前回の記事は、こちら─、
『 書籍レビュー『 ドリルを売るには穴を売れ 』』
- ドリルを売るには穴を売れ / 佐藤 義典
- ¥1,543
- Amazon.co.jp
【 ~ 閲覧注意 ~ 】
この記事には、ネタバレ、及び、
ある特定のグループに対する、
批判的な内容も含まれています。
お読みになる場合は、あくまでも当ブログ運営者の、
個人的見解であるということを、ご理解の上、
自己責任で、お読み下さい。
さて─、
先にも述べたように、本書を読んでいると、
頻繁に目につくのは、
やはり─、
マーケティングサイドと開発サイドとの軋轢だ。
本書はマーケティングを主軸に置いていることから、
マーケティングサイドの人間の視点から、
物語が展開して行くわけだが、
往々にしてマーケティングサイドの皆さんは、
開発サイドの人間を、
"いかにして思い通りに動かすか?"
ということに苦心しておられるようだ。
しかし─、
それも、いたしかたないことではある。
マーケティングや営業関係者では、
技術や専門知識において、技術屋や職人には到底及ばない。
従って─、
商品開発に関しては、
完全に依存しなければならない立場にあるわけだ。
そのような─、
自分が逆立ちしても通用しない専門家たちに対して、
自分の要求を突き付けなければならないわけだから、
通常なら、そういった開発サイドの人間が、
耳を貸すだけの求心力やリーダーシップが、
ひいては─、
人望や、人徳が求められたとしても仕方がない。
しかし─、
残念ながら、世間一般の認識では、
「 営業 」と「 開発 」のヒエラルキーは同格ではない。
それゆえに─、
営業サイドの人間たちは、
いかにして自分たちの専門知識に対する無知への追及をかわし、
いかにして "圧倒的無知(不利)" な立場の、
自分たちの主張を正当化するか?
ということに心血を注いで来た。
その努力たるや尊敬に値するもので、
そのロジックは、一見すると、
反論の余地がないように思える実に巧妙なものだ。
自分たちの方が、圧倒的に無知であるにもかかわらず、
いつの間にやら─、
無知なのは相手 ( 開発サイド ) の方である、
という結論へと、スリ替えてしまう。
そして─、
本書においても幾度となく登場するが…、
彼らが、ことあるごとに利用する、
ロジックの1つがコレだ。
( 次回へつづく... )
『 営業サイドからは、技術者はこう見えている!? 』
- ドリルを売るには穴を売れ / 佐藤 義典
- ¥1,543
- Amazon.co.jp