四神降臨 最終章 黄龍降臨 総集編③~戦国・安土桃山時代編完結
「東宮様はどうなされたの?」
麻耶姫は西斗に詰め寄る。西斗は首を横に振り、悲しげな顔をする。
「姫様、落ち着いて聞いてください。黄龍出現のためには生贄が必要であると陰陽の秘伝書に書かれておりました。あのまま龍哉様は食われてしまうのかは・・・・。わかりません・・・。とりあえず、魔王は黄龍に任せないと私たちの力ではなんとも・・・。」
魔王も黄龍同様に大型化し、魔王と黄龍は向かい合ったまま時間だけが過ぎていく。最初に仕掛けたのは魔王こと暗黒龍・・・。黄龍のクビに噛み付き、離そうとはしない。しかし黄龍はびくともせず、反対に強い力で暗黒龍は飛ばされ、倒れこむ。力の差は目に見えてわかる。黄龍にとって暗黒龍は赤子のようなもの。
「お前の正体はわかっている。」
「ふ、わしの正体だと???」
「この神獣の長、黄龍にわからぬものなどない。お前の本体は数千年前に反乱を起こし、龍族から追放された黒龍族!魔族に寝返った黒龍族!そうであろう!神獣に属する龍族にも関わらず・・・。恥を知れ!恥を・・・・。」
魔王と黄龍はぶつかり合い、激しい波動が起こる。
「力の差がわからぬか?神獣いちの聖なる力を誇る黄龍にかなう者などいない!!!」
黄龍から聖なる波動が放たれ、魔王を包み込む。
「ギャーー!!!!」
魔王はなんとか仁王立ちしながらも、苦しむ。
「おのれ!黄龍!!!!」
「黒龍よ!まだわからないというのか!」
黄龍はさらに強い光を放つ。
黄龍の聖なる光により倒れこんだ魔王であったが、最後の力を振り絞り、立ち上がると、黄龍めがけて飛び掛る。黄龍は魔王の喉元に噛み付き、力を加える。
うぐぐぐぐぐ・・・・。
魔王は泡を吹き力尽きる。黄龍は魔王を離し、魔王は地面にたたきつけられる。魔王は白目をむき、虫の息。
「黒龍を、深海奥底に封印する!」
黄龍が魔王に呪文を掛けると、魔王の体から3つの光の玉が飛び出す。赤、白、黒・・・。光の玉が飛び出したあと、魔王の体は元の黒龍の姿に戻る。黒龍の体が浮かび上がり、光を伴いながら、どこかへ飛ばされたである。
黒龍の姿が消えた後、都の空は晴れわたる。戦い終えた黄龍の前に浮かぶ、3つの光の玉。
白い玉は西方へ、
黒い玉は北方へ飛んでいった。
赤い玉は黄龍の戦いを見つめていた朱央の前に現れ、その玉は朱雀の形になる。
「朱央・・・・。」
さらに朱雀は女性の姿となる。
「朱央・・・。このような立派な姿に・・・・。」
「あなたは?」
と朱央が問いかける。
朱雀王妃は微笑みながらうなずく。
「朱央を人間界に逃がしたのは間違いではなかった。黒龍に国を襲われ、王をはじめ皆別れ別れとなったのです。私だけが黒龍につかまり、喰われてしまったのです。王の機転で前もって朱央を逃がした。ありがとう朱央・・・。これで国を復興できる・・・。もし王が国に戻らなかった暁には朱央、あなたが王となり、復興を・・・・。」
朱央は首を横に振る。
「きっと父上は生きておられます。そして私はここに残り、育ての親とともに生きます。人間として・・・。」
朱雀王妃は悲しそうな顔をしたが、別れの言葉を交わすと、朱雀の姿となり、南方の空に消えていった。
「朱央様。よろしいのですか?」
と西斗が問う。朱央は苦笑し、南の空を見つめて言う。
「ずっと人間として生きてきた。いまさら朱雀の皇子として生きてもしょうがないだろう。子供のいない育ての親たちはどうなる?私が世話をしなければね・・・・。」
「そうですか・・・・。」
西斗も空を見上げて苦笑した。
ふと麻耶姫は気がつく。
「黄龍様!!!東宮様いえ龍哉様はどこ???もしかして生贄に???」
