なごやんのSWL日記(14)多彩な生物相の島国 | (新)なごやん

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名古屋からJリーグ アルビレックス新潟に熱い思いを送ります。旺盛な好奇心そのままに、アルビネタに留まらず、鉄道、芸術、SWL(短波・海外放送受信)、昆虫、等々、思いつくまま書いていきます。
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 SWL日記、今回はアフリカの局です。

 

【多彩なフロラとファウナ】(興味のない方はスルーしてください。)

 アフリカ大陸の南東部でインド洋に囲まれた位置にあるマダガスカル島はグリーンランド島、ニューギニア島、ボルネオ島に次ぎ世界第4位の面積を擁する島で、周辺のいくつかの小島とでマダガスカル共和国を形成しています。首都はアンタナナリボです。

<マダガスカルの位置>

 

 マダガスカル島は6,000万年以上j前にアフリカ大陸から分離したと考えられ、その後、他の地域と交わることなく、独自のファウナ(動物相)を作っていったようです。

 ケッペン(W.P.Köppen)による気候区分では東海岸は南北に細長くAf(乾季のない熱帯雨林気候)、南部から南西部はBS(ステップ)で、一部がBW(砂漠)、その北の西海岸、広い部分はAw(サバナ)、そして中央部は西のAfに接してCS(地中海性気候)、ごく一部がAm(熱帯モンスーン)、その西にCW(温暖冬季少雨気候)、一部にCfa(温暖湿潤気候)やCfb(西岸海洋性気候)と一つの島でありながら、アフリカ大陸でみられる気候区のほぼ全てが揃っていて、フィリピンやインドネシアを構成する島嶼とはかなり異なり、生物多様性の基盤にもなっています。 

 フロラ(植物相)もこの気候を反映して多彩で、耕地は東部を中心として海岸に沿った地域にほぼ限局されています*1

 また、この土地の先住民は東南アジアから渡ってきたとされ、主食は米だそうです*2

【註】

 *1Philips R et al:Weltatlas.RV Verlag,Ostfildern,Deutschland,2000,p.124-127

 *221世紀研究会編:地名の世界地図.文藝春秋,東京,2001,p.193

 

 マダガスカルに住む動物の中には東南アジアの種に近いものがいたりと、アフリカ大陸に隣接しながら、アフリカとも東南アジアともいえない特異な島がマダガスカル島です。

 

 私の手許にはマダガスカルが完全独立した1960年に発行されたチョウを図案にした切手があります。これらのチョウはマダガスカルの固有種で、他の地域には棲んでいません。

<マダガスカルのチョウ切手~意識的に収集した切手ではなく、入手経路不明>

 

【マダガスカルの放送局】

 私が短波受信に熱中していた頃、この国には国営の「ラジオ・マダガスカル」があり、短波でも放送していました。また、ラジオ・ネーデルラントの中継局もありました。

 私はラジオ・ネーデルラントのマダガスカル中継はよく聴きましたが、ラジオ・マダガスカルは聴いたことがありません。

 ラジオ・マダガスカルが今どうなっているのかわかりません。もしかすると中波やFMで国内向けに放送しているかもしれません。

<1970~80年代のワールドラジオTVハンドブック>

 

【マダガスカルワールドヴォイス】

 一方、World Christian Broadcastingという非営利団体が運営し、米国のアラスカ州、アンカー・ポイントから放送しているKNLSのアフリカ出張所とでもいうべきMadagascar World Voice(MWV)という局がマダガスカル北西部のマハザンガ(マハジャンガ)にあり、2016年に放送を始めました。現在、英語、ポルトガル語、ロシア語で欧州向けに送信しています。(KNLSについてはBCL史(番外㉜)記念受信証で少し触れたので、参考にしてください。)

 私の経験ではこの局のロシア語放送が同一周波数の他局の混信がなく、フェージングも軽度で比較的良好に受信できます(SINPO最高値 45444)。

 放送はKNLS同様、炎のランナー(露:Огненные Колесницы;英:Chariots of Fire)をインターバルシグナルとして開始されます。

 この局のロシア語放送のウェブサイトによれば、「ロシア語放送は理論的にはヨーロッパのみをカバーしているにもかかわらず、北米、日本、マレーシア、南アフリカからも受信報告を受け取っているК примеру, несмотря на теоретическую зону покрытия передачами на русском языке только лишь в Европе, мы получали рапорты из Северной Америки, Японии*, Малазии и даже Южной Африки ! 」そうです。

*Японии:Япония (日本)の前置格(из Японии日本から)】

 

 ビームはマダガスカルからほぼ真北に向けられているので、日本では受信が難しいと思うのですが、実際は受信可能です。

 この局のプログラムはパスを小刻みにつないでいくサッカーのように、数分間のトークや音楽が細かく連らなります。これはKNLS"仕様"そのものです。10分前後の聖書関連トークがメインなのでしょう。

<ロシア語放送の受信報告~メインは伝道>

 

 返信は、局名がKNLS/MWVと両局名表記、住所はアンカー・ポイントで、本部のあるテネシー州ナッシュビルから送られてきました。

<MWVからの返信>

 

 中に入っていた受信証の図案はマダガスカル固有種のワオキツネザル(輪尾狐猿)です。

 「マダガスカルの放送局」という主張(笑)でしょうか。

<MWVの受信証(QSLカード)>

 

 時には小さなペナント(と言っていいのかな?)が入っていることもあります。

<MWVの受信証(QSLカード)とミニペナント>

 

 今も同時刻、同周波数で放送しているようです。美しい受信証ですし、QSLカードを収集している人にとっては宗教に関心がなくても楽しいかもしれません。

 

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