Talc「Sit down think」
- SIT DOWN THINK (紙ジャケット仕様)/タルク
- ¥2,200
- Amazon.co.jp
そのBARは西麻布のど真ん中にあるというのに、
真っ赤な入り口のドアはまったく主張せず、ただそこにある。
なんとなくそのBARに入ったのは
その無理強いしない存在感と、ただ自分のいる場所から一番近いところにあったから、というだけ。
そのBARで、出会ったのは
70's風ボコーダーの声がひたすら印象的な、
Talcの「Modern Sleep Over」だった。
初めて聴いたのに、ものすごい存在感&デジャヴ感で、
BARのマスターに「これ、誰でしたっけ?」と聞いた。
するとマスター「絶対知ってるわけないよ。」ふーーん。
お願いしてジャケットを見せてもらったのが、
Talcの「Sit down think」だった。
ロンドンのデュオで、ブルー・アイド・ソウルとかAORとか、
スティーリー・ダンのようだとか言われているようだけど
もっとわかりやすく言えば、
スムースでオシャレな、クラブ世代から大人まで楽しめる音楽だ。
中でも4曲目の「Modern Sleep Over」は
70'sソウルの温かさの上に、
ボコーダーボイスと物憂げなボーカルが絡まりあい、
暖かなホーンが聴くものをぐいぐい引き込んでいく名曲だ。
転調してからの展開は、
ドラマティックの一言に尽きる。
一気に目の前に海辺のサンセットが広がり、生暖かい風を頬に感じるかのよう。
詞も「PCと美女の恋」なんてちょっとメルヘンなテーマを
比喩的にさらりと歌い上げちゃう感じが、
たまらなくカッコいい。
ほかに収録されている楽曲ももれなくクオリティが高いが、
この1曲だけでも手に入れる価値のあるアルバムだ。