黄龍は麻耶姫に向かって言う。
「焦るな・・・。青龍の皇子の心が清ければ清いほど、みなを愛する心があればあるほど、皇子は無事に戻るであろう。あの青龍の皇子は清く、強く、みなを愛する心を持っている。私の姿が消えたとき、必ず戻ってくる。」
「では、そのような心ではなければどうなるのですか?」
「その時はこの私に喰われ、吸収されるであろう。まあ、あの皇子はそのような心を持ってはいまい。安心なさい・・・・。さて、私はまた深い眠りにつくとする。再び魔王復活のとき、出現するだろう。」
黄龍は都を見回して言う。
「魔王のおかげで都は壊滅状態・・・。このあと、鳳凰が現れ、魔王によって壊された物を元通りにし、人々の記憶を消し去るであろう。」
「私たちの記憶までですか?」
「そこまでは私にはわからないが・・・・。」
そういうと黄龍は金色の光を放ち、姿を消す。
姿を消したあと、青白い光に包まれた龍哉が横たわっていた。
龍哉は気を失い、意識がない。麻耶姫、朱央、西斗は駆け寄り、龍哉に声をかける。
「東宮様!!!」
朱央が龍哉の体を起こし、麻耶姫が龍哉に声をかける。
「東宮様・・・。起きて・・・。東宮様!!!」
龍哉は確かに生きている。何度も何度も麻耶姫は龍哉に声をかける。
「リンビョウトウシャカイジンレツザイゼン。」
と、西斗が手刀で四縦五横に九字を切る。すると龍哉は目覚める。
「ここは???」
龍哉はゆっくり立ち上がると、胸元の4つの勾玉に気がつく。そして不意に空を見上げる。
空には聖天子出現の後この世に現れるといわれる瑞獣・鳳凰が現れ、清い光を放ちながら、都中を飛び回る。魔王との戦いによって壊されたモノが、徐々に元通りになる。
もちろん聖天子とは龍哉のことである。
その光は龍哉、麻耶姫、西斗、朱王に降り注ぐ。
鳳凰が消えた後、今までにない初夏の空になる。もちろん都の者達がみた事のないきれいな初夏の空。四人はみな微笑んだ。
「終わったね・・・。これで国は乱れることはないだろう・・・。乱れたとしても、再び四神が出現するほどではないと思う。」
そういうと龍哉は東宮御所の御殿に戻って行った。
何もなかったように時間が過ぎていく京の都。本能寺の変を起こした光秀は三日天下に終わる。信長に代わり、正親町帝の新しい後見人は秀吉。正親町帝は東宮の婚儀の後、譲位を決意する。
魔王との戦いの記憶が消えることなくいつものように東宮御所にいる四人。違うのは守護龍龍磨と、式神白狼の白老がいないことのみ。四人と龍哉の母宮以外は、龍磨と白老の存在の記憶はない。
龍哉と麻耶姫は見つめあうと、赤い顔をして微笑む。母宮も二人の表情を見てうれしさのあまり涙を流す。
婚儀は滞りなく行われ、龍哉と麻耶姫は夫婦となった。いつも寄り添い、幸せそうにする様は東宮御所中を和ました。もちろん祖父である正親町帝も、二人仲のよさに微笑む。
「あ、そうだ・・・これを皆に返すのを忘れていたよ・・・。」
と龍哉は立ち上がると、厨子に置いてある黒い塗りの箱を持ってくる。龍哉はふたを開け、一人一人に勾玉を返していく。
「多分、今までのような力はないと思うけど、お守り代わりとして持っておくといいと思う。」
みなはうなずくと、今までのように勾玉を首にかける。もちろんあの戦いのあと、西斗と麻耶姫の四神の力はなくなっている。
「東宮様、もう私には癒しの力はないのですね・・・。」
と麻耶姫は悲しそうな表情で龍哉に言う。
「麻耶、あなたにはきちんと力がありますよ。あなたが側にいるだけで、この僕は癒される。立派な癒しの力ではありませんか・・・・。」
麻耶姫は扇で真っ赤になった顔を隠し、照れ笑いをする。龍哉の麻耶姫に対する惚気話に、西斗と朱央は微笑みながら退出する。
