ユーロの下げが止まらない。ユーロドルは三角持合を完全に下方ブレイクして200日移動平均線もあっさり下抜けしてしまった。(7月12日16時時点)

この局面でのユーロ下落のきっかけはFTの記事だったように思う。

「EU stance shifts on Greece default」
European leaders are prepared to accept Athens should default on some of its bonds as part of a new bail-out plan.

あくまでも僕の印象では、先週まではギリシャ債はフランス案(既発のギリシャ国債が償還を迎えたら、30年程度の長い債券に乗り換えるロールオーバー案)でほぼ合意していたように思う。週末金曜日のアメリカの雇用統計は市場予想を大幅に下回る悪い結果で一気にリスクオフが進むかと思ったが、その日は下値では底堅かった。それほどマーケットは世界経済を楽観していると思っていた。

しかし、週を明けてみたらFTがあたかもギリシャがデフォルトするかのような報道をしており、マーケットの楽観論は一気になくなった。
週末には中国がCPIを+6.3%だったとこっそり発表しており、アメリカもダメ、中国もダメ、欧州もダメと強気で見る材料が全て暗礁に乗り上げた格好だ。

僕は以前のエントリーでギリシャのデフォルトは避けられないと書いた。しかし、タイミングは今ではなくて、なるべく先延ばしをさせギリシャ以外のEU加盟国の財政を立て直しが完了してからだデフォルトが起こると…
そのためにフランスが提示したロールオーバー案が用意されほぼ想定通りの展開だったが、FTの記事によって雲行きが一気に怪しくなってしまった。

雲行きが怪しくなったのは、EU当局にとっても同じだっただろう。
EUが最も恐れていることは、ギリシャの財政問題が周辺国とりわけPIIGS(ポルトガル、アイルランド、イタリア、ギリシャ、スペイン)に波及することである。
それが今回起きてしまった。
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これはPIIGSの2年国債の利回りである。
直近で見事に利回りが急上昇してEU当局が恐れている周辺国への波及が始まりかけている。

すでにギリシャの一部デフォルトをマーケットが織り込みにいっており、このまま問題を先送りするような解決策しかできないのであれば、マーケットは容赦なくスペインやイタリアを債券市場から退場させていく様相(国債が売られ利回りが上昇することによってマーケットで資金調達できなくなってしまう状態)となっている。

EU当局がEU崩壊という選択肢をするとは思えないので、EU当局およびECBが今後どんな解を出してくるのか要注目したい。

欧州財政問題はまだ一波乱二波乱ありそうだ。


ギリシャ関連のエントリー
1.ギリシャ問題まとめ①
2.ギリシャはデフォルトする、EUは不滅
3.ギリシャ問題UPDATE~周辺国への波及~
4.ギリシャのデフォルト時期はわからない
5.欧州危機~ギリシャの次の課題


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先日、中国は今年に入って3度目の利上げを行った。これは中国がインフレ抑制を金融政策の最大のテーマにしていることを表している。中国は今、経済成長を少しばかり犠牲にしてでもインフレ抑制に躍起になっている。

中国人民銀行(中央銀行)としては利上げをあまり行いたくないはずだ。それは人民銀行のバランスシート(以下BS)を見ればわかる。中国は世界最大の米債保有国として知れている通りBSの資産部門(左側)はドル建て資産が大半を占めている。一方の右側、つまり負債側はもちろん人民元建てだ。
つまり人民銀行は人民元でお金を調達してドルで運用している。ご存知のようにアメリカはゼロ金利政策を行っているので、人民銀行は金利の高い人民元で資本調達をして金利の低いドルで運用するというネガティブキャリー状態を強いられているのだ。
アメリカが利上げを行う見込みがない中で中国が利上げを行えばネガティブキャリーがさらに拡大してしまう。
(だからこそ中国はドル離れを必死にやろうとしている。もちろん一朝一夕にできる問題ではないが…)

中国はこれまで預金準備率を上げることでインフレ抑制を行おうとしてきたが、すでに過去最高の21.5%まで上げている。当局は過去の水準に囚われず今後も預金準備率を上げることを匂わせているが、中国の実質金利がマイナスになっている以上、利上げなしのインフレ抑制には限界がある。

中国は経済成長を犠牲にしてでも利上げを行い、ハードランディングを防ぐことに躍起になっている。
そして、市場には利上げが今回で打ち切られるという見方もあるようだが、僕は今後も利上げが必要になってくると考えている。
それは、構造的に中国のインフレ圧力が強いからだ。

