ウィール、センタンス両委員が利上げ主張
2011.01.27 00:13
英中銀イングランド銀行金融政策委員会(MPC)の1月12日・13日分の議事録が26日、公表された。
これによると、マーティン・ウィール委員が利上げ支持を表明したが、大多数は金利を据え置くことが「微妙なバランス取り」であると主張した。
ウィール委員のほか、政策金利の段階的引き上げを2010年6月以来主張しているセンタンス委員も、主要政策金利を過去最低の0.50%から0.75%に引き上げるべきだとした。
議事録によると、両委員は「インフレ率が引き続き高く、これがしばらく続くと予想されていることは、インフレ期待や中期インフレ見通しへの重大なリスクとなる」との見方を示した。
残る7人の委員は金利据え置きを支持した。
ただ、据え置き支持派の大半も、インフレ率が中期的に中銀目標の2%を上回る水準で高止まりする懸念を強めていることを議事録は示し、「最近の経済動向が中期的なインフレリスクの上振れを示唆している、と多くの委員は受け止めたようだ」とした。
ただ、「こうした委員の一部にとって、今月の政策判断は微妙なバランスが取れたものとなった」という。
議事録公表を受けて英ポンドは一時、1ポンド=1.5830ドルから1.5871ドル程度に上昇した。
議事録によれば、現段階で利上げを実施した場合、迅速な金融引き締めが予定されている兆しだと市場に解釈されかねない、との懸念が委員の間にあった。
「今回利上げを実施した場合、インフレ率を目標水準まで必要以上に急速に低下させることをMPCが狙っている合図だと誤解されかねない。この誤解は比較的急速な金融引き締めが実施されるとの期待を生み、信頼感や経済活動に悪影響を与えるだろうと、一部委員が指摘した」と議事録は説明した。
ユーロ圏諸国の財政問題が英国経済に与える影響を懸念する声も、一部委員から上がった。
「ユーロ圏のソブリン債務問題は今も、英国の輸出需要や国際金融制度、そして信頼感全般に大きな衝撃を与えかねない」と指摘された。
ポーゼン委員は、債券買入枠を500億ポンド増額して2,500億ポンドとする案に再び賛成票を投じた。
英中銀MPCは2009年3月以降、政策金利を過去最低の0.5%に、債券買入枠を2,000億ポンドにそれぞれ据え置いている。
スペイン財務相、貯蓄銀行数行に10%のティア1比率要求も
2011.01.26 23:37
スペインのサルガド財務相は26日、国営放送局TVEとのインタビューで、政府は「カハ」と呼ばれる非上場の貯蓄銀行数行に対し、普通株等ティア1(基本的項目)の比率を9%ないし10%に引き上げるよう求めることを検討していると語った。
国内銀行システムの強化と投資家の信頼感向上を図る一環での考えだ。
サルガド財務相は、この比率を「非上場で、流通市場での資金調達に依存し、民間投資家が入っていない金融機関」に求める可能性があると述べた。
スペイン政府は24日、国内全金融機関に義務づける普通株等ティア1比率を8%に引き上げ、貯蓄銀行数行には、さらに高い水準を求める方針を示していた。
政府の試算では、上場銀行と貯蓄銀行が新たに資本増強を迫られる額は、200億ユーロ内外に上る。
ただ、民間アナリストの多くは、10年の長きにわたった住宅バブルの崩壊で国内銀行は経営が苦しく、より多額の資本増強が必要だろうと推定している。
たとえばバークレイズ・キャピタルは、国内銀行は320億ユーロの追加増資が必要になると見ている。
ベルギー経済相、スペイン、ポルトガルとは「別次元」
2011.01.26 23:30
ベルギーのファン・クイッケンボルネ経済相は26日、当地で開催中の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席する傍らで、ベルギーの債務水準は引き続き管理されており、国内経済はドイツへの輸出で潤っていると語った。
「今年の財政赤字は(国内総生産の)4.2%と見込まれている。政府と共同で取り組み、4%を下回るよう努める。これは、欧州連合(EU)の安定成長協定で求められている水準よりも低い」と述べた。
ベルギーの財政状況はスペインやポルトガルよりも良好だとし、「われわれは全く別の次元にいる」と強調した。
安定成長協定ではEU加盟国に対し、単年度財政赤字を国内総生産の3%以下に抑制するよう定めている。
サウジ株下落、石油化学銘柄が売られる
2011.01.26 22:03
26日のサウジ株式市場では、タダウル全株指数が前日比26.03ポイント(0.39%)安の6,697.80で取引を終えた。
ただ、週間騰落率では若干の上昇となった。
この日は石油化学銘柄が値下がり率上位に名を連ねたが、優良銘柄の大半が10-12月期の決算発表をすでに済ませており、全体の出来高は低調にとどまった。
サウジ国際石油化学会社(Sipchem)は3.0%安の24.65リヤル、主力のサウジ基礎産業公社(SABIC)は0.9%安の106.25リヤルでそれぞれ引けた。
タイ株急反発、不安定な相場が続く見通し
