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なりあやの韓国シネマ留学記

2017年、3度目の韓国留学。
ソウルの大学院で映画を勉強します!

あしたは教授と修士論文のテーマについて話し合う予定です。

東国大学日本学研究所で進める在日コリアンの研究プロジェクトにわたしも教授も参加しているので、「在日関連の映画」ということだけは決まってるんですが、何にしようか色々本読んだり映画見たりしながら迷ってるところです。

 

とりあえず、日本(日韓合作含む)の劇映画にしぼって、在日コリアンを題材にした作品はどんな作品があるのか、リストアップしてみました。もっとあるんですが、あんまりよく分からないのは省いて。ドキュメンタリーも日韓ともにけっこうあるんですが、修士論文は劇映画でやろうかな~と。明日の話し合いでどうなるか分からないですが。

 

公開時期順に。

 

『壁あつき部屋』(1956、小林正樹)

『どたんば』(1957、内田吐夢)

『にあんちゃん』(1959、今村昌平)

『あれが港の灯だ』(1961、今井正)

『キューポラのある街』(1962、浦山桐郎)

『未成年 続・キューポラのある街』(1965、野村孝)

『絞死刑』(1968、大島渚)

『やくざの墓場~くちなしの花~』(1976、深作欣二)

『ガキ帝国』(1981、井筒和幸)

『伽耶子のために』(1984、小栗康平)

『潤の街』(1989、金佑宣)

『月はどっちに出ている』(1993、崔洋一)

『犬、走る~DOG RACE~』(1998、崔洋一)

GO』(2001、行定勲)

『青~chong~』(2001、李相日)

『命』(2002、篠原哲雄)

『夜を賭けて』(2002、金守珍)※日韓合作

『偶然にも最悪な少年』(2003、グ・スーヨン)

『血と骨』(2004、崔洋一)

『カーテンコール』(2004、佐々部清)

『力道山』(2004、ソン・ヘソン)※日韓合作

『フライ,ダディ,フライ』(2005、成島出)

『パッチギ!』(2005、井筒和幸)

『ヒョンジェ』(2006、井上泰治)

『プルコギ~THE 焼肉 MOVIE』(2006、グ・スーヨン)

『パッチギ! LOVE&PEACE』(2007、井筒和幸)

『風の外側』(2007、奥田瑛二)

『花影』(2008、河合勇人)

『遠くの空』(2010、井上春生)

『かぞくのくに』(2012、ヤン・ヨンヒ)

 

昔のは大島渚『絞死刑』ぐらいは把握してたんですが、けっこう著名監督が撮ってるんですね。

 

そして、2000年代が圧倒的に多いのと、近年減ってるのを考えると、やはり韓流ブームと関係がなくはないんですね。

 

『月はどっちに出ている』以降は8割がた見てるけど、『月はどっちに出ている』が一番好き。

 

 

『月はどっちに出ている』と『血と骨』は監督(崔洋一)、脚本(鄭義信)、原作(梁石日)が同じなんですね。

原作読めてないので、読んでみようかな。

冬休みも週2回は大学の研究室(日本学研究所)に出ます。

研究補助員という立場で、たまに翻訳とか学会の運営をお手伝いしますが、仕事をふられない時はやりたいことをやっていいという、ありがたい。昨日はほぼ、映画『1987』の記事を書いてました。

 

 

12月27日公開@韓国の映画で、先週試写会で観てきました。

 

規模の大きな映画の中では、今年一番良かったな。

記事にも書いたけど、今年らしい映画。

なぜなら、朴槿恵大統領の退陣を求めて昨年11月ごろから盛んに行われた「ろうそく集会」を思い出させるから。

 

1987年というのは、6月民主抗争というのがあった年です。

 

なぜ30年前の出来事が、ろうそく集会と結びつくのかというと。

 

忘れもしない昨年11月12日。

わたしは大学院の入試のためにソウルに来ておりました。

午後、市庁前で約束があって向かったんですが、ものすごい人人人で、押しつぶされるかと思った。

この日、初めて100万人規模のろうそく集会が開かれたんですが、ニュースでは「1987年以来」と、言ってました。

それが6月民主抗争。全斗煥政権下、結果としては、大統領直接選挙制を勝ち取りました。

 

監督は、チャン・ジュナン(장준환)。

『ファイ 悪魔に育てられた少年』(2013)、『地球を守れ!』(2003)の監督で、女優ムン・ソリ(문소리)の夫でもあります。

『地球を守れ!』はだいぶ変わった映画ですが、けっこう好き。当時の興行は全然だめだったみたいですが、意外とファン多いです。

 

