紹介作品からの出題はあるか
今年、中学校の先生方ははたしてどんな作品で受験生たちに問いかけたのか?このブログで紹介した作品からの出題はあったか?(今年度入試終了後に主要中学校の出題作品をまとめます)
ご紹介してきた作品たち
昨年ご紹介した作品のうちのいくつかを以下にまとめます。読書選びの参考にされてください。
(敬称略・内容説明は書評より)
相沢 沙呼(あいざわ さこ)
『教室に並んだ背表紙』
2022年度、慶応義塾中等部・駒場東邦中学校、桐光学園中学校などで出題。
中学校の「図書室」を舞台に、クラスへの違和感や未来の不安、同級生に対する劣等感など、思春期の心模様を繊細に描き出す全六編の短編集。
谷 瑞恵(たに みずえ)
『神さまのいうとおり』
2022年度、ラ・サール中学校・栄東中学校ほか多数の中学校で出題。
会社を辞めて主夫になった父親。そんな父親が恥ずかしい思春期の娘。何も相談してくれない夫との関係に悩む母親。一家は曽祖父の住む田舎に引っ越すことになり……。
高柳 克弘(たかやなぎ かつひろ)
『そらのことばが降ってくる 保健室の俳句会』
2022年度、桜蔭中学校・学習院女子中学校など出題。
中学に入り、からかわれて教室に行けなくなってしまったソラは、保健室で風変わりな同級生ハセオに会い、ナゾクという俳句遊びに誘われる。ハセオの熱意に巻き込まれ、次第に俳句に興味をもちはじめたソラ。養護の北村先生と三人での俳句会を始めることに。
くどう れいん
『氷柱の声』
2022年度、麻布中学校 海城中学校などで出題され話題になりました。
石田 衣良 (いしだ いら)
『5年3組リョウタ組』
2022年度、関東学院中学校で出題。私の好きな石田衣良さんの作品なので(笑)
瀬尾 まいこ (せお まいこ)
『夏の体温』
帯のコピー「きみと過ごした夏。ぼくの退屈な日々は、いっぺんに変わった」を読んだだけで、思わず手にとってみたくなりませんか。
重松 清 (しげまつ きよし)
『かぞえきれない星の、その次の星』
ご存知、重松さん!感染症流行やウイルスの猛威をテーマにした作品も含む11の短編集。入試問題を作る国語の先生方もチェックされているかと思います。
あさの あつこ
『アスリーツ』
「結城沙耶は、中学2年で出場した全日本中学陸上県大会100メートルハードル女子決勝で転倒し、失意のうちに陸上部を退部した。親友の松前花奈に誘われ、広島の超進学校・大明学園高校へ進学し、射撃部に入部する沙耶…。」初版は2019年ですが、入試に出そうな雰囲気しかない(笑)
乾 ルカ (いぬい るか)
『明日の僕に風が吹く』
2022年度、筑波大附属駒場中学校などで出題。2021年度以前に早稲田中や聖光学院中などで多数出題。
実家は病院で将来の夢は医師。東京で恵まれた中学校生活を送っていた有人は、学校で注目を集めたある出来事で希望を失い、引きこもり生活を続けていた。彼の行く末を心配した叔父の雅彦は、心機一転、北海道の離島の高校への入学を勧める。「海鳥の楽園」と呼ばれるその島で、たった4人の級友と島民に囲まれる日々。
まはら 三桃(まはら みと)
『日向丘中学校カウンセラー室』
日向丘中学校は文字通り、日当たりのよい丘の上にある中学校。 ここでカウンセラーとして働く谷川綾(たにかわ あや)のところへやってくるのは、ちょっと変わったお悩み相談ばかり。 しかもこの学校には、「ゴーストのゴウスケさん」が出るという…?
佐川 光晴 (さがわ みつはる)
『駒音高く』
それでも、将棋が好きだ――プロを志す中学生、引退間際の棋士、将棋会館の清掃員……勝負の世界で歩を進める7人の青春を描く感動作。青春・家族小説の名手が温かなまなざしで描く、珠玉の短編集。
今年度出題作品のまとめは入試終了後にまとめますので、しばらくお待ちください。
受験生の皆様
ご健闘を
お祈りいたします
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