中国は今4つの要因によってインフレが引き起こされている。

エネルギー価格の上昇
アメリカのQE2の副作用を最も受けてしまったのは中国の可能性が高い。原油価格の上昇によりインフレが加速してしまっている。そのQE2は6月末で終了した。
しかし、エネルギー価格の上昇は止まらないだろう。以前のエントリーでも書いたが、今後はエネルギー効率の悪い新興国が世界経済のエンジン役となっていくので、エネルギー需要は今後も高まっていくことが容易に想像できる。調整が入ったとしてもエネルギー価格の上昇はじわりじわりと進んでいき今後もインフレ圧力となっていくだろう。

食品価格の上昇
最近の世界各地での気候変動により食品価格も上昇している。後で述べるが、中国の所得水準も今後あがっていくので、食品価格は今後も上がり続けるだろう。

家賃の上昇
中国の住宅市場の熱狂振りはみなさんもすでにいろんな方面から情報を得ているでしょう。

賃金の上昇
少し前に中国国内の工場等でストライキが頻発していたことを覚えているだろうか。
中国では賃上げを要求してストライキが多発し、国もこれを容認した。それは、中国は内需拡大を目指しているからだ。持続可能な成長を続けるために、中国は目先の利益(中国国内の人件費が安ければ海外から工場を誘致できGDP向上に繋がる)より内需拡大を掲げ長期的成長を目指している。

このように中国のインフレ圧力は根強くそう易々と抑制できるものではないと考えられる。
中国は今後も流動性の管理、ホットマネーの規制、利上げなどでインフレと戦っていかざるをえないと考えられる。




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アメリカのQE2が6月末で終了し、ここ最近マーケットを騒がせたギリシャ問題も落ち着きを見せ始めた。ギリシャ問題に関しては、以前のエントリーで書いた予測に沿った内容で決まったが、正直ここまで混迷を極めるとは思っていなかった。

さて、ギリシャ問題が落ち着いた後の為替相場だが、僕個人的にはしばらくは各国の金利差に再度注目が集まる展開が続くと考えている。しばらくというのは、とりあえず1ヶ月程度を見ている。8月のFOMCあたりになれば、アメリカの次なる金融政策の方向性が明確になってくると考えられ、FOMCのマーケットに与える影響を考えればその後の予想をするのは難しい。

現状、もちろんアメリカの債務上限問題や景気減速懸念等の問題があるが、結局はそれらの問題も金利差に収束されると考えている。
ここ2ヶ月の為替相場はギリシャ問題の動向によってリスクオン、リスクオフを繰り返していたが、その中心はユーロでありユーロが買われたのか、売られたのかだった。
ユーロは、5月4日の高値1.4826から5月23日には安値1.3970まで下落、その後1.4695まで戻した後再度1.4074まで下落し、今は1.4500付近で推移している。この間、856pt、725pt、621ptもの値幅があったことを考えると、如何にユーロが動いていたかがわかる。

これまでのマーケットの最大の関心事であるギリシャ問題を失った今、注目すべきは金利差だ。ギリシャ問題の沈静化と時を同じくして、アメリカではQE2が終了し、ECBは利上げを行おうとしている。主要3通貨(ドル、ユーロ、円 ※理由は書きませんがポンドは抜かしました)の国を見ると、それぞれの金融政策は同じ方向を向いていないことがよくわかる。

ECBは7月7日の利上げがほぼ確実な情勢で、さらに年内の利上げを行う可能性も残されており、金融政策の方向は利上げ方向である。
日銀はご存知のように金利をゼロに張り付けており、その政策を変更する見通しは当分ない。日銀の金融政策はゼロ金利の長期維持である。
一方のFedはQE2を終了させ今後の金融政策の方向性が定まっていない。一部ではQE3を待望する声もあれば、インフレを懸念する声をある。

主要3通貨の金融政策がこうもばらばらで、ギリシャ問題という大きな関心事をなくした今、再度基本の金利差で為替が動くことを予想している。

今後の各国の金利ビューを考えると、僕が予想する今後のトレンドは「円安」である。
もちろん、この円安がこれまで続いた大円高トレンドの反転と判断しているわけではなく、大きなトレンド転換はアメリカの金融政策の行方を見定めなければわからない。あくまで、今後1ヶ月程度の金利感からくる円安予想である。