この2作品とは素材も全然違うし、監督色というのはよく分からないんですが、「誠実に作ったな」という印象。

それは、おそらく1987年に亡くなった二人の若者に対する敬意からくるのかな、と思いました。

試写会後の会見で、監督は亡くなった二人の当時の年齢について語りながら、涙で言葉につまってしまいました。

その後、しばらく沈黙が流れて、司会者が次の質問を促したほど。

 

二人というのは、

1987年1月に警察の拷問で亡くなったソウル大生、朴鐘哲さん。22歳でした。

1987年6月のデモで催涙弾が当たって亡くなった延世大生、李韓烈さん。20歳でした。

 

李韓烈役については公開まで秘密だそうですが(監督からもお願いがありました)、試写会で客席から「おーーー!」と歓声があがるほど人気の俳優さんです。

 

映画の大半は、朴鐘哲さんの拷問死を隠蔽しようとする警察側(国側)と、真実を明らかにしようとする側の攻防です。

それが、6月民主抗争につながっていく。

 

メインキャストは、キム・ユンソク(감윤석)、ハ・ジョンウ(하정우)、ユ・ヘジン(유해젠)、キム・テリ(김태리)

ですが、誰が主人公というよりも、みながリレーで主人公となる感じ。

見ごたえあります。年末年始韓国にいらっしゃる方、ぜひご覧ください~

 

 

水曜に授業が終わり、金曜夜は終講(チョンガン)パーティーでした。略してチョンパーティーと言います。

と言って、ただの飲み会。打ち上げですね。

 

わたしが所属する東国大学大学院映画映像学科の修士課程には学生は20人ほどいるのですが、授業によってはまだ期末レポート提出が終わってないものもあり、参加したのは9人でした。場所は大学路で。なんで大学の近くじゃないのかって聞いたら、大学の近くはどこもチョンパーティーでいっぱいだそうで。大学路も近くに大学があるけど、もともと飲食店が多いので。

 

わたし以外はほとんど20代。普段の付き合いは同世代か年上が多いので、20代のぶっちゃけトークが聞ける機会はあまりなくて、新鮮でした。大半は映画の話ですが、政治の話も。

 

大学はソウルでも、色んな地方から来ていて、わたしが座った周りの学生は、仁川(インチョン)、富川(プチョン)、大邱(テグ)、済州(チェジュ)と、ばらばら。このうち仁川、富川はソウル近郊という感じですが、大邱、済州は完全に地方ですよね。仁川の学生が「こんなこと聞いていいのか分からないけど、」と、大邱の学生に恐る恐る聞いたのが、「大統領選は誰に入れたの?」(笑)。大邱の学生は「こんな単刀直入に聞かれたの初めて」と戸惑いながらも、「投票した人は当選しなかった」と答えました。文在寅大統領ではない、ということなんですが。なんでこんな話になるかと言うと、大邱は朴槿恵前大統領が人気の地域で、仁川の学生は「やっぱり若者でも保守なの?」というのが気になるわけですね。答えてる感じからして、保守なんでしょうね。「ソウルの学生と、地元の学生の雰囲気はだいぶ違う」とも。大邱では「朴槿恵大統領は被害者」という雰囲気がいまだにあるそうです。

 

あと、わたしが年末に白頭山(北朝鮮と中国にまたがっている)に行くと言うと、そこから南北分断の話になり、一人の学生は「母方の祖母は北出身」と。南北分断前に南に来て、そのまま帰れなくなったパターン。よくある話ではあるんですが。学生は「祖母は全然故郷の話をしなかったし、離散家族再会の機会に周りが勧めても断っていた」と。それでも、遺言は、「○○に遺骨をまいてほしい」というもので、肝心の○○を覚えてないけど、江原道(カンウォンド)の方の海で、そこは海流が北に流れているところだそうです。「望郷の思いは、ずっと一人で抱え込んでいたんだ」と初めて知った、という話でした。

 

好きな日本映画の話でも盛り上がって、最近は韓国では是枝裕和監督が人気なんですが、その場の学生の間では圧倒的に岩井俊二でした。韓国では「ラブレター」が日本映画で一番人気と言っていいほどですが、ここはさすが映画映像学科、他の作品も大体見てる。むしろわたしの方が見てなくて、教えてもらった感じです。そういえば、また「ラブレター」やってます。韓国の劇場で再公開中。

 

冬休みの目標「飲み過ぎない」。なんですけど、1日坊主でした。

チョンパーティーに続き、昨日はよく行く焼き鳥屋さんで。急に飛び込んできた原稿依頼(しかも締め切り当日)をこなし、一杯。初めて四角いソジュジャン(韓国焼酎のグラス)を見つけて、かわいいのでもらってきました(ちゃんと許可得ました)。

 

 

原稿がたまってても、ブログを書く気になるのが、いいね。冬休み照れ