おごめ~ん、団長タカッチ親方です(`・ω・´)ゞ
連日、大分県豊後大野市三重町の文化財をご紹介!(メンバーによる豊後大野市紹介)
- 📝「市邊田八幡社」記事はこちら→https://ameblo.jp/nanairo-base/entry-12827857366.html
- 📝「磨崖クルス(キリシタン礼拝所跡)」記事はこちら→https://ameblo.jp/nanairo-base/entry-12827695181.html
観光パンフレットなどで、ほとんど紹介されていないスポットをあえてご紹介。
豊後大野市の日常生活の中に当たり前にあるスポット&地元でもあまり知られていないスポットと出会うことで、豊後大野市の魅力を発見する企画です!
今回は、前者の「豊後大野市の日常生活の中に当たり前にあるスポット」をご紹介!
▽豊後大野市内を歩くと、このようなものを見かけることがございませんか?
立派に聳え立つ石塔です!(上記画像は、📝豊後大野市千歳町柴山にある「鹿合田の角笠塔婆」)
このような石塔は、「石幢(せきどう)」と呼ばれています。豊後大野市内各地に多く見られます!
☆「石幢(せきどう)」
石でつくられた塔の一つ。中国から伝わり、日本では室町時代以降のものが多い。
見た目の特徴・構成は以下の通り。
- 六角または八角の石柱
- 仏龕(ぶつがん:仏道などを安置するスペース)
- 笠(塔のてっぺんにある覆い・屋根のようなもの)
- 宝珠(ほうじゅ:頂上に乗っている飾り)
By.📝大分県豊後大野市で文化財調査員を務める私(ドヤッ!w)
今回私は、道の駅みえがある宮野地区を原付ツーリング🏍(先述の磨崖クルス訪問のついでに)
こちらは、大分県指定有形文化財の石幢が2つあり(各説明文は豊後大野市役所の県指定有形文化財紹介公式ページから引用)。
- 「的場石幢(まとばせきどう)」
- 「有田石幢(ありたせきどう)」
宮野地区にはこれ以外にも、市指定有形文化財の「脇清水石幢」もございますが、今回は訪問せず💦
的場&有田の石幢を眺めると、面白い発見もあり!
▽両方の石幢に、六地蔵が彫られています(ー人-)
六地蔵それぞれに個性があり、ほっこりします♪
「ただ単に石幢を紹介するだけじゃ面白くない。六地蔵を紹介し、あなたの好きな六地蔵さん=推し地蔵さん(推し仏様さん)を見つけていただきたい!」
他では紹介しないような斬新な視点で、2つの石幢をご紹介。愛着を持っていただければありがたいですm(__)m
大分県豊後大野市「的場石幢」「有田石幢」紹介ティザー映像はこちら→https://youtube.com/shorts/pu6ZLt3_ob8
(1)的場石幢|丘の畑地にある、三重町内でも古い歴史を持つ石幢
▽地図(大分県豊後大野市三重町宮野3253)
▽丘の上の畑地にある的場石幢。田畑と石の文化財が共存する風景=日本の原風景の印象があり、心落ち着きます♪
▽きれいに保存されていますし、高さ2.4mもあり堂々たる石幢!
▽説明文
- 宮尾区の字的場にあったが、耕地整理のため昭和52年12月現在地に移された。
- 総高240cm、基礎は方形、幢身・中台・笠は円形である。
- 龕部(がんぶ)に六地蔵を半丸彫にして彫られているが、十王像がないのが特徴である。
- 銘文より室町時代の明応2(1493)年3月10日の造立であり、近くの有田石幢と同一形式であることがわかる。
今年で530歳を迎える歴史ある石幢。次章で紹介の有田石幢と、記年上ではわずか1か月違い。
▽お待ちかね、的場石幢の六地蔵をご紹介!きっとあず、あなただけの推し地蔵(笑)
▽エントリーナンバー1番
▽2番
▽3番
▽4番
▽5番
▽6番
あなたは何番のお地蔵さまがお好きでしょうか?