円安を予想するということはもちろん円金利と欧米金利の差が拡大することを予想しているということになる。円金利は上でも述べたように上昇するとは考えていないので、つまりは欧米金利が上昇するということだ。

特に僕はアメリカ金利の上昇を予想している。2年で0.5%に近づく水準、10年で3.5%が当面の目処だ。
背景は、米債の需給悪化である。既に周知の事実であるが、これまで米債の最大の購入者
だったFedはQE2を終了させ米債購入額を減額せざるを得ない。さらに、債務上限問題でこれまで抑制されている米債発行が8月以降に大量に発行される可能性がある。買い手が少なくなった上に供給量が増える米債なのだから、素直に考えると金利上昇となる。ちなみにPIMCOのビルグロスは、米債ロングは10年で4%にのってからと発言している。

ECBは7月7日に利上げを行い、政策金利を1.5%に上げることがほぼ確実となっている。3通貨の中で最も金利が高いのがユーロである。さらには、年内にもう25bpの利上げをする可能性も残されている。これに関して僕はやや懐疑的に見ている。ここ最近のユーロ圏のPMIは減速傾向にあり、いくらインフレ抑制のためとはいえこの先ずっとタカ派姿勢を維持するにはリスクが多いと考えているからだ。

こう考えると、この先の金利上昇幅は大きい順にドル、ユーロ、円ということになる。
このビューを強く信じれる場合は、ドル円ロングが一番派フォームするのだろうが、予想というのは往々にして外れるものだから、金利が低位で張り付いていることがほぼ確実な円を様々な通貨に対して売ることがベターな方法なのかもしれない。




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東京電力の株主総会への出席者は午後3時時点で9,301人だそうだ。
当初、用意されていた椅子の数は6,500個なので予想をはるかに超える出席者が集まったと言えよう。

原発問題が起こってしまっただけに何かと注目された株主総会だが、率直に思うことは
「部外者がうるさい」
ということだ。
特に、「東電許さんなどと感情的になるより原発の被害者のために建設的な総会にすべき」などのと言っている部外者には「そんなことを言う権利があるのか」と甚だ疑問に思う。
この発言を東電の株主がしているのであれば、なんと大人な対応と感心するんですけどね。

ちなみに、ここでいう部外者とは「東電の株主と東電役職員以外の人たち」である。

東電は今回の原発事故について「人災」であることを自ら認めている。
株主は配当やらキャピタルゲインやらを目当てに東電に投資したわけだが、ご存知のように震災前2,000円近辺で推移していた東電の株価は「人災」により一時は100円台で推移してしまっている(現状は300円台前半)。東電の人災によって約85%の資産が失われたわけだ。
天災によって株価が下落したのならば、投資家はそのカントリーリスクを負っていたわけだからなんの文句も言えないが、「人災」による株価下落は話が違うだろう。福島の原発付近に住んでいた人と同じく、東電の株主もこの「人災」による被害者と考えていいように思う。

東電の株価の推移を見てみよう。
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これを見ればわかる通り、東電の株価は震災前まで非常に安定して推移しており、かつ配当利回りも3%程度あった。
株価が非常に安定しており、配当利回りも今の低金利の時代に3%出る東電には配当狙いで長期投資をしている個人投資家も多いことが想像できる。
貯金代わりに東電株を仕込んでいた人もいよう。

そんな人たちが「人災」によって85%の資産が失ってしまった上に、まったく関係ない人たちから「そんなことより被災者のために~」と言われる筋合いがあるのだろうか。

もちろん株式投資は自己責任だから損失を誰かに補填してもらうことはできないが、損失の責任追及を株主総会の場でやや強い姿勢で問い詰める権利はあるだろうし、それを株主以外の人がとやかく言えることではないように思う。




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(このエントリーは現状認識を纏めただけで、詳しい説明および分析・予想は書いておりません。)

今世界経済は4つの爆弾を抱えている。
アメリカ経済の減速、二番底懸念
欧州財政問題
中国バブル崩壊懸念
日本財政問題

そして今は重要な転換期を迎えている。それは、Fedが実施してきたQE2が今月末で終了することである。
これが直接影響を及ぼすのは、①アメリカ経済である。
アメリカ経済は大規模な金融緩和政策QE2によって見かけ上良くなっているように見えていた。それは、株価の上昇を見れば一目瞭然だ。
しかし、ここにきてアメリカの経済指標は景気減速を表してきており、株価も高値から下落を始めた。この現象が一時的な調整なのか、下げトレンドの始まりなのかはまだ誰にもわからない。

