ビジネス書あれこれ | One of 泡沫書評ブログ

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世の中にいったいいくつの書評ブログがあるのでしょうか。
すでに多くの方が書いているにもかかわらず、なぜ書評を続けるのか。
それは、クダラナイ内容でも、自分の言葉で書くことに意味があると思うからです。

人生における指針のようなものを探して、最近はとくに「ビジネス書」を探してうろつくことが多くなった。気付けばここ数カ月の間に、技術書とビジネス書ばかり買ってしまい脳みそがパンク状態のため、ここらで少し整理も含め、読書録として少しまとめておきたい。


なぜ会社は変われないのか―危機突破の風土改革ドラマ (日経ビジネス人文庫)/柴田 昌治

¥680
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これはどこで手に入れたのか。浜松町のWTCに入っている本屋ではなかっただろうか。さすがビジネス街だけあって日経ビジネス文庫がやたらと多い。これは以前に読んだ『V字回復の経営』などに近い、会社建て直しを取り扱った本だ。登場人物がやたらと「意識が高い」ところがフィクションだな~という気がするが、単純に読み物として面白いのでこれはオススメできる一冊だ。たかだか社員数1600人程度の会社で、このような派閥抗争があったりするところがリアル過ぎて気持ち悪い。



すべては一杯のコーヒーから (新潮文庫)/松田 公太

¥500
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現在は議員として活躍中の松田公太氏のタリーズ創業記。正直、帰国子女の鼻持ちならないエリートだと思っていたのだが、なかなかどうして、熱い体育会系の熱血漢であることを知った。タリーズジャパン創業においてはネイティブ並みの英語力が大きく寄与したことは言うまでもないが、やはりアントレプレナーは「パッション」がモノを言うのだろうというのがよーくわかる一冊だ。まあ自伝でもあるので多少は割り引いて読まなければならないのだろうが、読んでいるだけで高揚してくるような大変気持ちの良い本である。こちらも、お勧めである。何と言っても500円だ。文庫本はこれだからやめられない。お得すぎる。




一勝九敗 (新潮文庫)/柳井 正

¥460
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先日ご紹介した『社長失格』の書評において、ついうっかり「柳井さんなども「1勝9敗」というわりに失敗事例についてはほとんど筆を割いていない。」などと口走ってしまったのだが、よく考えたらそんなことを言えるほど内容をちゃんと覚えていない。これではいかん、事実誤認だったらどうしようと思って本棚を見たが、なんと本書がなくなっている。引っ越しの際に売ってしまったのだろう。あわてて新しく買いなおしたが、やはりこれも500円。安い。安すぎる。今度は反省の意も含めて、付箋を貼りまくったわけだが、わたしの記憶はまったく当てにならないことが分かった。柳井さんはこの本でこれでもかというほど失敗事例を書いているではないか。というより、もっと驚いたのが、わたしは過去にこの本の書評を書いている。やはり凡人は本をいくら読んでも内容を忘れるのだという無様なことをさらしてしまった(笑)。



アメーバ経営 (日経ビジネス人文庫)/稲盛 和夫

¥680
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こちらも超有名な京セラ稲盛氏の「アメーバ経営」解説本であるが、個人的にはあまり魅かれなかった。なぜだろう?



仕事で成長したい5%の日本人へ (新潮新書)/今北 純一

¥735
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こちらは溜池山王の改札前で平積みされていたのでつい新刊かと思って買ってしまったもの。よく見たら去年(2010年)の本であった。この方はじめて知ったのだが、どうやらフランス資本の化学メーカで長くキャリアを築いておられたようで、有名な方のようである。類書がいくつかあるがどれも同じ話ばかりなので、どれか一冊だけ読めばいいだろう。内容はほとんど自慢話の類であるが、実際手に取ったのは「まえがき」に書いてあることに少し感銘を受けたからでもある。実際、こういう名のあるビジネスマンのやることを気持ちだけでも実践できるようになれば、わたしのような凡人でも多少はこの世の中で生き残る道を探していけるかもしれない。



以上、どれもさくっと読める割に得るものは大きいため、広くオススメできるビジネス書たちでした。