2011.01.26 19:53
26日のタイ株式市場は出来高を伴って値動きの激しい相場となり、急反発して取引を終えた。
SET指数の終値は前日比18.90ポイント(1.97%)高の978.07。
原油相場の上昇でエネルギー銘柄が買われたほか、SET指数が過去4営業日で7.3%下げたことを受け、その他の銘柄も反発した。
「だが、今後も不安定な相場が続くと思う。相場が落ち着くまであと数週間、恐らく企業決算の発表が出そろうまでかかるだろう」と、アジアプラス証券の外国株式販売部長、アンドリュー・イェーツ氏は述べた。
上値抵抗水準は980、下値支持水準は960とみられている。
出来高上位の銘柄では、PTT(PTT.TH)が4.3%高の337バーツ、バンプー(BANPU.TH)が1.4%高の750バーツ、PTTケミカル(PTTCH.TH)が1.5%高の137.50バーツで引けた。
2010年通期決算が好調だったPTT E&P(PTTEP.TH)は2.9%高の159.50バーツ。
タイオイル(TOP.TH)は2.6%高の69.75バーツだった。
一方、インドラマ・ベンチャーズ(IVL.TH)は経営陣が自社株の売却を進めるとの憶測から、4.4%安の38.50バーツと急落した。
同社はそのような計画はないと否定している。
ハンガリー政府の利上げ批判、フォリントに悪材料
2011.01.26 17:55
ハンガリー国立銀行(中央銀行)が24日に実施した利上げをハンガリー政府が批判しているため、「再びリスク回避志向が広がった場合、ハンガリーの資産は一段と打撃を受ける可能性が高い。そうなれば、おそらくハンガリーフォリントは他の中東欧通貨よりもかなり大きく下げるだろう」とシティグループのエコノミスト、ピョートル・カリシュ氏は語る。
ハンガリー政府の批判は、同政府が数カ月以内に金融政策の方向性を変えようとする可能性があることを表わしている。
年金制度改革、国際通貨基金(IMF)の支援に対する受け入れ拒否、一部の業界に対する特別税の導入など、これまでの政府の決定を考えると、今回の批判は予想できない投資環境であることを示すしるしだ、とシティは指摘している。
シンガポールドルほぼ横ばい、FOMCからの手掛かり待つなか
2011.01.26 17:28
26日のシンガポール外国為替市場では、シンガポールドルが米ドルに対してほぼ横ばいで取引を終えた。
トレーダーらは、米東部時間26日午後2時15分(日本時間27日午前4時15分)に発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策声明の発表を待ち構えた。
シンガポールドルの終値は、1米ドル=1.2797シンガポールドルとなった。
25日の終値は1.2800シンガポールドルだった。
この日のアジア市場の取引では、1米ドル=1.2870~1.2816シンガポールドルの狭い値動きとなり、26日発表されたシンガポールの鉱工業生産が予想を大幅に下回ったことを受け、シンガポールドルの上値は抑えられた。
オバマ米大統領は一般教書演説を行い、連邦政府の非国防裁量的支出の凍結を求めたことから、米政府は今後数年にわたり歳出削減を続けるとの観測が広がったため、米国債利回りは低下した。
それを受け、米ドルは円とユーロに対してやや下落した。
オバマ大統領は、4,000億ドルの財政赤字削減に加え、裁量的支出の米経済規模に対する割合を1950年代以降で最低の水準に抑える計画だと述べた。
それでも、トレーダーらが世界経済の健全性についてのより具体的な手掛かりを待ち構えるなか、シンガポールドルは横ばいで推移した。
シンガポールの2010年12月の鉱工業生産は前年同月比9%増加し、11月の40.5%増から伸びは減速した。
また、ダウ・ジョーンズ経済通信が12人のアナリストを対象に行った調査では、19%増加するとみられていたが、実際の結果はこれを下回った。
「シンガポールドルは実際には鉱工業生産の数値には反応しなかった。しかし、米ドルに対して上昇しなかった理由はこの指標結果だった可能性がある」と現地銀行のトレーダーは語った。
韓国株の上昇を受け
2011.01.26 16:53
26日の韓国外国為替市場では、韓国ウォンはドルに対して続伸して取引を終えた。
韓国総合株価指数(KOPSI)が前日比1.1%高となったことや、輸出企業による月末需要が追い風となった。
韓国ウォンの終値は、1ドル=1,116.00ウォンとなった。
25日の終値は1,118.10ウォンだった。
しかし、ウォンは最近の取引レンジを抜けるほどの勢いはまだ見られない、とトレーダーらは語った。
年明け以降、1ドル=1,109.00ウォン~1,131.50ウォンでの値動きにとどまっているが、売買が交錯するなか、取引はおおむね1ドル=1,110ウォン~1,125ウォンとさらに狭い値幅に限定されている。
「対外的には、ユーロ圏の債務懸念が後退している一方で、中国の追加利上げ観測がくすぶり続けている」とサムソン・フューチャーズのアナリストは指摘した。