QE2は株価上昇という好作用があったが、一方でインフレという副作用ももたらした。
特にインフレに悩まされているのは中国を初めとする新興国である。
中国は想定以上に進行するインフレを抑えるために、預金準備率を過去最高水準まで引き上げたり利上げを行ったりと躍起になっている。
インフレを抑えるために金融引き締めを行うわけだが、これはもちろん景気にとってはマイナスだ。
新興国はみなインフレを抑えるために金融引き締めを行っているので、新興国株は年初来から下落を続けている。

中国バブル崩壊懸念とは裏を返せばこのインフレを制御できるかどうかということになる。

QE2終了にともない、原油価格の上昇が止まればいくぶんかインフレ懸念が後退することが予想されるが、果たして実際はどうなるのだろうか。


欧州問題は過去のエントリーでも書いたがギリシャのデフォルトは避けられない状況である。その中でEUは秩序だったデフォルトに誘導してソフトランディングを目指している。
しかし、それがうまくいくのかは未だ不透明だ。EUが最も恐れているのは、デフォルトがPIGSに波及することであり、「今回の」ギリシャ危機が収束に向かいつつある現状でもPIGSの金利上昇を止まっていない。
そして、ここにきてドイツやフランスなどの景気回復ペースもやや鈍化し始めている数字が出てきている。
欧州問題はまだ予断を許さない状況である。

最後に日本だ。
日本は震災があったとはいえまだ大幅な経常黒字を出しているので当面は心配はいらない。
しかし潜在的な危機レベルは高く、世界第3位の経済大国が沈没した時の世界経済への影響は甚大だ。
今の日本は大幅な経常黒字に支えられているが、逆にこれが日本を沈没させるトリガーになるかもしれない。
貿易赤字に陥っている日本は所得収支で経常黒字を確保している。
つまり日本は海外資産を多く保有しておりその金利収入が大きいのだ。
そう、日本は米国債を大量に保有している。
これはアメリカが倒れたときは日本も倒れると考えて問題ない。


この4つを考察してふと思うのは、4つのうち3つの問題にはアメリカが深く関わっている。
その意味でアメリカの動向はやはり最重要項目として観察する必要がある。

僕らはいま不確実な世界の中で生きていることを十分に理解する必要がある。




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ホリエモンと孫さんとジョブズって僕はある部分で強力な共通点があると思っている。
それは3人共、儲ける術を熟知しているということであり、悪い言い方をすれば金の亡者のように見える。
でも、3人はそれぞれ世間への見せ方が異なるが故に、全然違う印象をもたれている。

まずは3人が「如何に儲かる術を知っているのか」を示してみよう。

● ホリエモン
ホリエモンに関しては数字が完全に推測となってしまうが、おおよその見当で示していく。
彼はライブドアの社長を辞してからは無職であるが、年間2億以上の収入があると推測できる。
主な収益源は自身の人気や知恵・経験を活かしたメルマガの発行、本の出版による印税だろう。
印税がいくら入っているかは知らないが、メルマガはおおよそで計算できる。
彼のメルマガは月額840円である。消費税を抜かせば800円だ。
そして彼のtwitterのフォロワーは70万人以上いる。

仮に、フォロワーの3%が有料メルマガの購読者になっていると考えれば2万1千人がホリエモンに毎月800円落としていることになる。
これだけで
 
800(円)×21,000(人)×12(ヶ月)=2億1,600万円

となる。
ホリエモンはまぐまぐでメルマガを発行しているので、手数料としてまぐまぐに40%払わなければいけない。そうなると8千万円程度失われることになるが、おそらくホリエモンはまぐまぐに40%の手数料を落としていないだろう。
自身でも発行できるメルマガで、彼が40%と高額な手数料を払ってまでまぐまぐを使うとは到底思えないから。
(万が一手数料を払っていたとしても、1億以上の収入があることになるが…)

メルマガだけで億以上の収入があり、そこに印税やら講演料やらが加算されていくのだから、彼ほどお金を効率的に儲けている人はそうそういないだろう。

● 孫正義
続いてソフトバンク社長の孫さんについて。
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これは通信3社の財務データである。※キャッシュフローは営業活動によるキャッシュフロー、%は前年からの増減率

