お待たせしました。
9月24日に行われた神戸市交通フェスティバルの2回目です。
急遽、近鉄特急70周年記念式典を通した関係で待避させていました。
今回は神戸市交通局 名谷車両基地で保存されている路面電車の話題です。
神戸市では1971年まで路面電車が走っていました。
神戸市内をゆったりと路面電車が走る姿は想像出来ませんが、当時の神戸市民に長く親しまれていました。
私も幼い僅かな記憶ながら走っていたのを覚えています。
廃止から46年ですので、記憶の風化も激しくなっていますが、今も大切に保存されているのを見ると、何がしか感動を覚えます。
路面電車が保存されている施設にも大勢の来場者で賑わっていました。
家族連れで来ていた人達は子供を電車の前に立たせて記念写真です。
1両目は800形808号車です。
1937年生まれの808号車は元800形801号車で、太平洋戦争の神戸大空襲も生き残りました。
運転席から子供が顔を覗かせて撮影です。
元々3扉で登場しましたが、中扉を閉鎖し、2扉として使用されました。
車内は3扉時代のままですが、中扉を閉鎖して客室の一部となっています。
車内は簡素な造りとなっています。
運転室は簡素なマスコンとハンドブレーキだけです。
速度計が有りません。
廃止時の案内板がそのまま残されています。
当時の広告もそのまま残っています。
2両目は700形です。
1935年に登場しました。
神戸市電700形は他の車両とは違う特徴的な車両でした。
車体は当時として美しいスマートなスタイルです。
集電装置はポール形です。
車内はロングシートではなく、当時としては珍しい転換クロスシートを備えていました。
戦前戦後を通じて路面電車として類を見ない車内設備に当時はロマンスカーと呼ばれました。
ロマンスカーと言えば小田急ですが、こちらは元祖ロマンスカーです。
座席はオリジナルではないそうですが、当時として転換クロスシートは画期的だったと思います。
車内の照明灯と大きな窓がマッチして大変お洒落です。
当時は大勢のお客さんを乗せて大きな窓から美しい神戸の町並みを眺めていた事でしょう。
これからもずっと大切に保存して欲しいですね。
ここでは車両以外に様々な備品や施設類も展示されています。
何に使われたのか分かりませんが、時計が2つ付いています。
見た目が家具調です。
こちらは須磨車庫で使われたポイント切り替え装置です。
スイッチの切り替えで、自動的にポイントが切り替わっていたと思われます。
こちらは時計付停留所だと思われます。
当時は停留所の時計を見て時間を確かめた人も多かったと思われます。
路面電車廃止を記念しての特別展ポスターも飾られています。
路面電車の側面に取り付けられていた行き先サボです。
広告の字体が特徴的です。
当時使われた車掌鞄。
かなり使い込まれている感じです。
停留所看板と車庫看板も保存されています。
教材用のコンプレッサーです。
教習用に構造部が分かるようになっています。
こちらは電動機(モーター)だと思われます。
恐らく教材用でしょう。
最後は連絡用電話器です。
一般の電話器とは違う独特のスタイルをしています。
一般電話回線とは違う独自の回線で通話していたと思われます。
路面電車廃止から45年以上経って知る人も少なくなっていると思いますが、今も大切に保存されている姿に脱帽です。
これからもずっと大切に保存されて欲しいですね。
今日はこれまで。
それではバイバイ。
(^O^)/