国内材料としては、春節(旧正月)休暇を控えた輸出企業のドル売りと、素材価格の上昇を背景とした企業の根強いドル需要とがほぼ「均衡」している、とこのアナリストは付け加えた。
ドルがレンジ取引となるなか、「1月に取引で利益を上げた人はほとんどいないようだ」と現地銀行のトレーダーは述べた。
米連邦公開市場委員会(FOMC)後の政策声明の発表を控え、相場が勢いづくとはさらに考えにくいという。
スイスフラン高によるデフレの影響は限られる
2011.01.26 16:33
スイスのデフレに対するスイスフラン高の影響は限定的なものにとどまる、とUBSのエコノミスト、レト・ヒューネルワデル氏は語る。
「スイスフラン高はいずれスイスのインフレを低下させるという議論があるが、こうした主張は行き過ぎのようだ」という。
「スイスの消費者物価指数(CPI)の構成品目を見ると、全体に対する国内製品の割合は72.9%で、サービス品目は58.2%だ」と指摘する。
「さらに、海外製品の物価上昇における大きな変動要因は原油から来ているため、輸入製品のデフレは総合CPIがせいぜい数ベーシス・ポイント(bp)低下するだけの影響しかない」という。
英経済のマイナス成長、今回だけで終わるのか
2011.01.26 14:48
英国2010年10-12月期の国内総生産(GDP)速報値はマイナス成長となった。
これについて、緊縮財政が原因で二番底が始まる、とみるべきか、それとも今回は単なる天候要因による不規則な動きに過ぎず、今後数四半期でプラスに転じる、とみるべきなのだろうか。
おそらく、いずれの答えも少しずつ正解であり、ある程度は不正解なのだろう。
同期のGDPは、予想外に前期比0.5%減となった。
予想では0.4~0.5%の増加が見込まれていたが、前期の0.7%増から大幅減となった。
今回のマイナス成長は、天候要因のため建設部門が落ち込んだことが大きな原因だった。
同期の建設部門は3.3%減だったが、サービス部門もまた0.5%のマイナスとなるなど、さえなかった。
吹雪の影響はまた、12月の小売売上高が前月比0.8%減と低迷した要因にもなったとされている。
天候要因を除外すれば、同期のGDP成長率はほぼ横ばいだろうと、政府の統計専門家らは指摘する。
また、速報値は確定値発表までに大幅に修正される傾向がある。
このため、今回は予想外の数値が出たが、実際の最終結果は今回の見かけほど大きく逸脱した水準ではなかったことが明らかになる、とみた方がよさそうだ。
ただそうは言っても、政府の緊縮財政計画による影が落ちているのも事実だろう。
同計画は、発表されてから長期間を経ているが、ようやくその効果が実感されるようになってきた。
同緊縮財政計画は、今後数四半期にわたり英国のGDPに影響を与えると言っていいだろう。
米系のファンド運用会社、ブリッジウォーター・アソシエーツは、今回のGDP統計の結果について、付加価値税の引き上げ、政府刺激策による財政支出の終了、歳出削減などの影響があったとする一方、個人向け税控除の引き上げや、資本支出を先送りした効果についても指摘した。
そのうえで、GDPは今後6カ月間で正味1.6%(年率換算)減少すると予想した。
商品価格の上昇は今後、消費者に対するさらなる足かせになるとみられる。
まさにその商品価格の上昇が、消費者物価の押し上げ圧力となっているためだ。
こうしたすべての要因を背景に、英中銀イングランド銀行は経済成長とインフレ上昇の板挟みとなっている。
MPCでは9名の委員のうち、物価圧力に対し措置を講じるべきだとの見方を示しているのはセンタンス委員のみだ。
一方、現在のインフレ上昇を「重要視せず」、デフレリスクへの懸念から金融刺激策の拡大が必要としている委員も、ポーゼン委員ただ1人だ。
この2人以外の委員は全員、まるで不可知論者にでもなったかのようだ。
フィッシャー委員は最近、英国の景気回復が不安定なものとなり、四半期ベースのGDPがマイナス成長となる恐れがあると警告していた。
ただ、それがこれほどすぐに実現してしまうとは、同委員も考えていなかっただろう。
豪雪に関連した需要不足に対する反動で、1-3月期にはある程度の盛り返しがあるだろう。
また、輸出市場にもある程度回復が見込まれる。
ドイツの景気は堅調であり、これがドイツ以外の欧州諸国の回復を支えている。
一方、過熱気味の新興国については言うまでもないだろうが、米国の景気回復も加速している。
このため、英国経済はより広い範囲で支えられるだろう。
現在最も大きな懸念材料は、センタンス委員が主張している点かもしれない。
それは、現在の英国は外需に依存しているため、世界的な需要圧力を受けて国内の内需不足が相殺され、結果的に高率の輸入インフレが続く恐れがある、というものだ。
このような状況になれば、イングランド銀行は数四半期どころか数年間ものインフレに直面することになる。
その場合、イングランド銀行の信認は低下し、極めて低成長下であっても、インフレ期待が一人歩きを始めることになるだろう。