細かい説明はしないが、前年比を見ればソフトバンクが他を圧倒して成長しているのがわかる。営業利益では既にKDDIを上回っているし、ここには記載していないが営業利益率はdocomoよりも圧倒的に高い。

ここで思い出してほしいのは、ソフトバンクは約1.5兆円もの借金を作ってまでvodafonを買収して携帯事業に参画したことである。
相当なリスクに思えるが、孫さんにとっては大したリスクではなく、確実に儲けられることがわかっていたのだと思う。

ソフトバンクが携帯事業に参画して最も変わったことは、携帯料金が安くなったことだ。それは誰しもが肌で感じているはずだ。
今振り返れば、たしかにソフトバンクの携帯事業参入は成功が約束されたものだったのかもしれない。
おそらく、孫さんはvodafonを買収するときにこう考えたはずだ。
「日本人はなんでこんなに高い携帯料金を払っているのだろうか?日本人はこうも簡単にお金を出してくれるのか。」と。
孫さんは、その類まれな嗅覚で、日本人がどこにお金を落としてくれるのかを感じ取って事業を展開しているように思う。

今回の自然エネルギー事業への参入も同じように思う。
原発事故が起こってからの世論調査で国民の半数以上が電気料金の値上げを容認している。
孫さんからすればまたしても
「日本人は電気料金にはこうも簡単にお金を落とすのか、原発よりもクリーンな自然エネルギーならよりお金を落としてくれるだろう」
と思って、即座に行動に移したに違いない。

孫さんの儲かる事業への嗅覚は飛びぬけて高いと言わざるをえない。

● スティーブジョブズ
ジョブズは儲け方が上手い人物だと言える。
僕はアップルをグーグルやフェイスブック、もしくはマイクロソフトと同じ括りで考えるべき企業ではないと思っている(が、よく比べられるのでここでも引き合いに出させてもらう)。
同じ括りで考えるべきではない理由は、儲け方が違うからである。
グーグルやフェイスブックは広告収入が主な収益源、
マイクロソフトはOS等ソフトの販売量が収益源、
それに対してアップルはiTunesストアでの売り上げの一部がfeeとして入ってくる収入が主な収益源である。
iTunesは既に音楽を手中に収め、ソフトウェアも手中に収めようとしている。
つまりこれが意味するところは、全世界の人々が(iTunesストアで)音楽を買う場合は、自動的にその料金の一部がアップルに落ちることになる。

いくらフェイスブックがすごいと言っても、儲け方は所詮昔からある広告収入だ。全世界の人が音楽を買う度にお金を落としてもらえる仕組みを作ったジョブズは儲け方が上手いと言わざるをえない。


と、ここまで3人の類まれなビジネスセンスを説明した。
お金に顔がないわけだから、こうも利益をだしている3人はみなすばらしい才能を持った人物なのだと思う。

しかし、世間からの目は少々違うようで、ジョブズは「カリスマ」、孫さんは「最も日本のために尽力している人物」、そしてホリエモンは「異端児・嫌われ者」といったイメージがついているように思える。

それはなぜか?僕は心理学とかマーケティングとかを勉強したわけじゃないから詳しくは知らないが、明らかに見せ方が違うからだと考えている。

孫さんは、ソフトバンクでやっている事業があたかも日本のためにやっているのだと世間に見せている(たしかに日本のためになっているのだが)。

ジョブズは、ハイセンスな製品やデザインを作り、消費者心をくすぐりカリスマとなっている。

それらに対してホリエモンは愚直に利益を求めてアンチが多く存在している。

僕から見れば、3人とも儲かることしかやってないなという風に見えるが、孫さんとジョブズはその儲けを別の物で上手く隠すことができているようだ。



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WTI原油価格(以降、原油価格)はリーマンショックが起こる前に1バレル140ドル超と歴史的高水準まで上昇したが、一連の世界恐慌で一時1バレル50ドルを割れる水準まで下落してしまった。その後はというと、世界経済の回復はまだ道半ばにもかかわらず、原油価格はリーマンショック後の安値から順当に回復して今年4月には1バレル110ドル超まで上昇した。

この主因は言わずもがな、アメリカの大規模な金融緩和政策である。
その金融緩和政策はとりあえず今月末で終了する見通しである。それを見越して直近の原油価格は4月の高値から急速な調整が進んでいる(現在は99ドル前後での推移)。

