少しマニアックなイモビライザーの解説 | 鍵屋情報ナビ

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鍵や水道・害虫やパソコンのトラブルはいつも突然です!突然のトラブルにもかかわらず、解決は至急を要するものばかりです。そんな冷静さを失う状態を悪質業者は狙っています。一人でも多くの人がぼったくり被害に合わないようにするため、拡散希望でブログを立ち上げました。

・イモビライザーって何?(第1部)

▶・登録料金が異なる理由?(第2部)


 

今回は、鍵屋クラシトキーさんから教えてもらった「イモビライザー:盗難防止装置」の仕組みについて、私でも理解出来たので、皆様にも共有し一緒に知識武装をしましょう。(第2部)

第1部を読んでいない方は、(第1部)を先に御覧ください。

 

トラブル時にはまずは落ち着こう

業者なんてどこも同じと思わないように

 

イモビライザー搭載車の場合、鍵を新たに作った時には、別途登録作業が必要となり、登録しないとエンジンが掛かりません。そして、登録料として追加の料金が必要となります。

友達の車がイモビライザー付きだったので、鍵の紛失で結構費用がかかったと聞きました。

イモビの登録作業が必要なので、鍵屋に限らずディーラーに頼んでも、高額となります。

追加の登録料金ってどのくらい掛かるの?

 

イモビライザーの登録は、どのICチップを利用するのか?どこに登録データーを入れるのか?どの登録機材を使うのか?・・などが、メーカー・車種によって全く異なってきます!そして同じ車種でも、エンジン始動方法や年式・グレードによって更に分類されていきます。そのため、漠然とした車種名だけの情報では、概算見積もりが出せません。正規の鍵屋であれば、常日頃から作業実績の情報をデーターとしてまとめておりますので、電話で年式やエンジン始動方法などを伝えると、適切に絞り込んでもらい、ピンポイントでの見積もりを出してもらえます。

 

ご主人が乗っている「トヨタ・アクア」を見本に、ポイントを整理してみましょう。

 

トヨタ・アクアの鍵紹介

まずは、イモビライザーの搭載基準について説明しておきます。

 

「トヨタ・アクア」のイモビライザー搭載について

アクアの場合はプッシュスタート方式なら年式関係なく全車イモビライザーが標準搭載ですが、シリンダー方式の場合は、年式によって変わってきます。2017年(平成29年)7月頃を目安として、それ以前であれば非搭載、それ以降であれば全車標準搭載となります。なお、アクアにはツイストノブ方式は存在しません。

 

車のエンジン始動方法

 

イモビライザーの搭載有無を確認するためにも、エンジン始動方法の確認は必要だね。

はい!その通りです。今回はイモビが搭載されているケースを想定して、話を進めていきますね。

 

 料金の変わるポイント

 

  スマートキーだと高額

 

同じアクアでも、グレードによってシリンダー方式とプッシュスタート方式とありますが、利用されている鍵もエンジン始動方法によって異なってきます。プッシュスタート方式の場合は、鍵を差し込むところが無く、エンジン始動する際には、リモコン機能がついた「スマートキー」が必要となります。これだけでもシリンダー方式に比べ部材費が高額になります。

 

エンジン始動方法によって、異なる部材

 

主人の車は、プッシュスタート方式なので「スマートキー」です。

話を広げすぎると分かりにくくなりますので、スマートキーに話題を絞っていきます。

 

 料金の変わるポイント

 

  スマートキーは1種類だけでは無い

 

同じアクアでも、年式によって扱われているスマートキーは異なってきます。内部の周波数が同じであれば、異なったスマートキーを登録出来ることもありますが、原則車両にあったスマートキーを登録する必要があります。実は、「新しいタイプだから古いのに比べ高い」というわけでは有りませんが、スマートキーの値段は一律ではありません。そして、同じスマートキーでも販売時期によって値段が上下することもあります。

 

年式が違うと異なるスマートキー

 

アクアはスマートキーの種類が2種類しかありませんが、車両によっては同じ年式でも「連動スライドドア」や「ハッチバック」などグレードによって対応状況が異なるものがあります。片側連動スライド対応・両側連動スライド対応のようにグレードの変化があれば、それに応じて提供されているスマートキーも違ってきます。見本は「トヨタ・ヴォクシー」ですが、スマートキーの色やボタン数の組み合わせが色々あります。「3つボタン」・「4つボタン」・「5つボタン」などと、形状が異なる事によって、スマーキー本体の料金が違うケースもあります。

 

ボタン数の異なるスマートキーの見本

 

電話した時に、車種名以外にも、年式や型式・スマートキーのボタン数やスライドドアの対応状況などを伝えると良いのね。

車検証や保険証書などがあれば、手元に準備して頂きお電話頂きたいです。確認出来ない場合は、エンジン始動方法やざっくりした購入時期など、分かる範囲のことを教えてください。

 

  中古キーを利用すれば安い?

 

全ての車種では有りませんが、他の車に登録済のスマートキーを、再登録出来ることがあります。中古のスマートキーを登録する場合、スマートキーの部材費を抑えることが出来る事があります。ただし、中古だからといって必ず安くなるわけではありません!逆に中古キーの方が高くなるケースもあります。

 

はぁ?中古の方が高くつくって何よ!有名人が使ったスマートキーにプレミアでも付いているとでも言いたいの?

中古キーの取り扱いは注意事項がたくさんあります。安易に判断すると失敗の元です。必ず準備する前にリスクをご理解下さい!

 

 

まず大原則です!全ての車種で中古キーを利用出来るわけでは有りません。そして、登録するスマートキーは、どれでも良いわけではなく、周波数の同じスマートキーを用意する必要があります。周波数は専用の機器でないと確認出来ませんので、用意する前に登録をお願いする予定の鍵屋に相談が必要です。他社で出来てもその鍵屋が出来るとは限りません。出来ると確認できたら、「メーカー・車種・年式・型式・スマートキーの見た目」が同じものをご用意する必要があります。

 

 中古キーNGってどういう事?

