ギリギリ公開中に行ってくることができました。
ゴッホ 最期の手紙
を見てきました。
公式サイト:http://www.gogh-movie.jp/
実際に油絵を何枚も描いてゴッホの画風のアニメーションでゴッホの物語を紡ぐという一作。
映画賞でもちょいちょい名前があがってきているタイトルです。
本作を観てきた感想をざっくり一言で言うと
思った以上に良かった!!!
というかなりポジティブな印象の映画でした。
もう少し詳しい感想を書いていきます。
●“画だけ映画”の予想を振り払うおもしろさ
事前情報でまあまあすごいアニメーションになってるんだろうなぁとは思ってましたが
言うて絵がちょっと特徴的なだけで話はすっげー地味なんじゃないか?
なんて疑念も抱いていたりしたのですよ。
実際に観てみたら
全然予想の上をいってました。
あの絵もこの絵も動いちゃう。
このシーンくらい止め絵で良いんじゃねーか?ってシーンですら、かならずどこかで動いており、油絵なんて大変だろうに、本編中一切静止画が登場しないという結構しっかりアニメーションでした。しかも、ロトスコープ手法を伴っているので、めっちゃ人物がぬるぬる動きます。
結構カクカクなんじゃないかと思った私が馬鹿でした。すみません、全然私舐めてましたわ。
しかも、確かに話は地味なんですが、ちゃんと面白いのですよ。
主人公のダグラスと一緒にゴッホの死の真相を探っていくわけですが、恥ずかしながらあまりゴッホの情報が少ない分、新情報も多く、まんまと見入ってしまいました。
画も話もホントに嬉しい誤算でした。
登場人物も個性的なキャラクターが多くてわかりやすいですね。
●ゴッホの自殺ってそんないろいろなストーリーがあったのか!
私、デザイン系の大学出身でありながら、恥ずかしながら全然ゴッホのことを知らなくて
自分の耳切り落としちゃった人
生きている間は絵が全然売れなかった人
最後に自殺した人
ぐらいの情報しかゴッホ情報を持っていなかったのですよ。
これがホント、うまくハマりましたね。
ストーリーがどこに向かっていくのか、けっこう夢中で観れました。
ゴッホについておおざっぱに知らなかった分、
ストーリーを追っていって手に入るゴッホの造詣に心地よさも感じ、終盤に向かって明らかになっていく、私の持っていたゴッホの知識が実は本当じゃなかったり・・・?といった展開には、素直に驚きを感じました。そして単純なミステリー的な着地ではなく、手紙をキーアイテムにした演出で後味を整えるクールなところも素敵でしたよ。
以下の記事とか、この映画を観た後などは読みごたえがあるのではないでしょうか。
他殺だった? 「ゴッホの死は自殺ではない」犯罪科学のエキスパートが天才芸術家の死の謎に迫る!http://tocana.jp/2014/11/post_5254_entry_2.html
●その他親指がグッと立つとこ諸々。
エンドロールで思い出しましたが、本作では各場面に実際のゴッホの作品をモチーフにしたシーンがいくつか登場するのですが、エンドロール手前で、答え合わせのように作品とさらには実際のキャストの写真を画集の様な構成で見せてくれる演出が用意されていました。
こういうところもだーいすき。
すごくお得な感じがしますよね。
そんなわけで、癖は強いし、派手さはないんですが、
個人的にはかなり満足の一作でした。
もっと早い段階で観て、早い段階でオススメできれば良かったのですが、
観るのが遅くなってスミマセン。まだ近隣で公開されていましたら是非足を運んでみて下さい。
いい映画でしたよ。
ゴッホの手紙 上 ベルナール宛 (岩波文庫 青 553-1)
もっと知りたいゴッホ―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)
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