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その男①

その男、とある理由から2週間、何もしないで良い期間ができた。

 

何もしないで良いといっても、ホテルの一室で軟禁状態であるが、まだ1日目ということもあり、思ったよりも心地は悪くないようだ。

 

体を動かさなくてもよい。時間がたてば弁当が運ばれてくる。眠くなれば寝ればいい。目覚ましをかけないで、思う存分寝ればいい。

 

全く刺激のないこの生活がすぐに物足りなくなることは、すでに容易に想像できているが。

 

心身共に疲れ切った体を癒すには2週間という時間はちょうどいいかもしれないと思っているようだ。

 

2週間という期間を待たずに体は回復し、さらに刺激が足りなくなることも容易に想像できる。

 

これは色々な意味で長い2週間となりそうだ。

 

しかし、この長い2週間という時間を利用してさえも、その男の過去を振り返るには足りないかもしれない。

 

記憶があいまいな部分もある。

 

言葉にうまく落とし込めないこともあるだろう。

 

 

「シーズンオフ直後、暇だったから後輩と一緒に始めた」

 

という、これまた安易な気持ちで始めたものの、今となってはその男にとって大切な存在となっているブログに、その過去を書き記していくようだ。

 

究極の自己満足記事の連発。

 

そうなることはわかっていても、その男は書き始める。

 

自己満足とはいえ、その大切なブログを読んでくれている人にとっては、少しは興味のある話題ではあると思う。

 

しかし、それと同時にこうもおもっているようだ。

 

 

 

「完結する前に途中で投げ出してしまったらごめんなさい。」

 

 

と。

 

 

 

 

 

「お兄がやっていたのを真似して気が付いたら自然と始めていた」

 

1993年、当時小学二年生のその男は、そんな安易な理由からスキーを始めた。

 

その村では夏は野球、冬は野球のためにクロカンかアルペンをやるという流れが強く、その男も例外なく同じレールに乗っかった。

 

スキーを始める直前、その男は怪我をする。

 

友達の家で工作中。

 

カッターでゼリーの空容器切ろうとしたその男。

 

なかなか切ることができず力を込めたところ、切れたのはゼリーの空容器ではなく、自らの親指。

 

ひ弱なりに全力で力を入れていたのであろう。

 

見事に親指を切り裂き、切り口を縫うために病院へ行った。

 

その当時の傷は今でも残っている。

 

未だに親指を曲げると違和感があることを思うと、かなり気合を入れて空容器を切りにかかっていたのであろう。

 

その男の今を知っていればきっとわかるはずだ。

 

不器用で、いつも力任せのことを。

 

どうやら小さいころからそうだったようだ。

 

その傷のため、その男はスキーの練習をしばらくすることができなかった。

 

傷が治りいざスキーを履き始める。

 

練習開始約1週間。

 

まだスキーを履き始めて間もないその男は、大会に参加をする。

 

不思議なもので、当時の状況はいまでも覚えている。

 

レース着は、黒いジャージに白いトレーナー。

 

1週間しか練習をしていないその男は、ルールすらろくに分かっていない。

 

1週間練習をしたといっても、平地しか走ったことがなかったのだろうか?

 

「なんでクラシカルのレースなのに、カッターの外で開脚して上っているんだろう?」

 

そう思いながら、愚直にコースの中を歩き続けた。

 

記憶にはないが、急な坂はほかの選手を真似して開脚をしていると思うが。

 

結果は25人中25位。

 

その大会は参加した全員に賞状を渡すという(低学年だけだったかな?)、これまた粋な大会だ。

 

当時、賞状なんてなかなかもらう機会のなかったその男は、どれほど喜んだことだろう。

 

たとえ最下位の25位だとしても。

 

だからこそ、今でもその記憶が頭の中に残っているのだと思う。

 

その男のスキー人生は地方大会の最下位から始まった。

 

 

 

帰国しました

帰国をしました!

 

ドイツは変異種の感染拡大危険地域に指定されており、まずは3日間、政府指定のホテルに滞在しなければなりません。

 

食事は一定時間になるとドアノブにかけられ、設置が完了すると放送が流れそれぞれ取り出して部屋で食べます。

 

この3日間は基本的には部屋から出ることができません。

 

ひたすら部屋にこもりっぱなしです。

 

その後は、自分で確保したホテルに移動をします。

 

そちらに移動してからは食事が出ないため、自分でスーパーなどに買いに行かなければなりません。

 

ですが、人の多い時間帯を極力避けるなどの意識はしなければなりません。

 

政府指定ホテル、自分で確保したホテルに合計2週間の自主隔離期間となります。

 

基本的に部屋にいなければならないため、とにかく時間があります。。。。

 

グダグダと携帯をいじっているだけでは、廃人になってしまう!

