【続・終物語】の感想。「物語」シリーズの清濁まとめて凝縮した秀作“劇場版”? | アニメ映画情報ブログ【 ねじまき恋文のヤブレター 】

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結局予習しきれませんでした。

 

■劇場版?総集編?「続・終物語」の感想。

 

 

 

 

続・終物語

を観てきました。

公式サイト:https://www.monogatari-series.com/zokuowarimonogatari/

 

 

 

西尾維新の人気小説「物語」シリーズの「終物語」のその後が描かれた作品をアニメーション化。 

これまでのアニメシリーズ同様、尖った映像制作でお馴染みのシャフトがアニメーション制作を担当します。 

監督には『物語』シリーズをはじめ、「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」の新房昭之監督が担当します。 

 

 

 

 

本作を観てきた感想をざっくり一言でいうと・・・・

 

 

 

イイじゃん!

 

 

 

という感じで存外良かったです。

もう少し詳しい感想を書いていきます。

 

 

■厳密には劇場版ではない?否、劇場版!

てっきり、本作は「物語」シリーズの劇場版の位置づけかと思っていたのですが厳密にはTVアニメとして放送予定があるらしく、“劇場版”と冠してしまうと語弊があるようです・・・。

 

ただ

個人的には劇場版と謳って良いと思える秀作でした。

2時間以上の長尺になってしまっていたとはいえ、しっかり映画一本の中で起承転結を収めて一本の物語として成立している以上、“総集編映画”ではあるかもしれないものの、しっかり劇場版と成りえるポテンシャルを持った一作でした。

会話や理屈でこねくり回しつくすあの前衛的TVアニメを、映画サイズでカタルシスに至るまで再現して“世界を救う”見事な一本。癖は強いのですがそれでこそのシリーズだとも思うので、むしろ正解。

良く出来た劇場版の物語シリーズだと思いました。

 

逆の例で何度も例に挙げて申し訳ないけど、「劇場版フリクリ」は劇場版と冠するのは間違っていると思っています。

 

 

 

■典型的一言さんお断り映画!

手放しで褒められる作品かといえば、そうでもないのも残念。

典型的な一見さんお断り映画でした。

 

キャラクターの解説やどんなキャラクターなのかの目くばせも用意されていないので、これまでのシリーズを追ってないと結構分からない作品なのは否めないでしょう。私は第1期をボチボチ見ていた記憶があるので、雰囲気やいくつかのキャラクターに馴染みはあったものの、知らない女の子や、いつの間にやらな設定が多々ありまして、「今、こんなことになっていたんだ」と観賞で初めて知るなんて感じになってしまいました。

若干知っている程度であれば、十分楽しめる域ではあるのですが、ある程度追っておかない人には十二分に楽しめられないのはもったいないのも事実なので、惜しいと思う作品ではあります。

 

ファン層が厚いので成立する作品なのでしょうけど、内に・・・内に・・・という姿勢はもったいないと思うポテンシャルを秘めた作品だと思っているのでもったいないと思ってしまっている自分もおります。

 

 

“レギュラーキャラがいつもと違う状態になる”はTVアニメ映画の鉄板ネタではあるんですが、実は一見さんお断りになりがちな要素です。

 

 

 

 

■気になる気になるポルノ描写

 

開き直ってるポルノ描写も、作風として飲み込めるかどうかで決定的なぐらいに賛否を分ける域なので悩ましい!

これ、必要あるのか?というエロ描写がちょいちょい挟まれるのが結構悪い意味で気になってしまいます。

これがシリーズの魅力の一つでもあるのだろうけど、正直「キモ…」と冷静になる瞬間が度々あるので、この要素に関しては複雑な気持ちになります。

 

少女のあられもない姿を映画館の大画面で観られる不思議の国ニッポン。面白い文化なのはまちがいない。

 

物語シリーズってハーレム物でもあるし、そういったところにどこか男尊女卑感も漂っていて、時代錯誤感を感じていたりもするんですが・・・それは逆に私が「物語」シリーズに偏見を持ってしまっているんですかね。

ポルノ描写がどうしてもノイズになってしまっているのが惜しいなぁと思いつつもそこがなくなると「物語」シリーズでもなくなるのかな・・・とも思えたり。

ココ、あってしかるべきなのか、なくても良いものなのか、判断しかねる難しい要素です。

 

 

 

 

 

十分満足に楽しめる一方、シリーズ自体に対するモヤモヤも改めて考えさせられる良くも悪くも見応えのある秀作でした。

卒業シーズンに観たい一作です。

 

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