筑前国の太宰府めぐり⑥ ~太宰府天満宮・本殿~ | NAVI彦 ~つつがなき神さまめぐり~

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神社めぐりをしています。
その土地ならではのお話も、
さくっとまとめてます。

太宰府天満宮
(だざいふてんまんぐう)の
楼門です。



立派ですね。

上層にも下層にも
屋根があるつくりは
二重門(にじゅうもん)と
いうそうですが、

太宰府天満宮のものは
さらに珍しく、

本殿側から見ると
下層の屋根がない
特殊なつくりだといいます。

 



楼門のなかには

巨大な提灯が

吊ってあります。

さて、
本殿へゆく前に、
まずは手水です。

 

こちらも丹塗りの

格式高い造りに

なっていますね。

霊峰・宝満山(ほうまんざん)より
切りだした一枚岩を

使っているといいます。



亀の文様が
彫られていました。
 

手水舎のそばには、
麒麟(きりん)像と
鷽(うそ)像が
ならんでいます。

 

 

麒麟像は、

菅原道真(すがわらみちざね)公

御聖徳を称えて

奉納されたといいますが、

 



この麒麟像には、
キリンビールの
ラベルのモデルになった
という噂があります。

長崎のグラバー亭に住んでいた
グラバーさんが惚れこんで
譲ってほしいとまで

申し出たそうですが、

叶わなかったそうです。

そのグラバーさんが

設立したビール会社が
後のキリンビールだといいます。

 

ですからラベルに、

その姿を映したとも

考えられているようです。

 



また、
鷽についても伝説があり、

道真公が
蜂の群れに襲われたとき
鷽がやってきて
蜂を食べて撃退したといいます。

そのためなのか、
毎年1月7日には
鷽替え(うそがえ)神事があり、

参加者は
手に「木うそ」という
木彫りの鷽像をもって、

「替えましょ、替えましょ」
といって他人の木うそと

交換します。



一年のあいだについた嘘を

菅公の神徳によって
誠心に替える、
 

そして、悪を嘘にして
吉に替えるという意味が
あるそうです。

とはいえ実際は
おみくじになっていて、

木うそには、
お尻に番号がついていて
当選すれば、

時価7万円相当の
純金の鷽像が

もらえるといいます。

 

つまり、

福引きですね。

それにしても、

石碑がおおい一帯です。

 



和魂漢才碑

(わこんかんさい)とは、

日本古来の
大和魂(やまとだましい)を

もったうえで、

 

海外から入ってきた

漢学(かんがく)などの

知識や技術を取り入れる

 

という道真公の基本理念を

あらわす言葉だといいます。

これらの碑のうしろには、

宝物殿があります。

 


太宰府天満宮ゆかりの
品々が展示されていて、

 

歴史ファンは

最高に愉しめると思います。

では、
楼門をくぐります。

 




にぎわっています。


年間800万人が
訪れるといいますが、

今年は令和効果

もっと増えるでしょう。



愛くるしい顔の
狛犬もいいですが、



回廊を突き抜けた
樹もなかなか見ものです。



本殿の敷地を
広くしたときに
斬らずに残したそうです。

本殿の

東側の森は
宝満山へとつづき、

 



西側は
御笠川(みかさがわ)や
四王寺山(しおうじやま)へ
つづいています。

 



そしてこちらが、
本殿です。

 



こちらも朱く、
絢爛豪華な社殿です。




とはいえここは
霊廟(れいびょう)であり

社殿は、
菅原道真公のお墓のうえに
建っているといいます。

さてそんな、
道真公ゆかりの神木が
飛梅(とびうめ)です。




東風吹かば
にほいおこせよ
梅の花

あるじなしとて
春な忘れそ


主人が居なくても、
春には花を咲かせて、

その匂いだけでも

遠い大宰府の地へ

届けておくれ

 

京都の邸宅を出るとき、
庭の梅に

こう詠んだといいます。

するとこの梅は
一夜のうちに空を飛び、
とおく大宰府の地に
やってきたといいます。

 

そんな伝説から、

飛梅(とびうめ)と

いわれています。




その原木は、
榎社(えのきしゃ)
南東100メートルに

あるといいます。

ただしそこには、
道真公をしたった
伊勢神宮の神官が

京都の道真公の邸より
紅梅を根分けして
榎社に植えたとありました。

さらに
太宰府天満宮の

造営時には、
 

その梅を

ここに移し替えたようです。



とすれば、
この梅は間違いなく、
京都の道真公の邸にあった
梅のようですね。

社殿をはさんで
左側には

大正皇后お手植えの

梅もありました。

 

 

さらにそのとなりには、
橘もありました。



橘といえば、
国常立尊(くにとこたち)の
トの教え、


というのがホツマツタヱの
定説ですから

そのような樹が、
神木と並んで
植えてあるところをみると、

道真公は

神代文字にも詳しかった
という噂も
本当かもしれませんね。


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筑前国の太宰府めぐり② ~政庁跡と令和~
筑前国の太宰府めぐり③ ~榎社と道真公~
筑前国の太宰府めぐり④ ~観世音寺と日吉神社~
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筑前国の太宰府めぐり⑨ ~鬼すべ堂と祖霊殿~
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