なりあやの韓国シネマ留学記 -49ページ目

なりあやの韓国シネマ留学記

2017年、3度目の韓国留学。
ソウルの大学院で映画を勉強します!

一体どれだけ泣かされるんやろ。

この人に。

 

 

ファン・ジョンミン……

泣くまいと思ったけど、全然だめでした(iДi)

 

昨日日本公開の「ヒマラヤ~地上8000メートルの絆」(2015 原題:히말라야)、さっそく見てきました。

 

775万人動員の大ヒット作。

これ、去年唯一の韓国出張(12月)の直後に公開だったんですよね。

ああ、これも見て帰りたい……と思ったのを覚えてます。

やっと見られた。

 

韓国の登山家オム・ホンギル(ファン・ジョンミン)の実話に基づく物語。

 

一度は引退した彼が、エベレストで遭難した後輩ムテク(チョンウ)の亡骸を探すため、再びエベレストを目指す。

 

もうね、ファン・ジョンミンはもちろんなんやけど、チョンウがいいんやわ。

ほんといい顔(表情)してる。いちいち人間らしいんですよね~

一番好きなのは、5年付き合った彼女(チョン・ユミ)と別れて、何ともないと強がってたのが、酔っ払うと後悔の塊になってぐちゃぐちゃ泣きわめくとこ。

 

そういうシーンがちゃんとあるから、終盤の、ファン・ジョンミン、チョン・ユミの、決断が重いんですよね。もう涙をこらえるのをあきらめました。

 

こういう厳しい登山の映画って、その厳しさを見せることにフォーカスがいきすぎて、いまいち人間ドラマが伝わらないことがよくあるんですけど、この作品はどちらも抜かりない。

 

富山で記者やってたら、ほんとに、よく登山で人が亡くなるんですよ。

あまりにも多いので大きく報道しないんですが。

そして1、2年に1回は3人以上が遭難するような事故があって、全国ニュースになる。

捜索も命がけ。

わたしは下界の警察署で待機……

 

なんでまた下りる山に登るんやろうと、その時も思ったし、この映画を見ても思ったけど。

でも、人生そんなもんかな……死ぬと分かってて生きるんやもんな。

そもそも結果を求めて生きてるわけじゃない。

 

生きてる実感っていうのは、わりと死と背中合わせの時に感じるものかも。

 

雪山の迫力と美しさは、ぜひぜひスクリーンで見てほしい!

暑さも吹っ飛びます。

最近、朝鮮時代にはまってます。

色々縁があって、それぞれつながってくると、おもしろい(´∀`)

 

というわけで、いまさら「ファン・ジニ」(2007 原題:황진이)

 

 

朝鮮時代に実在したとされる妓生(キーセン)。

日本ではたぶんファン・ジニと言えば、ハ・ジウォン主演のドラマ(2006年)の方が知られてますよね。

韓国でもドラマはヒットしましたが、翌年公開のこの映画は興行的にはあんまりだったみたい。

 

最近にわかに朝鮮時代に関心が傾いてる理由の一つは、この本。

もらいもの(笑)

「韓国史 映画館」(한국사 영화관)

 

 

映画の背景の歴史を解説してくれる本なんですが、これまでぽーっと見てたのが、やっとこの本で史実と創作の境目が分かってきました。

 

なんせ基礎知識がなさ過ぎて。

 

ファン・ジニはこれまで小説、ミュージカル、歌、映画などの素材としてたびたび使われてきましたが、映画だけでも1950年代以降、2007年までに5本作られているそう。さらに昨年も作られてるみたいなので、6本ですね。だいぶ多いな。

 

それだけ、素材として魅力的ということですが、この映画では、その魅力を出し切れなかったかな。

ファン・ジニを演じるソン・ヘギョ、美しいのは美しいんですけど、見せ場があんまりない。

例えばコムンゴを弾くとか、歌うとか、踊るとか、絵的にファン・ジニの芸が見たかったな~。

 

原作は、北朝鮮の小説家の作品だそうです。

その小説に登場するのが、架空の人物ノミ(ユ・ジテ)。

ファン・ジニとの悲劇的な愛が描かれてますが、むしろ映画ではノミが主人公と言ってもいいぐらい、比重が重い。

 

ユ・ジテは、2013年の釜山国際映画祭の時に、インタビューしました。

映画のイメージ通り、超が付くほど落ち着いていて、逆に緊張しました。

スクッと立ち上がったら、ほんとに背が高い。190近くある。

その時は、俳優としてでなく監督として取材しました。

 

大規模な商業映画が主流となった現状を「作家性のない、涙腺を刺激するだけの映画ではレジャーの役割しか果たせない」と、憂えている。
 

って当時の記事に書いてます。

うっすらしか覚えてないけど、そんなこと言ってた。

知的ですよね。

 

ユ・ジテは釜山のインタビュー入れて、3回生で見たな。

韓国の俳優さんでは一番多いかも。

1回は大学路の演劇「六分の六(戮)」(육분의 륙)で。

これはユ・ジテが出演してて、わたしはただのお客さん(当時留学生)ですが。

もう1回は奈良で記者してた頃、ドラマ「スターの恋人」のロケを取材しました。

奈良的にはちょっと盛り上がってましたが、全然だめでしたね。ドラマ。

 

商業映画もドラマも出るけど、小劇場にも出るし、監督として作るのは低予算で質の高い映画。

尊敬する俳優の一人です。

ノミも良かったけど、作品そのものにあんまり入り込めなかった。

脚本かな~何かに妥協してる気がしました。と、勝手なことを言う部外者。スミマセン。

台湾映画と言っていいのかな。

ほとんど日本語ですが。

 

「KANO~1931 海の向こうの甲子園~」(2014)

 

 

たしか、2014年の大阪アジアン映画祭のオープニング作で、当時話題になってたような。

台湾では大ヒットだったんですね。

 

日本統治下、台湾代表として甲子園に出場、準優勝したという嘉義農林学校の実話がもとになってるそうです。

 

そうか、台湾からも出てたんやな。

ということは、朝鮮からも出てたんや、と思ってたら、入場行進の場面でちらっと出てきました。

 

チームのメンバーは多民族。日本人もいるし、そもそも多民族の台湾。

足が速いとか守備が強いとか、それぞれの強みを生かす。

 

っていうのは、おもしろいし、いい話やなぁとは思うんやけど、ほんまにこんなに葛藤なかったんやろか。

チームの民族間で、あるいは日本人監督(永瀬正敏)との間で。

生徒たちがあまりにも純粋。

 

普段主に日韓の取材をしている者としては、とっても不思議でした。

韓国でこの映画はあり得ないなぁ。いいとか悪いとかではなく。

 

最も印象に残るのは、呉明捷役のツァオ・ヨウニン。

ほんとに球児だそうですね。

どおりで説得力のある動き。

野性的な目つきも、プロの俳優じゃないからこそ、かな。

垢抜けない感じが光ってます。

 

にしても、この時代背景の映画で、こんなニッポンバンザイな感じ、いいんかな~

台湾で大ヒットやから、台湾では受け入れられるってことですよね。

うーん、気になるのはわたしだけ?