龍哉は麻耶姫を引き寄せると、抱きしめる。
「東宮様。」
「何?麻耶。」
「麻耶は懐妊いたしました。」
「え?」
「ですから、麻耶は、東宮様のお子を懐妊しました。このおなかに東宮様との赤ちゃんがいるのです。」
龍哉は驚き、真っ赤な顔をしてマヤの顔を見つめると、満面の笑みでさらに麻耶姫を抱きしめ、麻耶姫にくちづけをする。
国は平和になり、都は活気付く。そして青龍の皇子・龍哉と、玄武の姫君麻耶姫は末永く幸せに過ごしたのです。
四神降臨~戦国・安土桃山時代編(完)
舞台は平成の京都。
影の政府組織に所属する四神に関する者の生き残り、朱雀の皇子・源朱央がメインとなって動きます。
書き方は私がよくやる日記調・・・。またくだらない内容のものを書きますが、よろしくお願いします。
怒涛の挿絵描き
別共同ブログでの小説挿絵です。
もちろん制服好きで書いたのではありませんので^^;
24日から27日まで東京のほうへ行くので、挿絵など描けません。
PCを持っていくので、ホテルでLANを借りて更新はしますから、
旅行中の挿絵を2時間かけて描き描きしていました。何枚書いたんだろうというくらい一気に・・・。
ホント手を抜いていますのでご了承!
「一途」 第7話 B747-400移行訓練(3月25日更新分)
「一途」 第8話 1年越しの新婚旅行(3月26日更新分)
「一途」 第9話 突然のB747乗務(3月27日更新分)
で、今までの分を・・・。今週で9枚描いたのかい・・・。
「一途」第1話 新婚なのに単身赴任(済)
「一途」第2話 パパになる(済)
「一途」第3話 同居(済)
「一途」第4話 浮気疑惑(3月23日更新分)
「一途」第5話 これって引き抜き?(3月24日更新分)
「一途」第6話 重役からの呼び出し(3月25日更新分)
やっぱりカラーは華やかでいいねぇ・・・。
一応恋愛モノなんですけど・・・。ただ主人公夫婦がパイロットとCAってだけで・・・。
すれ違いの夫婦のお話です。
こちら にて連載中ですよ^^;
四神降臨はどうなったんだろう・・・。
追伸:関西地区で今「アテンションプリーズ」の再放送中。じっと見入ってしまったよ・・・。小泉孝太郎・・・。パイロット訓練生姿ですねえ・・・。設定は定期航路訓練中ですか?袖に筋がないんだもんねえ・・・そういえばこの設定にしようと決めたのは年末年始の「グッドラック」の再放送と「アテンションプリーズ」の特別版でしたわ^^;
四神降臨 最終章 黄龍降臨 総集編②
大きな爆発音とともに、今まで味わったことのない邪気が東宮御所めがけて襲ってくる。
この邪気に龍哉をはじめ、不思議な力を持つものたちは震え上がる。しかし、それと反対に龍哉の体は知らず知らずのうちに覚醒へ着実に向かっている。
『龍哉様、ついに時が来たようです・・・。私も覚悟を決めなければ・・・。龍磨もだぞ!』
と、白老は龍哉、朱央、西斗、麻耶姫の前に仁王立ちする。
『白老、わかっているとも・・・。俺も変化し、少しでも龍哉様が覚醒するための時間稼ぎをしないとな・・・・。』
『若造、お前も成長したな・・・。』
白老と龍哉は最高の力を注ぎ、東宮御所に結界を張る。
『どこまで我らの力が通用するか予測不能だが、この命が燃え尽きるまで、守護しようぞ!龍磨!』
『おお!』
白老と龍磨の結界は襲い掛かる魔物たちを跳ね除ける。
「西斗、我らで未だ覚醒していない龍哉様を守護しよう!!!」
「わかっています。朱央様。」
やはり白老と龍磨には限界があるのか、どんどん結界に力が弱まってくる。力の強い魔物の一部は結界を抜け、龍哉のほうへ襲い掛かる。何も出来ない龍哉は呆然と守護する朱央と、西斗を見つめることしか出来なかった。