しかし長期的見方として、原油価格は今後も高位で推移すると僕は考えている。
それは今後の世界経済のエンジン役を新興国に頼らざるを得ないからだ。

2008年の世界恐慌が起こるまでは世界経済はアメリカの住宅市場がエンジン役となり堅調に成長していた。しかしそのバブルは一気にはじけ高度なデリバティブが蔓延していた現在の世界経済に一気に波及し、世界経済は見事に崩壊した。
このリーマンショックに起因する世界経済の崩壊は、多くの転換点をもたらしたと考えている。
その一つが「今後の世界経済のエンジン役をアメリカから新興国に移す」ことである。
リーマンショック前ではG7が主流だったのが、リーマンショック後からはG20は主流になっていることは自明であるし、アメリカはG2(米中戦略対話)を設けて中国の国際化を促している。

これからはエネルギー効率の悪い新興国が世界経済を引っ張っていくのだ。これまでと同じ生産をするにしてもより多くのエネルギーを使うことになる。ましてや新興国中心に堅調に経済が発展していけばより多くの生産が行われることになる。

需要と供給を考えれば、原油に代表されるエネルギー価格が上昇傾向を続けることは必然の流れのように思う。




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先日のバーナンキ議長の会見で6月にQEⅡが終了しその後はFedのバランスシートを維持するQE2.5へ移行することがほぼ確実となった。
ここで、QEⅡが世界経済に与えた影響を振り返ってみよう。

Fedのデュアルマンデートは「適度なインフレ」と「雇用創出」である。つまりFedの金融政策の目的は全てここに通ずるはずであるので、まずはここをチェックしよう。

・ インフレ~まずまずの効果
米国のコアCPIは直近の数字で前年同月比+1.3%まで上昇してきている。一時0.6%まで落ち込んでいたことを考えるとまずまずの結果といえるだろう。

・ 雇用~ほぼ効果なし
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この図は、アメリカの雇用者数変化(棒グラフ)と失業率(折れ線グラフ)を表している。
失業率は依然9%台で推移と高止まりしていてリーマンショック後からほぼ回復していない。
雇用者数変化を見てみても、リーマンショック後に失われた雇用の量とその後の回復の量を比べれば、まだまだ失われた量が多いことが一目瞭然である。
雇用はほとんど改善していないことは明確だ。

では次にマーケットの推移を見てみよう。

・ ドルインデックス
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QEⅡは2010年11月3日のFOMCで宣言されたが、実質同年8月27日ジャクソンホールでのバーナンキ議長の会見でQEⅡを示唆したことからマーケットは織り込み始めている。
上のグラフはドルインデックスの推移である。QEⅡによりドル安が進んだことが一目瞭然である。ドル紙幣を刷りまくっているのだから当然の結果だ。

・ 株価(NYダウ)
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これもQEⅡ示唆以降、堅調に上昇しているのがわかる。直近はQEⅡ終了が近づき株価は下落している。

以上からQEⅡが何をもたらしかたというと、
「実体経済の回復」ではなく「株価の押し上げ」だったことがわかる。

QEⅡとは簡単に言ってしまえばドルをたくさん刷って市場にお金をたくさん供給することである。市場にお金を供給すれば企業は投資や雇用を活発にして経済が促進する、という考えだ。
しかし実際は、企業は株価が上がって潤ったが、一般庶民にはその効果は行きわたらず失業者は失業したままという結果となってしまった。
もっと言うとQEⅡの影響でエネルギー価格や食品価格が値上がりしてしまったので、国民の生活は少し苦しくなったのかもしれない。

ともあれ、アメリカは6月でQEⅡを終了させこれ以上のばら撒きは行わない(財政赤字が膨らんでいるのだから当然なのだが)。
バーナンキ議長率いるFedやオバマ政権は今後のアメリカ経済をどう舵取りしていくのか注目である。




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前回のエントリーでギリシャ問題の経緯を纏めた。
今回は今後の予想を大胆に行ってみようと思う。
結論から言ってしまうと「ギリシャはデフォルトする、しかし時期は今ではない」である。

