セイジャク。④
④
(和弥)
色んなところへ行ったね。
そして色んなことをしたね。
普通の恋人たちがするように手をつないで
動物園や遊園地や、映画や買い物。
ゲーセンもカラオケも。
それがどれ程幸せな事か
どれ程優しくて暖かな時間か。
オレの休みに君が合わせてくれて
いつも君は時間よりも早く待っていてくれて
「待った?」って聞くと
「今来たところ」って答える。
そんな君の小さな優しさにも惹かれる。
沢山のメールも交わしたね。
二人のメールはいつも簡潔で
絵文字もデコもないビジネスメールみたいだ。
毎晩寝る前に送るメールは
件名に≪おやすみ≫って入れただけのシンプルすぎるものだったけど
どんな時間に送っても
同じように件名に≪おやすみなさい≫って入れて返してくれる。
日付が変わってようやく終わるような仕事の夜でも
その返信を見るだけで
明日も頑張ろうって思える。
電波の飛んでいく先に君が待っている。
君にとってもオレが明日の糧になれてるといいな。