『何故四神に関するものが揃ったのに、何も起こらんのだ???』
と白老がいう。
「やはり未だ龍哉様が覚醒しないからではないか!」
『もう限界だ!!!どんどん魔族の力が増強されていく!!!!ううううう・・・・。』
「俺もだ・・・でも・・・で・・・も・・・・龍哉様をお守りしなければ・・・・。」
しかし白老と龍磨の力は限界に達し、結界が破られ、白老と龍磨は魔族の力で飛ばされてしまったのだ。
「白老!!!!龍磨!!!」
龍哉は叫び、飛ばされて動かなくなった白老と龍磨に駆け寄る。麻耶姫も駆け寄り、行き絶え絶えの白老と龍磨に癒しの力を与えようとする。
『麻耶姫様・・・・。癒しの力を一度使った者にはあまり・・・効力は・・・ございません・・・・。まして・・・・前回は・・・・死ぬ一歩手前・・・でしたから・・・。いらない力を使うのは・・・いけません・・・・。』
「そうです・・・麻耶様・・・・。私たちは主を守護するために生まれてきたもの・・・・。主のために命を落とすことなど・・・・それが本望でございます・・・・。」
徐々に息が弱くなる白老と龍磨。龍哉は龍磨を抱き、白老を麻耶姫が抱きしめる。
「龍磨!僕が覚醒するまで一緒にいるっていったじゃないか!!!まだ僕は覚醒していないんだ!龍磨!僕の前からいなくなることは許さん!!!!」
「白老さん・・・せっかく仲良くなったところじゃない・・・。あなたがいなくなったら西斗さんはどうすればいいの?」
龍磨が最後の力を振り絞り、龍哉に申し上げる。
「龍哉様、麻耶様・・・。末永くお幸せに・・・・。私は必ず・・・転生してまいります・・・・。龍哉様・・・。」
白老と龍磨は力を失い、白老は白狼の絵の書かれた札となり、白い炎とともに燃える。一方龍磨は灰状になり、風に流されていった。
「どうして・・・。どうして陰と陽は敵対しないといけないのか?もう嫌だ・・・。こんなの・・・。」
「東宮様・・・。」
龍哉はどんよりとした空を見上げ、涙を流した。
龍哉はうなだれながら、御殿へ戻ろうとする。
「東宮様!!!」
龍哉は振り返り、麻耶姫に言う。
「今の僕には何も出来ない。まして龍磨がいないと僕は・・・。ただの人に過ぎない・・・・。まだ覚醒していないのだから・・・・。」
すると天から声がする。
『いい事を聞いた・・・・未だ青龍の皇子は覚醒していないとはな・・・・。』
その声の主は魔王。魔王はそこまできていたのだ。
「きゃ!」
魔王は人型に変化し、麻耶姫を羽交締めにする。魔王の人型は金色の髪に白い肌、そしてブルーの瞳を持つ男である。
『青龍の皇子、龍哉よ・・・。お前の大事な姫君を返して欲しければ、お前の力を食わせていただこう・・・・。』
龍哉は引き付けられる様に魔王のほうへ近づく。
「東宮様!!!来てはいけません!!!東宮様!!!!」
龍哉が魔王の手の届くところまで近づくと、魔王は暗黒竜の姿になり、龍哉の頬をぺろりとなめる。
「東宮様!!!!だめぇ~~~~~~~!!!」
麻耶姫の叫び声とともに、麻耶姫と龍哉の勾玉が光る。その光は大変まぶしく、魔王は一瞬怯んだ。その隙に麻耶姫と龍哉は魔王の側から離れ、朱央の「烈火」と、西斗の「疾風」が合わさった火の渦に包まれる。
龍哉はふと我に返り、魔王からさらに離れる。
「魔王かなんか知らないけど、あなたは龍でしょ?どうして龍同士仲良く出来ないの?人を傷つけて、苦しませて、何が楽しいの?同族だけではなく、生きている者がどうしていがみ合わないといけないの?そんなのだめだよ・・・。」
麻耶姫は涙を流し、魔王に訴えかける。
『やかましい!!!癒しの力しかない玄武の姫が!!!どけ!!!!あと一神・・・あと一神・・・青龍の力をこの手に・・・・。』
