大宮さんBL前提のお話です。
苦手な方はご注意を///。
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Side.N
それからもうずっと。
一緒に暮していて。
さらには未だにずっと大野先生とは基本同じシフトで勤務している。
あの人の姿は・・・あれから一度も見ていない。
一応院長にも報告し・・・警察にも届け出たけど。
あれっきりだったから。
もう・・・気にはしていなかった。
医者やナースがストーカーに合うケースは。
わりと聞いた事があって。
この院内でも何度か見聞きしている。
患者さんが・・・お医者さんや親切にしてくれたナースに惚れちゃうこと。
よくあるんだ。
でも・・そう・・・さすがに。
同性のストーカーにあったのは僕が初めてで。
で・・・もう何もないとはいえやっぱりイロイロと心配だからって。
何人かの人にはこのストーカー騒動を知ってもらっていた。
その一人が・・・相葉先生だった。
「その・・・さ・・・まだこれからもずっと一緒に暮すの?」
「まさか・・・そんなつもりは・・・」
「じゃあなんで今も一緒に・・・あ・・・居心地いいから?」
「まあ・・・はい。」
ホントは。
すぐにでも引っ越します・・・って言ったんだけど。
そんなに急がないでいいよって言われて。
なんか・・・とりあえず1年契約ね・・・とか言われて。
だから・・・1年間は甘えさせてもらおうって・・・そう決めた。
契約満了まで・・・あと約半年だ。
「大野先生んちって・・・すごいマンションなんでしょ?」
「そうですね・・・すごいマンションですね。」
「脳外科医だからかなぁ・・・それとも院長の甥だからかなぁ。」
「・・・。」
「はぁ・・・なんかさ・・・医師のやりがいってなんだろうね。」
「・・・。」
「って言うかそもそものさ・・・俺のいる意味みたいなの?」
「・・・。」
「そういうのがわかんなくなってきたって言うか・・・。」
「・・・。」
「こう・・・俺の価値みたいなのが・・・」
「麻酔科医は・・・」
「・・・。」
「手術には必ず必要な医師ですし・・・患者さんの大事な・・・」
「それはさ・・・『麻酔科医』でしょ?俺じゃないし。」
「・・・。」
僕も同じように。
以前はそんな事思ってたな・・・と。
そう思ったら・・・ちょっと笑いそうになった。
必要なのは『看護師』であって僕じゃないでしょって理論。
こういうのって。
みんな・・どこかでぶち当たる壁なのかな。
「相葉先生は・・・。」
「・・・。」
「すごい先生だと思いますよ。」
「すごい?」
「はい・・・計器よりも・・・いつも患者さんを見てますよね。」
「・・・。」
「だからこの間のオペ中に器械トラブルで一時的にモニターが見れなかった時も・・・。」
「・・・。」
「全然あわててなかったじゃないですか。」
「・・・。」
「それは相葉先生だからですよ。」
「・・・マジ///?」
「マジです。」
「フフ・・・そっかぁ///。」
それはホント。
この人は驚くほど感性の人で。
計器を信用していない人だった。
・・・と言うよりは患者さんの呼吸とか肌色とかで判断してるんじゃないかって言うほど患者さんをよく見ていて。
投薬の具合とか量とかバランスが。
絶妙な人だった。
術後の患者さんの目覚めのタイミングも・・・自由自在で。
これはおだてでも何でもなくて。
けっこうな実力の持ち主だと思っている。
って言うか・・・第六感の働く人で。
まるで魔法使いみたいな人。
なのに・・・確か薬理学の研究もしていて。
留学経験もあって。
とにかくいろんな事に意欲的な先生だった。
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つづく