前回のエントリー後のNY時間に「EU,IMFがギリシャへの次回融資を承認」というヘッドラインが流れて高まっていたギリシャデフォルト懸念は一旦収まる格好となった。
こういったニュースが出てくると、なんだかんだユーロに加盟しているギリシャはEUに救済されてデフォルトはしないのではないのか、と思う人もいるだろう。
しかし僕の考えはまったく違う。ギリシャはほぼ確実にデフォルトすると考えている。
このEU,IMFのギリシャ支援の目的は「救済」ではなく「延命」にある。つまり時間稼ぎをしている。なんのために時間稼ぎをしているのか、それはEUを守るためである。
ここで現状のEUの大きな問題点を一つ挙げてみよう。

● EU各国は融資の結びつきが強い
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この表はEU各国のPIGS(ポルトガル、アイルランド、ギリシャ、スペイン※イタリアは含まず)のエクスポージャを示している。
これを見ればわかるとおり、EU各国はそれぞれPIGSに対するエクスポージャを持っている。ギリシャが解決しても次はアイルランド、ポルトガル…と問題は待ち受けているのが現状なのだ。
こうした中、EUが想定する最悪のケースは「ギリシャがデフォルトした時に、他国の財務悪化を招きデフォルトの流れがアイルランド・ポルトガルへと波及していくこと」なのである。
この最悪のケースを避けるために、ギリシャを延命させその間にアイルランド・ポルトガル・スペインの財政を健全化させること、もっと言えば、債権国の財務をより健全にし、ギリシャの次に控える危機に対する準備をする必要がある。財務健全化など一朝一夕にいくものではないので、ギリシャ問題は時間をかけてゆっくりと破綻のさせていくことをEUは選択すると僕は考えている。

すでに対GDP比で150%程度の債務を抱えているギリシャは、財政赤字削減目標の達成も困難な状況である。ギリシャ国債の2年金利は常時2桁(現状20%超)を維持している中では市場での資金調達は不可能であり、もはやデフォルトをするほかない。ただし、EUは他国にデフォルトの波が波及することは阻止しなくてはいけないので、時間をかけて秩序だったデフォルトが行われるだろう。

● EUの今後~EUは不滅
ギリシャのユーロ離脱やユーロ解体とまで言う人もいるが、基本的にはそういったことは起こらないだろうと考えている。

ユーロ圏の中にはドイツや北欧のように財務も比較的健全で経済的に強い国もあれば、ギリシャのように財務・経済も弱い国もあり、様々な国が混在している。
彼らにとってEUという経済共同体を組織することや統一通貨ユーロを使うメリットはどこにあるのだろうか。
ギリシャのような経済的弱者の国にとってはユーロを使うことやEUに加盟することでドイツなどの信用力を享受できる、つまりより低コストで資金調達ができるようになる。
ドイツにとっては、単独通貨マルクでは流通量の点でドルに全く太刀打ちできないが、統一通貨ユーロを作ることで、ドルに対抗する通貨を使用することができる。自国通貨の流通量が高いことのメリットは、基軸通貨ドルをを使用しているアメリカを見れば一目瞭然である。
EUはもちろんドイツなど強国中心に発足されたもので、上記の後者のメリットの方が重要であり、それを考えるとEU発足の目的は「アメリカに対抗する、アメリカの一極集中構造を打破する」という政治的な部分にあることがわかる。

EUは政治的目的で作られており、ギリシャは政治的な判断で多額の資金が投入されている現実を考えれば、ギリシャのEU離脱やユーロ解体が起きるとは到底思えない。
EUは経済的判断で動いているのではなく政治的判断で動いているのだ。現状、政治的にEU解体に向かっている兆候は一切見られていない。

ギリシャ関連のエントリー
1.ギリシャ問題まとめ①
2.ギリシャはデフォルトする、EUは不滅
3.ギリシャ問題UPDATE~周辺国への波及~
4.ギリシャのデフォルト時期はわからない
5.欧州危機~ギリシャの次の課題


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ここ最近マーケットでは「リスクオン」「リスクオフ」という言葉が飛び交っていた。株や原油、資源国通貨などが買われればリスクオン、米債やスイスフラン、円などが買われればリスクオフ、アメリカのQE2終了が近づくタイミングでアメリカの経済指標は軒並み悪化し、欧州ではギリシャの債務問題の火がまた大きくなった。
確かなことがわからない中で、マーケットは様々なニュースのヘッドラインに踊らされて乱高下する日々が続いた。まるでスイッチを入れ替えるかのように、リスクオン、リスクオフを繰り返し、その間多くの投機家が利益を手にした一方で多くの者が財産を減らしことだろう。