私は3番が好き♪玉のようなものを優しく大切に抱いている&穏やかな表情に癒されます✨
このように、1体ずつに個性あり!表情、ポーズ、手に持っているものなどの違いがあるのが特徴。
Cf:六地蔵とは、仏教思想の六道「地獄道/畜生道/餓鬼道/修羅道/人間道/天道」で苦しむ人々を救うお地蔵様のことです。
以下の6つのお地蔵さまで構成されます。
- 檀陀(だんだ)地蔵:地獄道を救う
- 宝珠(ほういん)地蔵:畜生道を救う
- 宝印(ほうじゅ)地蔵:餓鬼道を救う
- 持地(じじ)地蔵:修羅道を救う
- 除蓋障(じょがいしょう)地蔵:人間道を救う
- 日光(にっこう)地蔵:天道を救う
これを踏まえ、600m離れた先にある「有田石幢」へGo!
(2)有田石幢|平地の住宅街にあり、地域住民に大切にされている石幢
▽地図(大分県豊後大野市三重町宮野1738)
▽こちらもきれいで、どっしり感あり♪住宅街=人里に鎮座します。
▽説明文
- 三重町宮尾区有田の道路脇にあり、総高246cm。
- 基礎は二重で四角形であるが、幢身・中台・笠は円形、龕部(がんぶ)は六角で六地蔵の半肉彫りがある。
- 宝珠下部を欠失する。
- 龕部の銘文により、室町時代の明応2(1493)年4月15日に逆修供養のために造立されたものである。
- 距離的にも近い的場石幢よりわずか1ヵ月後の紀年であり、形式も同一であることから、同一石工の作と推定。
※「逆修(ぎゃくしゅ)」→生きているうちに自分のための仏事をして冥福を祈ること。
▽きれいなお花もお供えされております。地元の方々に愛されている証拠ですね🌸
▽訪問時は夕日が強く差し込みました☀それだけ日当たりのよい場所にあり。
▽通常、逆光は被写体撮影では敬遠されます(被写体の後ろに光があり、被写体が暗くなる)
ただ、「あえて逆光を利用すると、それはそれで雰囲気のあるエモい作品にもなる」と最近学び、有田石幢で試しました(笑)
日光の話題をした理由は、「この後の六地蔵、日光や影でお顔が見えづらい」と事前に言い訳するためです(逆修?w)
有田石幢の六地蔵紹介参りましょう!夕日で見えづらい分は、申し訳ございません💦(古代宮中のように、御簾がおろされていると思ってw)
▽エントリーナンバー1番
▽2番
▽3番
▽4番
▽5番
▽6番
あなたは何番のお地蔵さまがお好きでしょうか?
私は5番が好き♪不動明王のように険しい表情がはっきりと伝わる&手に持っているものも迫力あり!
ほとんどのお地蔵さまのお顔が見づらく申し訳ございませんでした💦
的場石幢よりも、より深く掘られている印象で立体的でした(厚肉彫に近い)。
以上、2つの石幢をご紹介。一風変わった視点でのご紹介ですが、ご興味を持っていただければ幸いです。
1つの興味を機に、それを深く極めたり、他のことにも興味を持っていただいたりとなれば、私も紹介した甲斐がございます。
私自身も、「六地蔵がかわいい→そもそも六地蔵ってどんな存在なの?」と、1つのきっかけから次の興味/学習につなげております!
あなたのお住まいの地域にも、「日常生活の中に当たり前にあるけれども、実は素敵なもの/他の地域では貴重なもの」があることでしょう。
それを発見するためには、まずは各地域を歩くこと。今回のような日常生活に溶け込む文化財そのものの存在に気づくことが一歩です!
存在に気付き、興味を抱くと、その存在の魅力にも気づけますよ♪地元散策、おすすめです!
あなたの地元の宝物も、ぜひコメント欄で教えてくださいね♪
全国や世界各地にある宝物と出会いましょう✨
以上です(`・ω・´)ゞ最後までお付き合いいただきありがとうございましたm(__)m
☆「文化財」動画集→https://www.youtube.com/playlist?list=PLCP8H0iqHBwDQD0E3xshCn1bdHwMzFBaz
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<大分県豊後大野市青年団なないろベース>
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