 

それはあかん!!

 

何かをしなければ・・・・

 

と、ここで考えたのが・・・・

 

 

 

 

 

このブログをいつも読んでくださっている方は気づいているかと思います。

 

僕の文才の乏しさを・・・

 

これだけ長い間ブログを書き続けてきたにも関わらず、いつまでも向上しない、僕の文章力の、語彙力の足りなさを!

 

文才向上を目標に、このブログを利用して、小説?を書くことにでも挑戦しようかと思います!!!

 

皆さんに伝えやすい文章を書けるようになるために・・・

 

不定期になるか、毎日更新になるか・・・

 

はたまた、嫌になり途中で挫折するのか?

 

今までも自己満足ブログでしたが、このシリーズはぶっちぎりの自己満足になるかと思います。

 

この自己満足についてこられるかな?!

 

どうぞお楽しみに!

 

 

世界選手権 50km(C)

昨日のレースは23位(+3分59秒)でした。

世界選手権が終了しました。

世界選手権の締めにふさわしい、それはそれは過酷な50kmレース。




連日の高温からスキーのグライドが悪くなり、2時間半はかかるだろうと思っていましたが、塩を撒く対応でコースは良い状態に。

下りはガチガチ。

映像をご覧になった方はわかると思いますが、このコースは下りでカーブが続く箇所があります。

何度も制動をかけなければいけませんでしたが、そのたびにスネにダメージがあり、初めてのクラシカルのレースでスネパンになりました。。。

スケーティングでなることはありますけどね。

昨日のレースほど、下りの練習もしっかりやらなければいけないと思ったことはありません。

みんな下りが上手なんだなぁー本当に!

スピードを殺さないで下っていくので、終盤の伸びが全く別物です。

んー、こういうところで差がつくんだな。

30km過ぎまではトップ集団で行くことができましたが、スキーチェンジを機会に集団がバラけ、そこから離れてしまいました。

目の前にいるのに、、、

どうにかして追いつこうと体を動かしましたが、完全に力不足でした。

当然ですが、やっぱり速いです世界のトップ選手。

今回は左腕、両足、右腹筋の攣りをいただきました!

ごちそうさまです!

50kmでしか得られない、この痛み。

レース中は攣るのはもちろん嫌ですが、終わってみるとそれが快感になっているんですかね?笑


それと同様に、、、

全日本で優勝するのはめちゃめちゃ気持ち良かったです。

しかし世界を舞台を走ると、これでもかと言うくらいの力の差を見せつけられましたが、その気持ちよさはある意味では全日本で優勝するよりももっと気持ちよかったです!

ほぼ1年間、世界の舞台から遠ざかっていたから、余計に感じたのかね?

成績は目標には全く届きませんでしたが、やっぱり最高でした、世界選手権。

レース後のインタビューまでご覧いただけたでしょうか?

レース直後の疲労もあり?うまく質問に答えることができず、なかなか着地点にたどり着けなかった、あのひどいインタービューを笑

そのときに話題に上がった選手。


フランスのマニフィカ。

僕のように出場しただけでなく、メダルを獲得した彼。

同世代の選手が長い間世界のトップで戦っていることに、尊敬をします。

この競技がどれだけ過酷かというのを知っているが故にです。

「スロベニアの世界ジュニアで、俺の前でスタートしたよな?覚えてるぜ、懐かしいなぁー」

なんて言ってもらえて、嬉しかったなぁー

そのレースは僕は彼に勝ちましたが、その後随分と差がついてしまったものだ!




チームメンバー&元ジャパンチームワックスマン。

一緒に走った宇田、ワックステストをしてくれたみやっち、全力で応援してくれた馬場、改めて色々な人の支えの中で、この50kmを走ることができたなぁーと感じています。

ありがとう、若者たちよ。



ということで、、、

世界選手権期間、応援していただきありがとうございました!

前にも書きましたが、世界の舞台は本当に最高でした!

疲労困憊、満身創痍。

今日のフライトで日本に帰るので、家族とゆっくり過ごします!



、、、とは行かないのが今回の遠征。

帰国後、2週間の自主隔離期間があるため、家に帰ることができません!

公共交通機関も使えないため、東京で過ごすこととなります。

帰国をするのに、家族に会えないなんて、、、

これぞまさに、、、、

サバイバル!

2週間グダグダ過ごすのはもったいないので、何か目標を持って過ごそう。

毎日ブログを更新できるといいなぁー



息子達よ、世界選手権も親父の応援をしてくれてありがとう。

画面の中にいる日本人は、日本を代表して走った、君たちの父親だ!