本日は、この乱高下しているマーケットの大きな材料の1つとなっているギリシャについて纏めてみようと思う。初めに断っておくが、ギリシャ問題はとても複雑で、書いたことが全て正しい保障はないしよくわらかない部分もある。

最初にギリシャ問題のこれまでの経緯を振り返っておこう。

●ギリシャ危機初期~ギリシャにデフォルト懸念点火
ギリシャは自国産業の少なさや放漫財政のせいで財政赤字が対GDP比で高位に推移していた(2008年:9.8%、2009年:15.4%、2010年:10.5%)。また政府公的セクターの債務も2008年からGDP比100%を超えてきており(2008年:111%、2009年:127%、2010年143%)、ギリシャ政府の財務は炎上していた。公的セクターがギリシャ以上に多い日本とギリシャの違いは、日本は財政収支は赤字だが経常収支は大幅に黒字であること(ギリシャは経常収支も赤字)、日本は国内で借金をしているがギリシャは対外的に借金をしている点である。これらによりギリシャのデフォルト懸念が高まり、ギリシャ国債の金利は大幅上昇してしまった。

ギリシャ2年国債金利の推移
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Bloombergより

このグラフはギリシャの2年国債の金利推移である。デフォルト懸念が点火しはじめた2009年後半から金利は上昇傾向で2010年4月に一度暴騰しているのがわかる。

・ 金利が暴騰すれば資金調達できなくなってしまう
金利が暴騰することがなぜ問題か。それは国が自力で資金調達できなくなってしまうからである。
ここで銀行預金を考えてほしい。みんなが銀行にお金を預けるとみんなは銀行から金利がもらえる。日本は低金利のためスズメの涙程度の金利だが…これを銀行からの視点で考えると、銀行はみんなに金利を払ってお金を借りていることになる。
国も同じことをしている。国は国債を発行してお金を借りる代わりに、貸してくれた人に金利を支払うのだ。この金利が暴騰すれば国はより多くの金利を支払わなければならない。一国の財政なので莫大なお金を借りるわけだが、例えば1兆円借りた場合を考えてみよう(ギリシャの場合、実際は円ではなくユーロだが。)
金利が上昇する前までギリシャの2年金利は1.2~1.3%程度で推移していた。1兆円借りた場合の金利支払いは120億円程度となる。しかしギリシャ金利は15%以上までに暴騰したので金利支払いが1500億円以上にまで跳ね上がってしまったのだ。ただでさえ財政収支が赤字なのだから、ギリシャはこの金利支払いをすることができずお金を調達できなくなってしまったのだ。

● ギリシャ救済
このような状態に陥ってしまった時に現れたのがEUとIMFである。
EUはギリシャが破綻してしまったら困る(なぜ困るかは後述)し、IMFも通貨と為替の安定を目的としてギリシャ救済に乗り出した。
2010年5月、EUはギリシャ向けに800億円の融資をすることを決め、IMFは300億円を融資することを決めた。計1100億円の融資を獲得したギリシャは当面の資金繰りに目処がつき、ギリシャの金利は一時の暴騰からは落ち着きを取り戻す格好となった。

● ギリシャ危機再び(現在)
上のグラフを見ればわかる通り、直近のギリシャ国債の金利は再び暴騰している。
要因は以下の通りである。
ギリシャはEUとIMFから融資をしてもらう条件として、緊縮財政をすすめることを約束した。つまり財政赤字を減らすことを約束した。ギリシャは公務員のリストラ等を行おうとしたが激しいストライキなどが起こり緊縮財政はなかなか進まず、財政赤字削減も目標にとどかない。
市場はにわかに「ギリシャは危ないのでは」と疑心暗鬼になっているところに、IMFが「財政の健全化の目処がたたないなら次回(6月29日)の融資は実行しない」と言い出しので、徐々に上昇していたギリシャ金利は再び暴騰し25%を超える水準になってしまった。

ここまでがギリシャ問題の経緯である。

長くなってしまったので本題は次回に投稿する。
次回は
ギリシャはデフォルトする、しかし時期は今ではない。その理由とギリシャが与えるユーロへの影響。
などを書く予定。


ギリシャ関連のエントリー
1.ギリシャ問題まとめ①
2.ギリシャはデフォルトする、EUは不滅
3.ギリシャ問題UPDATE~周辺国への波及~
4.ギリシャのデフォルト時期はわからない
5.欧州危機~ギリシャの次の課題


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