という超えることのできない一線がある以上、
その愛にも、自ずから制約があります。
それが、「機を織っているとき」
すなわち産みの苦しみを味わっているときの
生来の姿をけっしてのぞいてはならないという禁忌です。
同じようなモチーフは、
日本の話や伝説のの中にも、たくさんあります。
「海幸山幸」の中では、海神の娘（豊玉姫）と結ばれた
山幸彦（ヒコホホデミの命）が、
けっして産屋をのぞいてはいけないという
禁忌をおかして、その愛に破局がおとずれます。
また、イザナギの命は、亡くなった妻のイザナミの命を根の国にたずね、
のぞいてはいけないという岩屋をのぞいたばかりに、
屍をみてしまい、やはりその愛は終わりを迎えます。
「みるなのざしき」も、同じモチーフだといえるでしょう。
いずれの場合も、禁忌をおかして拒否されるのは男性です。
この場合の男性とは「人間」そのものを暗示しているのに他なりません。
「のぞいてはいけない」といわれたら、かろくやたきちでなくとも、
かならずのぞいてしまうのが、弱き人間の宿命なのです。
「つるのよめさま」の結末で、
かろくがつるになってどこかへ飛んでいってしまうのを、
意外に思った読者の方もいらっしゃることでしょう。
結局、異類間では相手に同化することでしか、
愛の成就はあり得ないわけで、
かろくは、ついにつるのよめさまをさがしだし、
今ごろはともにむつまじくくらしているだろうということを、
暗示しているのです。
こういう昔話って
みんな好き勝手に解釈したり
アレンジして、
大切な人に
何かを伝えるために
語り継がれて来たのかなぁ～
などと思うと、
オリジナル絵本が作れる
ってどうよ？
何て思いました（笑）。
まぁ、私のような
単純な人間が
簡単に思い付くサービス
はありますよね（笑）。
今後、AIを使って
もっと身近に簡単に
絵本や物語が作れる時代になる
んでしょうね。
他にも
のぞいちゃいけないもの
のぞかない方がいいもの
ってあるよなぁ～
とか（笑）、
夢の実現や愛の成就には、
ある種妄信的に
信じること、信じ続けること
って大事だよなぁ～
とかも思いました。
そう言えば、家を訪ねたとき
先輩が、
老犬を抱いて
「生まれ変わったら一緒になろうね」
と言っていたのも
何かの暗示なのかなぁ～
と思ったりもしました。
最後まで読んで頂き、
ありがとうございました。
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