魔王は麻耶姫に襲い掛かり、麻耶姫も飛ばされる。壁に打ち付けられた麻耶姫はぐったりする。もちろん朱央も西斗も動けない状態である。
「よくも!僕の大切な姫を!!!僕の大切な仲間を!!!よくも!!!!」
龍哉の体は青く光る。
龍哉の目は獣の目となり、青い光は龍の形をしている。
龍哉は覚醒したのである。
龍哉は両手のひらを魔王に向け叫ぶ。
『水龍波!!!』
龍哉の手のひらから激しい勢いで龍の姿をした水が勢いよく飛び出し、水の渦が魔王を襲う。
『こんなもの痛くもかゆくもないといっただろう・・・・。』
龍哉はふっと笑い人差し指を天高く指して叫ぶ。
『雷(いかずち)!』
激しい雷が水の渦に落ち魔王は感電する。
『ギャー!!!!』
魔王はなんとか脱出し、よろけながら仁王立ちする。
『これぐらいでわしは倒せん・・・・。わしを倒せるのは伝説の五神目!黄龍のみ!!!!!』
魔王は竜巻を出し、龍哉を巻き込み、吹き飛ばす。
『おのれ~~~~~~このようなもの痛くも痒くもないわ!!!わしの体内には朱雀、白虎、玄武の力が備わっておる。あと青龍の力さえ食えば!わしは魔族最強の暗黒黄龍となるのだ!!!!』
魔王は炎の渦を振り払い、西斗と朱央に襲い掛かる。もちろん二人は飛ばされる。
「やめて!!!」
麻耶姫は叫び、朱央と西斗に駆け寄った。
地面にたたきつけられた龍哉は痛みに耐えながらも、立ち上がる。もちろん西斗、朱央、麻耶も同じである。
『あと一神・・・・。あと一神の力・・・喰わせろ・・・・・・。』
『臨・兵・闘・者!・・・・』
すると龍哉の体は光り、足元に五行星が浮かび上がる。そして4つの勾玉が龍哉に集まる。
『出でよ!四神!!!!』
4つの勾玉は四方に飛び、激しく光る。光が弱まると現れたのはまさしく四神。
東に青龍、南に朱雀、西に白虎、そして北には玄武が現れた。四神は啼き、龍哉の次の言葉を待つ。魔王は叫ぶ。
『しまった!!!四神が降臨してしまった!!!早く青龍の皇子を倒さなければ黄龍が!!!!』
龍哉に向かって襲いかかる魔王。しかし、四神に守られた龍哉はびくともせず、黄龍降臨の儀式を続ける。
『四方を守りし神よ!乱れし国を守るため、我が体を生贄とし、御願い奉る。出でよ!黄龍!!!!』
再び四神は四色の眩い光と変わり、龍哉めがけて降り注ぐ。眩い光と爆発音。まぶしさのあまりみなは眼を背ける。光がおさまると皆は龍哉のいた方向を見る。
龍哉のいたところに仁王立ちする黄龍。その大きさは計り知れない大きさである。
『我は黄龍。清い心を持つ選ばれし青龍の皇子の願い聞き入れる。』
黄龍は金色の光を放ち、魔王をはじめとする魔族をにらみつけるのである。
なんとか復活・・・私もSaiの筆圧も・・・
自然治癒ですよもちろん。
私の場合、鎮痛剤はききません。
そのおかげで、うちに双子ッち出産に帝王切開時、局部麻酔が効きませんでした。
もちろん少しは効いていたんですが、痛いって何の!!!叫んでましたよ・・・。手術室で・・・。
同じ帝王切開仲間はみな「痛くなかったよ~~~~~」ってへらへらしてたのに。
最大限に入れても痛かった!!!切られている感覚があるってどうよ・・・。
そのあとの下半身の感覚のなさ・・・。さめるはずの麻酔がなかなか覚めなかったのはいうまでもございません^^;
今度麻酔は全身麻酔にしてねん^^;
ところで、さっき旦那にノートPCに水をぶっ掛けられ、電源が落ちました。
30分で何とか復活しました。
ああ壊れた!!!!って思って立ち上げなおすとあら不思議・・・。
あれほど筆圧不能だったSaiの筆圧が復活している。おお!!!
