労働力調査:若者、同居家族、単身世帯の犠牲の上の、完全失業率5.1%横ばい
秘書です。
雇用!雇用!雇用!
本日公表された「労働力調査(基本集計)」平成22年11月分(速報)を学習しよう!
http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/pdf/05400.pdf
よくみると、若者、同居家族、単身世帯の犠牲の上に、かろうじて世帯主と世帯主の配偶者の雇用を維持するという構造が見えてきます。
1.就業者の動向
(1)就業者数
・就業者数は6252万人。前年同月に比べ8万人(0.1%)の減少。3か月ぶりの減少。
男性は19万人の減少,女性は11万人の増加
→女性の就業者増加の傾向
(2)従業上の地位
・雇用者数は5481万人。前年同月に比べ15万人(0.3%)の増加。3か月連続の増加。
男性は3132万人。11万人の減少。
女性は2349万人。25万人の増加
・自営業主・家族従業者数は750万人。前年同月に比べ19万人の減少
・非農林業雇用者数及び対前年同月増減
非農林業雇用者-5415万人と,1万人(0.0%)増加。5か月連続の増加
常 雇 -4643万人と,12万人(0.3%)減少。3か月ぶりの減少
臨時雇 - 666万人と,9万人(1.4%)増加。3か月連続の増加
日 雇 - 106万人と,5万人(5.0%)増加。2か月ぶりの増加
→常勤が12万人減少し、臨時雇と日雇が増加しています。終身雇用をセーフティネットとする民主党政権にとっては看過できない傾向ですね。(民主党政権誕生で、新自由主義者たちが政権から一掃されたのにおかしいですね。やはり正規・非正規雇用の問題は、新自由主義は関係ないんじゃないでしょうか?)
2.完全失業者の動向
・男性は「25~34歳」を除く全ての年齢階級で,完全失業者数は前年同月に比べ減少
・女性は「15~24歳」及び「65歳以上」を除く全ての年齢階級で,完全失業者数は前年同月に比べ減少
→簡単に「除く」といいますが、要するに、若年層の犠牲の上に中高年齢層の雇用が確保されているわけです。
→、正規雇用のマスコミのみなさん!みなさんの会社に非正規雇用の方はいませんか?あるいは給与の低
い子会社に下請け・孫請けしていませんか?その方々の不安定な雇用こそ、みなさんの高給の源泉じゃないでしょうか?その状況で「日本にはもう成長はいらない」というのは勝ち組の非情の論理ではないでしょうか?これは小泉構造改革とは何の関係もありません。みなさんの会社の非正規雇用を生んでいるのは正規雇用のみなさんではないですか。非正規雇用の雇用条件を増税が改善するのでしょうか?それとも成長が改善するのでしょうか?
→より詳しくみてみましょう。
15~24歳の失業率男性9.9%女性7.2%、25~34歳の失業率男性6.9%、女性5.6%が「経済規模縮小下の中高年の終身雇用維持政策」の犠牲者なのでは?
表1:男性の年齢階級別完全失業者及び完全失業率(原数値)
① (②) ③ (④)
15~24歳 27万人(-1万人)9.9%(-0.2ポイント)
25~34歳 52万人( 2万人)6.9%( 0.4ポイント)
35~44歳 37万人(-2万人)4.1%(-0.3ポイント)
45~54歳 46万人(-5万人)3.4%(-0.4ポイント)
55~64歳 44万人(-2万人)5.8%(-0.2ポイント)
65歳以上 13万人(-1万人)2.3%(-0.2ポイント)
①完全失業者数(②対前年同月増減) ③完全失業率(④対前年同月増減)
表2:女性の年齢階級別完全失業者及び完全失業率(原数値)
① (②) ③ (④)
15~24歳 20万人( 1万人)7.2%( 0.5ポイント)
25~34歳 31万人(-3万人)5.6%(-0.5ポイント)
35~44歳 31万人(-1万人)4.9%(-0.2ポイント)
45~54歳 19万人(-3万人)3.2%(-0.5ポイント)
55~64歳 16万人(-2万人)3.1%(-0.5ポイント)
65歳以上 3万人( 1万人)1.4%( 0.4ポイント)
①完全失業者数(②対前年同月増減) ③完全失業率(④対前年同月増減)
・完全失業者のうち,「世帯主」は70万人と,前年同月に比べ14万人減少。7か月連続の減少
→世帯主の失業率2.7%、世帯主の配偶者の失業理知2.5%の裏に犠牲になっているのは、失業率9.2%の「その他家族」、失業率6.3%の単身世帯ではないですか?一つ家の中で、お父さんの雇用がかろうじて維持できても、お子さんが就業できない。この状況を続けることが希望を失わせているのではないか。増税するとこの状況は何がどう変わるのでしょう?
