大宮さんBL前提のお話です。
苦手な方はご注意を///。
こちらは本編になります。
プロローグからご覧くださいませ///♪
プロローグはこちら
↓
「Stand by you every moment~プロローグ」
〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜* 〜*~
そんな風にいろんな話をしていたから話がつきなくて。
会話がすごく楽しくて。
僕の家も近かったから。
うちで飲みなおしますか?なんて言って家に誘った。
大野先生も。
そうだね・・・せっかくのニノの誕生日だしねって言ってくれて。
そのまま店を出てうちへと向かった。
マンションについてエレベーターを上がり。
細い廊下を歩き角を曲ったとたん。
僕の足は止まった。
・・・だって。
「お誕生日おめでとう。」
そう言いながらあの人が。
バラの花束を持って待っていたから。
立ち止まる僕の後ろから・・・大野先生が覗き込み。
あの人と目が合う。
にこやかだったあの人の顔が真顔に変わったのは。
大野先生が僕の前に出て。
かばうようにして自分の後ろ手に僕を隠したのと同時だった。
大野先生につかまれた手首が痛い。
僕はその痛みを逃すかのように・・・そっと大野先生の背に触れた。
ゆっくりと大野先生が口を開く。
「待たせてしまったのに・・・悪いけど。」
多分刺激しないように・・・だと思う。
とても口調が静かで言い方が優しい。
「ごめんね・・・ニ・・・和は・・・俺のなんだ。」
「・・・。」
一瞬ドキッとしたけど・・・でも。
そう。
これは・・・あの人をあきらめさせるための言葉なんだと理解する。
「ちゃんと俺が愛するし。」
「・・・。」
「何があっても俺がそばにいて守る。」
「・・・。」
「幸せにするから・・・和の事はあきらめてください。」
「・・・。」
「お願いします。」
僕の手首を握る指に力がこもっている。
大野先生も緊張しているんだって。
そう感じて。
僕の緊張も増す。
ずいぶんと下手に出る言い方をしているけど。
多分これが・・・最善なんだと。
僕もそう思った。
それでももし・・・襲い掛かってこられたら。
僕は大野先生の前に出てかばうつもりだった。
大野先生みたいな脳外科のスペシャリストを。
僕のこんな出来事で傷つけては絶対にいけない。
僕は・・・何があっても大野先生を守るつもりで。
あの人の気配をさぐっていた。
ただ・・・この人からは。
いつもそうなんだけど。
暴力的な感じは受けたことがない。
強引さがないんだ。
そこが・・・実は僕が。
警察に訴え出ない理由の一つでもあったんだけど。
その人は。
大野先生が言った事を。
理解しようとしているのか。
眉根を寄せ・・・じっとしている。
それが・・・あまりにも長すぎて。
だから・・・何か言おうとしてちょっと僕は動いた。
でも。
大野先生はぎゅっと・・・その指で手首を握って僕を制する。
どれくらいの時間が経ったのか。
ゆっくりと・・・その人が顔をあげ。
言葉を発した。
「二宮さん。」
「・・・はい。」
「その人のこと・・・好きなの?」
「はい。」
ここは即答の方がいいだろう・・・と思い。
間髪入れずに言った。
「僕よりも?」
そう聞かれて・・・とまどう。
そもそも・・・この人のことは。
好きでも何でもなくて。
さらには・・・当たり前だけど付き合ってたわけでもない。
だから・・・僕よりも?という質問は。
おかしいんだけど。
・・・でも。
「はい・・・ごめんなさい。」
その僕の声を聞いて。
ポトン・・・と持っていた花束を下に落すと。
そのまま・・・トボトボとその人がこっちへと向かって来た。
大野先生と僕の体に緊張が走る・・・けど。
身動きしないで・・・僕達のそばをすり抜けて行くその人を見送る。
そのまま・・・エレベーターの音がして。
ゴトン・・・と動きだしても。
しばらく僕達は動く事ができなかった。
恐怖・・・というよりは緊張。
それで身体がこわばっていた。
そのまま結局・・・僕は自分の家へは上がらず。
身一つで病院から歩いて数十分の大野先生の家へと・・・転がり込んだ。
あの人は納得してくれたようにも思ったけど。
家がばれてしまった以上はやっぱり怖くて。
さすがに一人ではもう家には帰れない。
大野先生も心配でたまらない・・・と言ってくれて。
自分一人で住むには広すぎるマンションだから・・・と言って。
いわゆるルームシェアを提案してくれた。
それから一度も家には帰っていない。
僕の荷物は全部あとで引っ越し業者に運んでもらったから。
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つづく