トップの画像を挿絵用に塗り直して見ました。
筆圧復活しているのわかりますか???
ああよかった・・・。
あ、これらは小説の挿絵です。フェチで描いたものではありません。
特殊な職業の小説が多いねえ・・・。(政治家、政治家の秘書、アナウンサー、自衛官、CA、パイロット。)
何でかって?妄想想像しやすいからでしょうか?もともと半年前までフェチの域までいってなかったんですが・・・。
まあいっか・・・。
体調と筆圧戻って万々歳!!!
四神降臨 最終章 黄龍降臨 総集編①
謀反の計画が練られている同じころ、寝所にいる龍哉は胸騒ぎに襲われる。どう寝返りを打っても眠れないのだ。
龍哉は小袖の上に着物を羽織り、表の廊下に出て、しとしとと降る梅雨の雨を眺めている。
「龍哉様、どうかいたしましたか?」
不思議に思った守護龍・龍磨は龍哉に声をかけた。
「ん?なんだか胸騒ぎがするんだ。それがなんなのかは定かではないんだけど・・・。龍磨は感じないのか?いつもどんよりしている都がさらに重苦しい。龍磨はいいね・・・。」
龍哉は龍磨を眺め微笑む。
「どうかなさったのですか?」
「僕だけだよね・・・。何も力がないのは・・・。先日朱央は朱雀に覚醒したし、西斗は昔から陰陽道に精通している。麻耶姫は癒しの力・・・。僕だけが中途半端なんだよね・・・。」
龍磨は溜め息をつき申し上げる。
「龍哉様、龍医師が申していたように、着実に覚醒に向かっていると・・・。朱央様のように何かの引き金で一気に覚醒するかもしれません・・・。安堵なさいませ。」
「龍磨、久しぶりに馬に乗り、都を見てまわりたい・・・。そうすれば気が晴れるかも・・・。」
「それはいいかもしれません・・・。そのように手配いたしましょう・・・。明日すぐにとは・・・。まずは寝所にて体をお休みになられては?」
龍哉は微笑んで寝所に入っていく。
しかし、どうしても激しい胸騒ぎを覚える龍哉だった・・・。
東宮御所の庭に馬が用意される。麻耶姫のみ東宮御所に残し、龍哉をはじめごく側近の3人と、白老のみがお忍びという形で馬に乗り、御所を出る。久しぶりの京の都は武士達が徘徊し、物々しい雰囲気であった。
「今日は特に武士たちが多いね・・・。また戦でも始まるのかな・・・。」
と龍哉は朱央に聞く。
「昨日から元右大臣、織田様が本能寺に滞在とか・・・。今備前のあたりで戦が始まると聞いております。そのためではないかと・・・。」
「そうかまた始まるのか・・・たくさんの民衆がまた苦しむんだね・・・。」
本能寺に近づくほど、武士、特に足軽の数が増える。そしてなぜかおかしな雰囲気。邪気とかそういうものではなく、今からここで戦でも起こるのではないかというような雰囲気というべきか。道に武士が溢れ、なかなか前に進めなかった。
「東宮様、私が道をあけるように命じてまいります。」
「いや、いい、朱央。僕は忍んできているわけだから、遠回りでもするよ・・・。」
「しかし・・・。」
すると遠くから馬が走ってくる。
「どけどけどけ!!!!」
馬に乗った武士は龍哉たちと鉢合わせになる。
「道を譲らんか!このくそ公家ども!!!」
朱央はその言葉に反応して武士に言う。
「無礼者!!!ここにおわす方は東宮和仁親王様であられる!」
