競争すること、戦略を練ること。 | 無料塾「中野よもぎ塾」のブログ

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先日、こんな本を読みました。

「反貧困」の勉強法──受験勉強は人生の基礎学力 (講談社+α新書)/講談社

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心理学者の和田秀樹さんの本です。
和田さんには、もうだいぶ前に取材でもお世話になったことがありましたが(心理学者としてお話を伺いに行きました)、受験にまつわる本もたくさん書かれているんです。
さらに、この本を読んで知ったのですが、東大生を講師としてたくさん集めて、受験指導もされているんですね。

受験勉強をすることの重要性がこの本には書かれているのですが、ところどころ、「同感!」と思うことが多かったので、それをメモしておきたいと思います。

●競争力を身につけることが大事!
競争に勝っても負けても、誰もが同じように富を得て、豊かに生活することができればいいのですが、実際、現実にはそうじゃない。ならば競争力をつけることを放棄してしまってはいけないんです。
自分のやりたいことをやって生きるため、望むものを手に入れるため、勉強を通じて競争力を身につけることはとても重要。
今、自分がどの位置にいるかを把握して、同じ位置にいるライバルたちにどうやったら勝てるのか、常に考えてみましょう。
和田さんは、早いうちから私立の一貫校でエスカレーター式に進学することに否定的なようです。これは、エスカレーター式が悪だという話ではなく、受験する機会が失われることによる競争力の低下が理由です。
私もこれには共感します。同じような環境や価値観を持った家庭の子たちに囲まれてエスカレーター式に進むことには、デメリットも大きいです。競争や多様性への理解ができなくなっていく可能性がある、ということは、これからの社会についていけなくなる可能性があるということです。

●「受験」は戦略が大切!
学校のテストは、「範囲はここだよ」「これが出るよ」と言われたことをちゃんとやってれば、だいたいいい点がとれます。
毎日授業を聞いて、予習復習をして理解することに努めていれば、だいたいできるんです。
でも受験は、自分と同じような位置にいる人たちが集まり、僅差での戦いになります。
作戦を練ることが必要です。
何を捨て、何を取るか。入試問題の傾向を読み解き、今の自分に足りていないものをきちんと探し、戦略的に勉強することが必要です。
この「戦略的にやる」という力は、必ず後々、ビジネス社会で役に立ちます。
言われたことだけやっていればいいという仕事は、機械やコンピューターにとられていきますから、学校のテストや内申のための勉強だけをやり、それに対応した能力だけ磨いていては、仕事がなくなります。

●やらないヤツが多い
この本の冒頭にあったのですが、「勉強する人」「しない人」の二極化が大きく進んでいるというのは、私も感じているところです。
中学生のテストの様子を10年前に3年間、少し時期を置いて今までに3年半ほど見て来ましたが、最近どこの中学でも、テストの平均点の低さに驚きます。
問題を見ても、「ノートに書いたこと」「教科書に載ってること」がほとんどのテストで、平均点が50点以下というのが、このところザラにあります。
勉強をやっている人は、やっていない人を意識するのをもうやめましょう。だから、やっていない人が押し下げている平均点を気にしたってしょうがないんです。
自分と同じくらいの人と、自分より上の人を見てください。そして、少しでも上を目指しましょう。
「やり方がわからないし、塾にも行けないから、やってない」という子は、中野よもぎ塾で教えます。



和田さんはご自身が灘高校→東大を出られているエリートでもあります。
そうしたエリートなりの、確固とした主張があるので、この本の中ではところどころ「そうじゃない幸せもある」「それが絶対ではない」というふうに思える内容もあるのですが、「これからの社会を生き抜くために、今から身につけておくべきことはコレである!」という主張には、ほとんど賛同することができました。
そして、和田さんが書いている勉強法は、大してお金をつぎ込まなくてもできることなので、ホッとしました。
……そう、最後のほうに“和田式”受験勉強法が書かれているのです。
気になる方はチェックしてみて下さい!