タイでいただいた絵本の1冊『まるたの家と修理する仲間』(その時のブログはこちら)をご紹介しますね。
この絵本は、IBBY(国際児童図書評議会)の各国から提出するオナーリストのための、候補だった作品だそうです。
オナーリストに選定されたのは、この絵本と同じ作者クリッサナーさんとワチラワンさんの『NANA』でした。こちらで書いています。
いっぽう、この『まるたの家と修理する仲間』は、2023年のタイ良書賞で、6-11才部門の最優秀賞と子どものための美しい本部門のW受賞をしています。
さて、この『まるたの家と修理する仲間』、表紙だけでもとてもきれいな絵ですね。
中身は、こちらのショッピングページで少し見ることができます。
お話はこうです。
あるとってもお天気のいい朝、ちいさいコタケネズミは、がやがやとしゃべる声が聞こえたので、いそいで穴から飛び出して見にきました。
コタケネズミอ้น(オン)というのは、タイに生息する動物だそうで、日本語の名称がネットではわからなかったので、中央図書館までタイ日大辞典改訂版で調べに行ってわかりました。その辞典によると、
「大きなネズミほどの大きさ。モグラのように地中に孔を掘って暮らし、木の根などを食べている」
だそうです。
この絵本の表紙で、クマさんの向かいで、テーブルのお皿にのった赤い木の実のにおいをかいでいる子です
コタケネズミが見てみると、たくさんの動物が行列をつくって何かはこんでいました。
トラさん、クマさん、キツネさん、キツネザルさん、ぶんぶん飛んでいるハチの群れ、ほかにもたくさん。
ついていってみると、みんなで古いおおきな木の根株に何かしているのです。
サイさん、ナマケモノさん、カメレオンさん、ウサギさん、シュナウザー犬さん、ゾウさんもいます。
おや、小さなクロネコもそっとのぞいています。
ちいさいコタケネズミはなにをしているの?とたずねると、ちょっと修繕しているんだよ、というお返事。
「それならむこうには、ほらあなもあるよ」
とコタケネズミがいうと、みんなはそちらも見に行きました。
それはフクロウさんのもちものでしたが、修繕したいというと快く許してくれました。
そこからは、仲間たちがそれぞれ自分のできることで役割分担して、楽しく修繕(リフォームとか、リノベーションですね)していきます。
画力の高い絵がきれいで細かくて、動物たちが何を言っているか、見るところがたくさんあります。
そしてついに完成です!
次の日からそこでは・・・
すばらしいふたつの施設ができて、トラさんとウサギさんはレストラン、
キツネさんは、カフェ、
クマさんとハチたちは、スイーツを出してくれます。
そして、カメレオンさんはヨガを教え、
サイさんはおりがみを教え、
ゾウさんは絵を描くのを教え、
キツネザルさんは、絵本の読み聞かせ。
そしてフクロウさんはバイオリンを弾いてくれます。
みんな来てくださいね!
最後のページに、動物たちの略歴が書いてあって、みんなその道の専門家出身ということがわかります。
たとえば、クマさんとハチたちは、有名なコルドンブルー料理教室ならぬ、「コルドンベアー」と「コルドンビー(ビーはハチ)」出身で、おいしいお菓子をつくって出してくれます。
そして、最後のページのお手紙に、びっくりすることが書いてありました!
この二つの施設は、ほんとうにあるので、来てくださいと。
そして、QRコードがあります!
アクセスしてみました。
Little Stampという遊び場と、
Little Stove というカフェのFacebookページです!
みなさんもFacebookで検索してみてくださいね。
Little Stove & Little Stumpで検索するとたくさんレビューも出てきました。
ホントに、まるたの家の形と、絵本に出てきたおいしそうなお料理やスイーツがあります。
ラーマ二世通りにあるそうなので、もしまたタイに行けたら立ち寄りたいですね
Little StampさんのFacebookページのヘッダーの写真をお借りします。
問題があったらお伝えくださいね。
cr.little stamp
あとがきによると、この絵本はアクティブ・ラーニング、すなわち活動することによって学ぶために作られたそうです。
絵本作家グループ「LittleBlackoz」が創作しました。
このLittleBlackozが、クリッサナーさんとワチラワンさんのスタジオなんですが、なんと!
タイの読み聞かせの活をしているNGOグループのマレットファンさんが訪問したときの日本語ブログがありました!
こちらです
「絵本を読む子どもたちのしあわせな顔が何よりうれしい」 ~Littleblackoz Studioのボムさんとオィさん」