「朱央!もういい・・・。別に僕達は急いでいるわけではないから譲ってやろう・・・。」
その武士は東宮であることを知ると、馬を降り、平伏する。
「そなたに聞きたいことがある。どうしてこのように兵が多いのか・・・。物騒で困る。」
「は!よくはわかりませんが、続々と兵が本能寺周辺に集まっていることは確かであります。しかしこれは戦が始まるときにはありふれたことで・・・・。」
「もういいよ、急いでいるのでしょう。早く行きなさい。」
武士は立ち上がると頭を下げ、再び馬に乗り先を急ぐ。
やはり龍哉の胸騒ぎは収まらないようで、御所に戻った後も、脇息にもたれかかって、考え事をしているのである。
龍哉のお忍びから数日経とうとしている深夜。龍哉はとてつもない胸騒ぎに襲われ、飛び起きる。
「龍哉様、どうかされましたか?」
「龍磨、今日は何日だ・・・。」
「六月二日未明でございます。あと一刻ほどすれば夜が明けましょう・・・。」
そのあと龍哉は床につき、眠ろうと試みるが、どうしても眠ることが出来ない。もちろんこの感覚は龍哉だけではない。
東宮御所内の麻耶姫、左近衛府にて宿直中の朱央、そして自宅にて就寝中の西斗も同じであった。
龍哉はさっと直衣に着替えると表へ出る。すると南の空は赤く染まっている。これは朝焼けではない。龍哉は宿直中の朱央を呼び、何が起こっているのかと、調べさせた。
この騒ぎに麻耶姫がおきてきて、不安そうな表情で、龍哉に寄り添う。
「東宮様・・・。」
「姫、今朱央に調べさせているから・・・。」
「今夜は新月・・・。私の嫌いな新月・・・・。たくさんの者達が死に、そして魔族が活発に動き回る新月・・・。怖いのです。」
龍哉は不安そうな表情の麻耶姫を抱きしめ慰める。
「大丈夫です。」
泣きたくはないのに涙を流す麻耶姫。
龍哉はじっと赤く染まる空を見つめ、朱央の知らせを待った。
次第に内裏は騒ぎ出し、この騒ぎで西斗が急いで出仕してくる。
「東宮様!こちらに出仕の道中でこの騒ぎの真相を耳にしました!」
と龍哉の前で西斗が申し上げる。
「どうした?何が起こっているというんだ?」
「謀反でございます!本能寺にて謀反でございます!」
元右大臣が滞在していると聞いている本能寺でも謀反。
朱央も龍哉の前にやってきて詳しく申し上げたのである。
一方本能寺では元右大臣織田殿の家臣、光秀が謀反を起こしていた。もちろん光秀自身これは勅命だと思ってのこと。
「この謀反は勅命である!我が君主信長の首をとれ!!!」
と1万強の兵の陣頭指揮を執る光秀。
百分の一しかいない本能寺の衛兵を蹴散らし、本能寺中心部へ向かう。
「いたぞ!」
その声に光秀は反応し、声のするほうへ向かうが、目にしたものは残忍な光景であった。
信長のいるはずの寝所には数々の兵の遺体・・・。
そして数々の魔物が居座りその中心に信長が立っている。魔物の姿に驚き後ずさり兵たち。
「何をしている!やれ!!!」
光秀の兵は意を決し立ち向かうものの、一人残らず魔物に襲われ食い尽くされていく。
「信長様?????」
光秀は魔王に変化した信長を見て驚き腰を抜かしてしまうのである。
『お前のような雑魚にはようはない!わしの欲しいものは青龍の力のみ!!!』
魔王は爆発音とともに、姿を消す。
魔王が向かうのは・・・・。そう青龍の皇子のいる東宮御所・・・。