中古キーを登録するには、用意したスマートキーのデーターを、「車にあわせて上書きする」か、車の中に入っている「イモビライザーに関するコンピューターデーターを書き換える」かのいずれかの作業を行う必要があります。しかし、中古キーの上書き登録が出来ず、新品未登録のスマートキーしか登録出来ない車種も存在します。

車にあわせて書き換える!と言っても、少し話は複雑となります。

 

中古のスマートキーは、①そのままデーターを上書きできるものもあれば、 ②専用の機械で一回初期化したうえで改めてデーターを登録するもの、 ③専用の機械でも初期化出来ないため、車内コンピューターのデーターを触る必要があるもの ④初期化も登録も出来ず中古キーの利用をあきらめないといけないもの、と大きく分けて4種類に分かれます。そして、ここで一番の問題は ③のケースです。

 

車内コンピューターを触ると言っても、車種によってコンピューターの場所も様々で、車内の奥深いところにあると、取り出しの作業が大変です。

 

見本に画像を一枚提供頂いたのですが、トヨタ・ハリアーのコンピューターを取り出す作業風景とのことです。他にもトヨタ車であれば、セルシオ・ランドクルーザー・マークXなどの一定の時期の車や、それ以外でも、最近の高年式のお車の場合は、注意が必要との事でした。もちろん、これは珍しいタイプのケースで、簡単にコンピューターと通信出来るものの方が多いとのことです。

 

目的のコンピューターを取り出す作業

 

 持っている登録機器は異なります。

他県の鍵屋のホームページで、作業が出来たと書いてあったのに、私のは出来ないってどういう事?

 

鍵の登録機器は一つではなく、そしてオールマイティに全ての車種に対応出来る機器は存在しないようです。そのため、どこの鍵屋でも複数の機器を持っている事が多いですが、それでも、「この車種は出来るが、この車種は出来ない」といった状態になっています。違う会社の鍵屋が出来たと言っても出来ないケースもありますし、もちろん、逆もあります。先程のコンピューター取外作業でも、持っている機器によっては、簡単に通信が取れて上書き登録できるケースもあります。登録機器も進歩をしているようで、今まで出来なかった作業が、明日には出来るようになったというケースもよくあるとのことです。

ホームページの情報は、見ている時点で既に過去の情報となります!必ず電話で最新の情報をご確認下さい。

 

 まとめ

今回の第2部では、結果として一番気になる料金をあえて記載していません!イモビライザーの登録は持っている機器によってやり方が異なり、使う部材によっても金額が変わります。登録機器は進歩しますし、部材の料金も変動するため、この記事を見て頂く時期によっては誤った情報となってしまいます。なのであえて料金を記載しないようにしました。料金の絞り込みのポイントは、「エンジン始動方法」「年式・型式」となります。作業実績の豊富な鍵屋であれば、ピンポイントに料金見積もりを出してくれるはずです。

 

 

 悪徳業者と気づいたら

悪質な業者と分かったら、きっぱりと断りましょう!なんでこんなに高いんだ!電話で聞いていた話とは全然違う!と怒鳴っても解決しません。警察や消費者センター・国民センターの名前を出すのもいいですが、やはりその場できっぱりと断りましょう。ボッタクリ業者は通報するというと、とんでもない割引をすると聞きますが、実はその金額でも既にボッタクリ価格なのでご注意下さい!わざと激高にしておき、割り引いたふりをして騙すのが常套手段です。割引してくれたからまぁ良いかではなく、そんな割引になることが益々怪しいと思ってください。

 

 

 おすすめの鍵屋

鍵屋を探す時の大原則は、「地元の鍵屋」です!全国共通ダイヤルのある鍵屋にかけても実際に来るのはそこから依頼を受けた「地元の鍵屋」です。無駄に仲介料が上乗せされるだけなのでメリットは全くありません。依頼する場合は、「お客様の地元の鍵屋」に直接連絡しましょう。

 

 

鍵屋探しは地元が一番

 

鍵屋クラシトキーは一つの大きな鍵屋ではなく、各都道府県の代表とも言える鍵のエキスパート集団が大きなグループを組んでいます。それぞれのエリアで適切な鍵屋さんが登録しています。※都道府県によっては、力のある鍵屋さんでも登録出来ていないケースもあります。

 

 

 ぼったくり業者は本当に悪質

「ボッタクリ業者 鍵」といった感じでインターネット検索されるかも知れませんが、正直あまり意味がありません。「ぼったくり業者」は壮大な広告費を持っており、「ぼったくり業者がボッタクリ業者に気をつけよう」と平気で記事を作っています。何が本当で何が嘘なのかが分からない世界です。「鍵 消費者センター」や「鍵 国民生活センター」などで検索されたほうが、事例付きで有益な情報にたどりつけると思います。例えば以下のような記事を見つけた場合は、少しでも被害を抑えるために拡散をお願いします。

 

消費者庁が注意喚起しています!

消費者庁は、「鍵のレンジャー」、「鍵のレスキュー」、「鍵の出張24時間センター」、「鍵の110番24時間」、「鍵のラッキーセブン」、「カギの24時間救急車」、「カギの110番」、「鍵の110番救急車」と称して行われる鍵の開錠・修理等に関する役務の取引に関する注意喚起を行いました。2022/02/25付け https://www.caa.go.jp/notice/entry/027673/

 

消費者安全法第38条第1項の規定に基づき、消費者被害の発生又は拡大の防止に資する情報を公表し、消費者の皆様に注意を呼びかけます。

 

 

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