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甲斐姫
『のぼうの城』から(
) 甲斐姫(かいひめ)様をご紹介
こちらは成田長親さんと違って、甲斐姫様は『戦国無双』というゲームなどでも取り上げられて人気です
映画『のぼうの城』では榮倉奈々(えいくらなな)さんが演じられています
この甲斐姫さん、女武者としてゲームや小説ではよく取り上げられてましたが
ドラマとか映画とかの映像での登場は初めてやも
榮倉奈々さんなんて美しい方は恐れ多くて描けないのでオリジナルで
※甲斐姫（かいひめ）
武藏忍城城主 成田氏長(なりたうじなが)の妹もしくは娘。
天正１８年(1590)、豐臣秀吉と北條氏政との抗争、いわゆる小田原の役により甲斐姫の拠る忍城もその攻勢を受けた。
豐臣方は石田三成を大将に大谷吉継 ・ 長束正家ら２万３千で寄せたが、氏長室太田氏と城代 成田長親による徹底抗戦により攻めあぐねる。
これにより、寄せ手の大将 石田三成は、水攻めを敢行する。
しかし６月１７日もしくは１８日、堤防は決壊し寄せ手側に多大な損害を出した。そのため三成は力攻めに切替え６月２７日に攻撃を敢行したが、この時甲斐姫は援軍に来た淺野長吉勢の迎撃に打って出ておおいに敵を討取った。
７月４日(もしくは５日)の大攻勢の際も、持田口の防衛を受け持って寄せ手を撃退した。
小田原降伏後は成田氏長とともに會津の蒲生氏郷(がもううじさと)預かりとなり黒川城に入れられた。
成田氏長は氏郷より1万石賜り福井城将となっていたが、氏郷の奧州一揆討伐に従って城を開けている隙に目付の浜田将監(はまだしょうげん)・浜田十左衛門(はまだじゅうざえもん)兄弟の謀反を受けた。浜田兄弟は福井城を占拠し氏長室 太田氏を殺害する。
これに怒った甲斐姫は本来人質として黒川城に入れおかれたにも関わらず、蒲生家の留守居の軍勢をひきいて出軍。たちまち浜田十左衛門を討ち取ってしまう。
その後、凶報を聴いて引き返してきた成田氏長の手勢とともに福井城を攻略。二百三十余の首級をあげ、浜田将監も生け捕りにした。
この噂を伝え聴いた豐臣秀吉に召し出され、その側室となった。
これにより成田氏長は)３万７千石を賜わり、下野烏山(しもつけからすやま)藩主となる。
以上、ほぼ『成田記』から抜粋
コレを見るとすごい際立った経歴の持ち主ですので、江戸時代より人気があるのもうなずける御仁です
ただ、これらの記載の多くは『成田記』という江戸時代成立の書物の中でしか見られないため、甲斐姫は実在しないという説が強力に唱えられています
このあたりは判定難しいところですが、竹中半兵衛さん紹介の際でお話した山本勘助さんのれいのように、秀吉側室に成田氏などの名前がみられる資料でも見つかれば覆る可能性は高いです
山本勘助さんは、昭和４４年の大河ドラマ『天と地と』を見た視聴者が似たようなものを見たことあると蔵の奥からだしてきた武田信玄書状に『山本菅助』と記載されていたことではじめて実在が認められました
おなじように『のぼうの城』を観た観客の中からそういった古文書が出てきたりしたら面白いのですが
戦国無双 Chronicle 2nd
戦国無双3 Z(通常版)
完全図説 戦国姫君列伝／榎本 秋 藤田 香
戦国の姫君を歩く／一個人編集部