表3・世帯主との続き柄別完全失業者及び完全失業率(原数値)
(万人,%,ポイント)
① (②) ③ (④)(万人,%,ポイント)
総数 318万人(-13万人)4.8%(-0.2ポイント)
世帯主 70万人(-14万人)2.7%(-0.5ポイント)
世帯主の配偶者 36万人(-10万人)2.5%(-0.7ポイント)
その他の家族 161万人( 9万人)9.2%( 0.4ポイント)
単身世帯 49万人( 1万人)6.3%( 0.1ポイント)
①完全失業者数(②対前年同月増減) ③完全失業率(④対前年同月増減)
→正社員男子と専業主婦という家族モデルの限界を示しているのではないでしょうか。この家族モデルは成長経済のもとでなければ持続不能です。同居家族も単身世帯も失業率2%台にするのは、増税ですか、成長ですか。そして、家族が共に働きシェアしていく家族像に不足しているのは何ですか。
→今回公表の概要は下記の通り。概要をもう少し見ると、上記のような姿が見えてきます。
【就業者】
・就業者数は6252万人。前年同月に比べ8万人の減少。3か月ぶりの減少
・雇用者数は5481万人。前年同月に比べ15万人の増加
・主な産業別就業者を前年同月と比べると,「建設業」,「サービス業」などが減少,「医療,福 祉」などが増加
【就業率】
・就業率は56.6%。前年同月と同率
・15~64歳の就業率は70.3%。前年同月に比べ0.2ポイントの上昇
【完全失業者】
・完全失業者数は318万人。前年同月に比べ13万人の減少。6か月連続の減少
・求職理由別に前年同月と比べると,「勤め先都合」が25万人の減少。「新たに収入が必要」
は7万人の増加。「自己都合」は2万人の増加
【完全失業率】
・完全失業率(季節調整値)は5.1%。前月と同率
【非労働力人口】
・非労働力人口は4475万人。前年同月に比べ13万人の増加
雇用!雇用!雇用!
本日公表された「労働力調査(基本集計)」平成22年11月分(速報)を学習しよう!
http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/pdf/05400.pdf
よくみると、若者、同居家族、単身世帯の犠牲の上に、かろうじて世帯主と世帯主の配偶者の雇用を維持するという構造が見えてきます。
1.就業者の動向
(1)就業者数
・就業者数は6252万人。前年同月に比べ8万人(0.1%)の減少。3か月ぶりの減少。
男性は19万人の減少,女性は11万人の増加
→女性の就業者増加の傾向
(2)従業上の地位
・雇用者数は5481万人。前年同月に比べ15万人(0.3%)の増加。3か月連続の増加。
男性は3132万人。11万人の減少。
女性は2349万人。25万人の増加
・自営業主・家族従業者数は750万人。前年同月に比べ19万人の減少
・非農林業雇用者数及び対前年同月増減
非農林業雇用者-5415万人と,1万人(0.0%)増加。5か月連続の増加
常 雇 -4643万人と,12万人(0.3%)減少。3か月ぶりの減少
臨時雇 - 666万人と,9万人(1.4%)増加。3か月連続の増加
日 雇 - 106万人と,5万人(5.0%)増加。2か月ぶりの増加
→常勤が12万人減少し、臨時雇と日雇が増加しています。終身雇用をセーフティネットとする民主党政権にとっては看過できない傾向ですね。(民主党政権誕生で、新自由主義者たちが政権から一掃されたのにおかしいですね。やはり正規・非正規雇用の問題は、新自由主義は関係ないんじゃないでしょうか?)
2.完全失業者の動向
・男性は「25~34歳」を除く全ての年齢階級で,完全失業者数は前年同月に比べ減少
・女性は「15~24歳」及び「65歳以上」を除く全ての年齢階級で,完全失業者数は前年同月に比べ減少
→簡単に「除く」といいますが、要するに、若年層の犠牲の上に中高年齢層の雇用が確保されているわけです。
→、正規雇用のマスコミのみなさん!みなさんの会社に非正規雇用の方はいませんか?あるいは給与の低
い子会社に下請け・孫請けしていませんか?その方々の不安定な雇用こそ、みなさんの高給の源泉じゃないでしょうか?その状況で「日本にはもう成長はいらない」というのは勝ち組の非情の論理ではないでしょうか?これは小泉構造改革とは何の関係もありません。みなさんの会社の非正規雇用を生んでいるのは正規雇用のみなさんではないですか。非正規雇用の雇用条件を増税が改善するのでしょうか?それとも成長が改善するのでしょうか?
→より詳しくみてみましょう。
15~24歳の失業率男性9.9%女性7.2%、25~34歳の失業率男性6.9%、女性5.6%が「経済規模縮小下の中高年の終身雇用維持政策」の犠牲者なのでは?
表1:男性の年齢階級別完全失業者及び完全失業率(原数値)
① (②) ③ (④)
15~24歳 27万人(-1万人)9.9%(-0.2ポイント)
25~34歳 52万人( 2万人)6.9%( 0.4ポイント)
35~44歳 37万人(-2万人)4.1%(-0.3ポイント)
45~54歳 46万人(-5万人)3.4%(-0.4ポイント)
55~64歳 44万人(-2万人)5.8%(-0.2ポイント)
65歳以上 13万人(-1万人)2.3%(-0.2ポイント)
①完全失業者数(②対前年同月増減) ③完全失業率(④対前年同月増減)
表2:女性の年齢階級別完全失業者及び完全失業率(原数値)
① (②) ③ (④)
15~24歳 20万人( 1万人)7.2%( 0.5ポイント)
25~34歳 31万人(-3万人)5.6%(-0.5ポイント)
35~44歳 31万人(-1万人)4.9%(-0.2ポイント)
45~54歳 19万人(-3万人)3.2%(-0.5ポイント)
55~64歳 16万人(-2万人)3.1%(-0.5ポイント)
65歳以上 3万人( 1万人)1.4%( 0.4ポイント)
①完全失業者数(②対前年同月増減) ③完全失業率(④対前年同月増減)
・完全失業者のうち,「世帯主」は70万人と,前年同月に比べ14万人減少。7か月連続の減少
→世帯主の失業率2.7%、世帯主の配偶者の失業理知2.5%の裏に犠牲になっているのは、失業率9.2%の「その他家族」、失業率6.3%の単身世帯ではないですか?一つ家の中で、お父さんの雇用がかろうじて維持できても、お子さんが就業できない。この状況を続けることが希望を失わせているのではないか。増税するとこの状況は何がどう変わるのでしょう?
表3・世帯主との続き柄別完全失業者及び完全失業率(原数値)
(万人,%,ポイント)
① (②) ③ (④)(万人,%,ポイント)
総数 318万人(-13万人)4.8%(-0.2ポイント)
世帯主 70万人(-14万人)2.7%(-0.5ポイント)
世帯主の配偶者 36万人(-10万人)2.5%(-0.7ポイント)
その他の家族 161万人( 9万人)9.2%( 0.4ポイント)
単身世帯 49万人( 1万人)6.3%( 0.1ポイント)
①完全失業者数(②対前年同月増減) ③完全失業率(④対前年同月増減)
→正社員男子と専業主婦という家族モデルの限界を示しているのではないでしょうか。この家族モデルは成長経済のもとでなければ持続不能です。同居家族も単身世帯も失業率2%台にするのは、増税ですか、成長ですか。そして、家族が共に働きシェアしていく家族像に不足しているのは何ですか。
→今回公表の概要は下記の通り。概要をもう少し見ると、上記のような姿が見えてきます。
【就業者】
・就業者数は6252万人。前年同月に比べ8万人の減少。3か月ぶりの減少
・雇用者数は5481万人。前年同月に比べ15万人の増加
・主な産業別就業者を前年同月と比べると,「建設業」,「サービス業」などが減少,「医療,福 祉」などが増加
【就業率】
・就業率は56.6%。前年同月と同率
・15~64歳の就業率は70.3%。前年同月に比べ0.2ポイントの上昇
【完全失業者】
・完全失業者数は318万人。前年同月に比べ13万人の減少。6か月連続の減少
・求職理由別に前年同月と比べると,「勤め先都合」が25万人の減少。「新たに収入が必要」
は7万人の増加。「自己都合」は2万人の増加
【完全失業率】
・完全失業率(季節調整値)は5.1%。前月と同率
【非労働力人口】
・非労働力人口は4475万人。前年同月に比べ13万人の増加